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互いに当事者として評価し合う #141 360度評価
企業は、その目的を果たすために、経営理念に基づいた戦略を立案し、それに沿って事業活動をマネジメントします。
そして、それらの活動には、資金調達、販売、人材管理、経営管理などの諸々の力の集合体である経営資源が不可欠となります。
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経営資源とは、一般的にヒト、モノ、カネ、情報といわれています。
この経営資源を必要な部署や取り組みに供給するのも、インフラストラクチュアの取り組みとなります。
経営資源のなかでも、筆頭の「ヒト」、つまり人事の重要性が高まっています。
その意味でも経営戦略に深く関わり、その実現に寄与する戦略的な人的資源管理(以下、HRM:Human Resource Management)の考え方が大切になって来ます。
現在の人事的な問題や課題は、労働力不足、技能継承、組織力の向上、マネジャー育成、スキルアップ、コミュニケーション、人的生産性の向上など多岐に渡ります。
人は、何らかの目的を達成させる上で、一人では限界があるために、何らかの組織を形成します。
故に組織には、様々な責任や役割を担った人材が集います。
そこには、責任の大きな人、成果の大きな人、あるいは、その逆の人も存在します。
それを考えた場合、HRMの一環として、如何に公明正大・信賞必罰な人事評価制度を導入できるかが重要視されます。
その意味で取り入れられている事例が、360度評価です。
360度評価とは、被評価者の上司や同僚、部下、他部署や他社の担当者など立場の違うさまざまな人から多角的に受ける評価制度です。
立場や関係性の異なる複数の人たちから評価されるため、一般的な特定の上司からのみ評価される制度と比べてより公明正大なものとなります。
反面、立場や経験値によっては、信賞必罰な判断が難しいものとなってしまいます。
そこで、オススメなのが Good Job カードです。
職場で、良い仕事をした仲間に対して、感謝のメッセージを書いたカードを渡し合う取り組みです。
水族館などのイルカ・ショーで、良い演技をしたイルカに対して、飼育係の方から魚が与えられるところからフィッシュ カードとも呼ばれています。
人をイルカに例えるとは何事かとお叱りを受けるかもしれませんが、そこはユーモアとしてください。
Good Jobカードですが、元々はアメリカ生まれの取り組みですが、国内においても、企業や団体などで採用されています。
私も自社の表彰制度に、アレンジして取り入れたことがあります。
四半期毎の表彰の際に、アイドルグループで実施されていたイベントを参考に社員の投票で表彰すべき人を選抜しました。
その上位者には、プライドカードと冠したGood Job カードを私の直筆のメッセージを添えて渡しました。
僅かですが、感謝の気持ちとしてQUOカードをベースとしてました。
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とにかく、管理職などの特定の人が選んだ訳ではなく、社員たちが当事者として選ぶことに、価値があったと振り返ります。
表彰された人にとっては、360度に認められたことに対する誇りと満足感があったと思います。
また、選んだ社員たちのとっても、自分たちの代表を自分たちで選ぶという自覚と責任が芽生えたのではないかと思います。
現在は、HRM体制が、次にシフトしたために、この制度は終了しています。
しかし、また、別のカタチで、360度評価を取り入れて行けたらと思います。