2020.12.26 あの頃
あの頃、私は頭がおかしかったのかな。
家庭を望む形にしたい、安心して過ごせるようにしたい、幸せになりたい、なんて良いカンジ風な理想を思いながらも、やってることは空回り。
空回りで思い通りに出来ない自分にイライラしてジリジリして、でも自分ではそれを感じないふりをして、毎日をやり過ごしていた。
わがままだった。欲深かった。自己中だった。
それなのに良い人ぶって上っ面だけ体裁を整えていた。自分がわるいのに誰かの、何かのせいにしていた。
あの東北の震災の後(家は関東なので被害は無かったが、ニュース等で見聞きする震災被害のショックは大きかった)、何かが私の中でくずれた。
もうだめだ、この家には居られない、と娘を連れて別居を始めた。
それすら勝手に決めた。
元夫が亡くなり、昨年娘の体調が大きく崩れて、しばらくしてから打ち明けてくれた。
「家に帰りたかった。家族バラバラなのは私のせいだと思った。おかあさんは辛くて家を出て来たのに帰りたいとは言えなかった。でも友達には家族みんなで暮らしてるって嘘をつかなきゃれいられなくて、それも嫌だった。悲しかった。」
と。
娘にはきちんと話した“つもり”、伝えた“つもり”、そんなのも全部私の勝手な思い込みだった。
娘が、自分のせいで家族がこわれたんだと感じていたことが今の自己肯定感の低さにつながっているんだ。
本当に何をしてきたのだろう。
それでも娘は優しい。打ち明けてくれた時に謝った私に、仕方がなかったんだと言ってくれた。一緒に抱き合って泣いてくれた。
ごめんね、本当にごめんなさい。
それからもう一年近くになるが、今日また改めて我が身を振り返る。
これから一生、こうやってあの頃の自分を振り返りながら、娘と生きていく。娘が自分で歩き出せるように。