「推し活」を心理学的に考えてみた
「推し活」って知っていますか?
推しが出ているライブに行ったり、グッズを買ったり作ったり、推しについてSNSで語ったり……。ここ1、2年で、この「推し活」という言葉がオタク界隈(失礼)ではなく、一般人界隈でも使われるようになってきたという印象があります。
実際、私の周りでも「推し(推すべき対象)」を持っている人が、「〇〇推し」という言葉を普通に使っているし、周囲に受け入れられている印象。
先日Twitterを見ていたら、スキーマ療法で著名な伊藤先生が「推し活」の効果についてツイートされていて、「推し活とメンタルヘルス」というキーワードに興味を持ちました。
私は小学生時代、『幽遊白書』という漫画が大好きで、蔵馬という登場人物にハマっていました。ポスターとかグッズとか、お小遣いが許す限り購入していたのです。
↑右で腕組んでいる 髪が長い人が蔵馬
学校や家庭で嫌なことがあっても、『幽遊白書』の漫画を読んだり、アニメを見ては癒やされていました。「推し=蔵馬」がいることで、10代特有の自意識過剰によるネガティブ経験や感情を反芻しないで済み、心の安定につながったと感じています(友だちとの揉め事、中学受験の失敗などのネガティブな出来事に必要以上に思い悩んだり、こじらせたりせずに済んだ)。
まさに、「推し活」がメンタルヘルスにつながった経験です(当時は漫画が好き、グッズ買う=オタクと思われていたので公には言わず、黙っていた)。「推し」に救われていた時期があるので、「推し活」に恩恵を感じているのです。
ほかにも、私は「ハマる」要素を持っているので(気になるものは一気に大人買い資質)、「推し活」のメリット・デメリットを分解しておきたい。では、40代女性が考える「推し活」の効果は何か? さぁ、いってみよー!
「推し活」の一般化
2022年1月18日にNHKで放送される「となりのプロフェッショナル」では、「推し活」が特集されるとのこと。番組概要を見ていて気がついたのが(まだ放送されていないので)、一般人の「推し活」の特集番組だということ(番組の語りが宝塚出身<推しが多い>の天海祐希さんなのも興味深い)。
これまで「推し」というと「オタク」のイメージでした。しかし、現在は「ハマっている、応援している」というニュアンスで使われている。「推し活」が一般化してきているのだと思います。一般化、つまり公言できる雰囲気が醸成されてきている。
私がこのことに気づいたのがTwitterです。
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