見出し画像

「食卓作法」の会場で…

2006年1月27日 (金)

旧暦12月26日は、七十二候のひとつ「水沢腹堅」の頃合です。
厳しい寒さによって、沢がすべて凍る様子を表しています。
四季の移り変わりを感じることができる旧暦を、もっと暮らしの中に取り入れたいですね♪
==================================

私が持っている資格は、(社)日本ホテル・レストランサービス技能協会が認定した「日本料理食卓作法講師」というものなのですが、一般にはまだまだ知られていません。

そもそも、お客様の反応が
「えっ?!日本料理のテーブルマナーなんてあるのっ?!」
というものですから、そうそうマナーの受注件数は増えないのですが―。

私がこの資格を取得したのは平成12年でした。

当時この資格試験は2年に1回しか実施されておらず、取得しようと思ってから、まるまる1年間待った覚えがあります。
今はどうなんでしょうね…?

興味のある方はこちらから→ http://www.hrs.or.jp/

私の職場では、年間で15件ちょっとの「テーブルマナー・食卓作法」をお受けします。

日本料理は、そのうちの5~7件ぐらいかなぁ…。

でもこのマナー講習、参加される皆様の男女比と開催される時間帯によっては、大変なことになるのです。

日中の開催で、女性が多く参加されている場合はまず問題無いのですが、夕方から夜の開催で、男性の参加が半分以上だったら、すでに結果は見えています…。

そう、お父さん、お兄さん達の脳内では料理とアルコールが出るということで「マナー講習」では無く、ただの「宴会」に自動変換されてしまうのです。

会社ぐるみの参加だから、仕方なく来ているのもわかります。

目の前の料理が、いつもの宴会料理にしか見えていないのも承知しています。

あーだこーだ堅苦しいのが大っ嫌いなのも、ゆるめたネクタイに大股広げたその座りっぷりで理解しています。

この土地の皆さんが事あるごとに
「メシに金かけてどーする。安くて量があって腹いっぱいになれば良い。」
と言ってるのも先刻承知の介でございます。

「細けぇこと言いたいなら勝手にしゃべってろよ。俺らは後ろのほうで勝手に飲んでるからよ」
とばかりに、ビール瓶とお銚子持ってあちこちのテーブルに注ぎまわってるのもよ~く見えます。

こちとら演台に居るんだからさ、やれやれ…。

―はいは~い皆様、いいですかぁ~、それをね「マナー違反」と言うんですよ~っ!!

私はロッテンマイヤーさんではなくヘタれ女将ですから、こうなっても事態の収拾はいたしません。

「私の、私の力が足りないのよぅっ!お客様を黙らせるだけの講師としての力がっ!」
なんて泣き崩れることもいたしません:笑

確かに、力不足なのでしょう。

「酒」と引き合って、80人全員を最初から最後まで集中させておく力が、私にはまだまだ足りないのです。

「酒」に力負け、ですからね。

だけどね、楽しく飲み会モードに突入している人達に、今さら「正しいお箸の使い方はですね!」なんて言ってもね、何にも始まらないでショ。

まあ、こういうケースの場合、単純に事の善悪では無いと思いますしね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?