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03 【読了本まとめ2】 -新・戦略思考の広報マネジメント-
今回は新・戦略思考の広報マネジメントについて
まとめていきたいと思います。
この投稿でわかる事:読了目安 8分
1 本の概要、学びになったトピック
2 本を読んだ私の所感、気づき
3 この本どんな方にオススメか
1 本の概要、学びになったトピック
前回と同様5W1Hで概要をまとめてみたいと思います。
【Who 誰が書いたのか】
企業広報戦略研究所という、
電通PR内に設立された研究所の方々が共著で出版されていました。
研究所のサイトを閲覧しましたが、ブランディングやリスクマネジメント等
トピックごとに調査・研究結果が見られるようになっていて、
私のようなPR初心者には非常に勉強になりそうです。
【When いつ出版されたか】
2020年11月28日です。
後半部分の事例はここ数年の事例が多い印象でした。
【What どんな内容か】
前回の「PR思考」よりも経営者(または経営戦略)視点で
PRについて語られている内容になっていました。
経営視点からPRを見た場合、
パブリシティの獲得やPR施策の様な単なる「話題づくり」PRではなく、
ステークホルダーへ正しい情報発信を届ける「価値づくり」PRになると
本書では語られてました。
そして以下3つの観点から「価値づくり」PRについての記載がありました。
・投資家:「ソーシャルバリュー」
SDGs, ESGといった社会課題やブランドといった非財務情報への取り組み
・従業員:「インターナルブランディング」
企業理念への理解や共感を深め事業をより推進する為の取り組み
・顧客:「顧客エンゲージメント」
顧客と良い関係性を築くための取り組み
後半は花王や住友商事など日本を代表する企業のPR事例が書かれています。
上記の3項目に対してどのように準備し取り組んでいるかということが理解できます。
【How どのように書かれているか】
前回のPR思考よりも字数もページ数も多かったですが、
後半部分はほとんど事例の為読みやすい内容になってます。
広報活動オクトパスモデル(後述)の図や
項目ごとの調査結果は見ていて面白かったです。
【Where 主にどこでの話か】
調査結果が日本での調査でしたので、海外での結果などを見る場合は
他の本を参考にする必要があるかと思います。
日本の情報を見たいということであればこちらの本と
前述の研究所のサイトを見れば良いかと思います。
【Why なぜこの本を選んだか】
この本を選んだ理由は、経営者の方とお会いするタイミングがあり、
それまでに経営視点から見たPRの本を読んでおきたいと思った為です。
結論、読んでおいて非常によかったです。経営者の方が仰られてたのは、
インターナルブランディングの大切さは痛感しているが、
それをどのようにやるか、発信の戦略作りはすごく難しいと。
「経営者の方と発信戦略を考えていくような仕事が今後できればいいな」
と、自分のチャレンジしたい事を見つける良いきっかけにもなりました。
学びになった点は以下2点かと思います。
What部分で記載した「価値づくり」PRという考え方、3つの視点
フレームワーク
本書では広報活動に必要な能力を8つに分けた
「広報活動オクトパスモデル」が登場します。
本書内では業務フローに合わせた形で記載がされていたので
非常にわかりやすかったのですが、ネットだと8角形(ウイイレの能力値みたいな)しかなく分かりづらい為、電通さんの図を拝借しました。
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この図を見ると
情報収集・分析 → 戦略立案 → アイディエーション → 発信 というPR業務の
大まかな流れが掴めるんじゃないかと思います。
リスク管理や関係構築、経営との連携なども含まれていて、
個人的には広報業務の内容が網羅された非常にMECEなフレームワーク
(日本語がおかしい)だなと思いました。内容もスッと入ってきました。
2 本を読んだ私の所感、気づき
PRは単なるメディアとのリレーション構築をするだけではなく、
経営の観点から情報戦略を考える事も大切なのかなと思いました。
もしそうだとすると、会社の経営状況や会社が目指す方向性、
戦略についてもある程度理解が深い方が良いのかなと思ったので、
経営の勉強もまたし直さなきゃなと読了して思いました。「広報人格」という言葉を書内で見つけました。広報を通じて感じられる
企業の雰囲気や姿勢、一貫性のようなところが重要というのは
ブランドにおいても重要な考え方なんじゃないかと思います。「広報は対話」という言葉も印象に残りました。
会話は価値観の合う人同士のコミュニケーション
対話は価値観の違う人同士のコミュニケーション、
対話を深める事で企業と顧客のエンゲージメントは
発生するという考え方は参考になりました。投資家が財務情報を見るのは今の時代当たり前で、
ブランドや従業員への取り組みといった、非財務情報を投資家は見ている
という事も勉強になりました。
3 この本どんな方にオススメか
PR業務についてより理解を深めたい方
経営者の方、IRや人事などエンゲージメントをミッションとされている方
就職、転職でPR会社も視野に入れられている方
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。