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sweet_potato
逃避行なんてロックじゃないか
僕は学校に行っていない
行きたくないから
行っていない
先生や家族になにを言われても
負い目に感じるだけだから
ほっといてほしい
友達に陰で噂されていると思うと
余計に外に出たくなくなる
小さい街だとすぐに他人とすれ違うから
ほっといてって言ったけど
完全無視は都合が悪い
だってそれじゃあ僕の存在がうっすら消えて萎んでしまう
ここにいるよ
ここにいるんだよ
学校に行きたくない理由なんて
月日と同時に薄れていく
教室に戻ったら
注目を浴び
話題の的になるのが怖いんだ
再スタートは
僕のことを誰も知らない場所がいい
違う色に擬態をしたら
その色に身体が馴染んで
次第に僕は鮮やかになる
胸から離れないこびりついた猛毒の思い出は
今にも吐き出しそうなゲロに混じらせ
母親に背中を摩って吐き出してしまいたい
たくさん吐くから
すごいの吐くから
ちゃんと泣かずに見てほしい
僕は
矛盾に恋をして
服を裏返しに着た
逃げろ ロックは逃避行の中で最も響く
美しく光る避雷針だ