さらばハレパネ(写真展のSDGs)
ずっと思っていました。
何回か参加させていただいているTokyomodels という展示では、とても立派なアルミ板とシックな深緑色のゲタ(パネルを立体的に見せる木枠)で展示されます。
おそらくとても有名なフレームマンさんで額装される物だと思うのですが、展示後いただくことになるので、これが大量に残るのです。
しかも最近ゲタはマジックテープで固定されているので、再利用出来そう。
濡れ髪展の展示では、一人当たり2m近いスペースを貰ったので、A3ノビ(483x329mm)という少し大きい写真を展示しようと思いました。
このサイズだとマット付き額装はかなり大きくなるので、額装でなくパネルに写真を貼る手法がよく使われます。
一般的にはパネルはハレパネ(スチレンボード)と呼ばれる厚さ5mmくらいの軽量な樹脂のパネルが使われています。
これは軽くて片面に糊が付いているので使いやすいのですが、特にサイズが大きくなるとよく反るので、自分は最近あまり使っていませんでした。
以前展示でご一緒された方から、アルポリック板が良いと聞きました。これは、ポリエチレン板を薄いアルミでサンドイッチにしたような(詳しくは知らないですが)板で、額装業者でも製品として揃えているようなものです。
これが良いのは、軽くて安くて反らない事。良い事だらけです。ただスチレンボードよりは重いです。
これが入手出来る事を教えていただいたので、今回使ってみました。
自分がアルポリック板を注文したのは、サインシティさんという業者向けの所です。(個人向けにも送料は高いですが頼めます)
このアルポリック板は1.8✖️0.9mの板からのカット代で、A3ノビ6枚をお願いして1万円かからないくらいと額と比べてもお安いです。
この寸法から何枚取れるかで金額が変わってくるようです。
そこで今回、このアルポリック板と余っているゲタを組み合わせて安上がりで再利用可能なパネルを作ってみました。
作り方は簡単で、アルポリック板の片面にマジックテープを貼り付けて、ゲタのマジックテープで貼るだけ。
マジックテープだと、パネルとゲタを別々にまとめられるので、運搬の際に嵩張らずに便利です。
写真をアルポリック板に貼るのには、3Mの貼って剥がせるスプレー糊55を使います。(スプレーはベタつくので風呂場でする事をお勧めします。風呂場は埃も少ないので。)
この糊の良いのは、文字通り貼って剥がせる事。ちょっと貼って、失敗したなと思って一度剥がしても再度貼り直せます。
ハレパネだと一度失敗すると写真もパネルもダメになって再度プリントとハレパネの注文しなくてはとなる事もありまが、その心配は無いのです。
これだけでも経験ある方ならそのメリットがよく分かると思います。
展示は細い釘でゲタを引っ掛けます。
展示後は写真をパネルから剥がす時も簡単で、もう一度展示出来そうなくらい写真にダメージがありません。
パネルにも紙が残らないので、再利用出来ます。
パネルに残る糊は、そのままだとベタベタしますが、同じ3Mのクリーナー20で綺麗に掃除できます。
貼る時に気泡が出来る事もありませんでしたし、約一週間展示して剥がれてくる事もありませんでした。
パネルも綺麗にカットされていてエッジが斜めになったり的な素人臭さは皆無です。
ほぼ文句ないのですが、今回使ったゲタは木製のものに紙を巻いてあるのですが、裏面に両面テープがついたマジックテープを貼るとマジックテープが強すぎて紙が破けてしまいます。マジックテープをホチキスで固定する事をお勧めします。
あと、Tokyomodels では最近A4展示のみなので、A3ノビパネルに使えそうな大きなゲタが貰えない事くらいかな笑(A3ノビにはゲタ二つを使ってます)。
まだ一度試してみただけですが、このパネル何度も使えそうです。
p.s. その後何度かこのパネル使ってみましたが、紙(や季節?)によって金属パネルから剥がれる場合があります。
最初の展示は全く剥がれなかったのでおそらく紙によるんだと思いますが、湿度や温度で剥がれてくるのではないかと思います。
安全なのは両面テープですかね。(パネルから両面テープを剥がすのはそう面倒でもありません)これは今後も工夫しようと思います。
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東京都在住のアマチュアカメラマンです