まだ思いにこたえていない、それが問題だ
RayArc(レイアーク)の皆さま、おつかれさまです。新規事業ユニットです!
今回は、先日のレポート記事を読んで「うちでもやってみたい!」と考えてくれた、お隣の組織からのご相談と、そこからの気づきのお話です。
ステキなご相談がありました
先日、チームビルディングとしてhidaneやWevox Values Cardに挑戦し、レポートを掲載しました。
そして、数日後…。
RayArc社内の、お隣の組織から、
ステキなご相談のメールを頂きました。といっても、記事だけがきっかけでそうなったわけではありません。
「率先」のかぼちゃ、広報に走る!
実は、W2ナニカソン2022春夏・第1回に参加してくれたDKDKパンプさんのおかげなのです。率先して「やりましょう!」と提案してくださったとか。なにそれカッコいい……。有言実行ですね!
だが、ちょっと待ってくれ
ところが。ご相談のメールをよく読むと、少し気になる部分があります。
とのことですが。はて、どれのことじゃろ?
hidane?
Wevox Values Card?
はたまた、Gather?
「どれか」(3通り)かもしれませんし…
「どれかと、どれか」(3×2×1通り)ということもあるかな?
あるいは「ゼンブ」(1通り)だったりして?
そんな言葉が脳裏をよぎります。
困惑した背景
なぜそこに引っかかるのか? 以下の背景があったからです。
「この日にやってみたい」と提示された候補日が意外と近い
時間割を見ると、メインワークは最大でも正味1時間くらい
なにをやりたいのか。それによっては、計画自体にすでに無理が生じているかもしれません。すぐに軌道修正しないと、開催までに間に合わないことも十分考えられます。
どうしてこんなことに…。その時気づきました。ああ、私はものすごく基本的なことが、なにも伝えられていなかったのだ、と。
基本1.準備には時間がかかる
まず1つ目。新しいツールを使うなら、準備に時間がかかります。
必要な機能理解や初期設定の時間
だけではなく、
ルール整備や、ファシリテーター自身の習熟
の時間も必要。(人間系というか、組織系というか)
とくに気にかかったのは、使いたいものにGatherが含まれるか。Gatherは機能理解や初期設定だけでも、初見だと多少は時間がかかります。他の2つのツールとは難易度が違う。(そもそもジャンルが違う)
さらに、ルール整備もしっかり検討する必要があります。多機能で楽しいことは魅力なのですが、それだけに「Gatherを使ってみること」が目的化してしまうリスクもあります。
メタな視点として、Gatherを本当に採用すべきかという部分も。「やってみる」ありきではなく、その会議の目的にきちんと突き合せ、都度、考えたほうがよい。別のツールがふさわしいケースもあるでしょう。
結論として、今回使いたいツールはGatherのことではなかったと判明。(今後はどうかな?) hidaneとWevox Values Cardの準備は、Gatherよりは懸念が少ないため、まずは一安心です。
基本2.ワークには時間がかかる
2つ目。こちらはむしろ、hidaneとWevox Values Cardの懸念です。この2つは実施に時間が必要です。いずれも、目安は(説明タイム、結果の共有タイムも加味して)1時間前後。
「メインワーク1時間」は、会議・ワークショップとして、とくに短い設計ではありません。しかしhidaneとWevox Values Cardを両方搭載したら、確実に耐荷重オーバーで詰みです。
『理論上は』短縮開催もできます。hidaneは枠をカスタマイズできますし、Wevox Values Cardも、ヤイヤイ急かせば進むかもしれません。ただ、目的をもって実施するなら、結局削れないものが残るでしょう。
確認したところ、hidaneとWevox Values Card両方とも実施を検討している様子。そこで、今回は1つに絞ることをオススメしました。(やるとしても、プランB扱いでWevox Values Cardメイン+hidane超圧縮、くらい?)
それぞれの所要時間、フカボリ
W2ナニカソン第1回の計画を見てみましょう。
説明スライドでは『目安40分』『目安45分』となっています。これ自体もそれなりのボリュームですが…。
実は、ここには、
ワーク開始前の説明タイム
ワーク終了後の共有タイム
が含まれていません。このスライドでは、参加者が『体感としてワークに没入している時間』の見込みを伝えたくて、このように表現しています。
種明かしに、進行表の一部をお見せします。
やはりWevox Values Cardは1時間で計画してますね…。
そこから、休憩をはさんで…、
hidaneのターンは1時間を超えています。(しかも、実は練習タイムが前にある)
実際には、細かい部分はその場で微調整(延長したり、巻いたり)もします。この設計が常に正解ということでもありません。
ただ、およその規模はこんなもの。ワークには時間がかかるのです。
その他の考慮事項
別の観点だと、
ワークには、人数の上限がある
ツールによっては、PCからの参加が必要
という考慮事項もあります。気を配らなくてはいけません。
が、このあたりはしっかり認識されて(=伝わって)いました。思えば、このnoteオープン社内報でも、注意事項として記載していた話題です。
どうやら、こちらが意識して伝えてきたことは、ある程度は伝わっているようです。
そこから見えたもの
先日のレポートでは準備時間・所要時間のことは説明しませんでした。準備にまつわることにも、ほぼ触れていません。目的が「開催のノウハウを伝えること」ではなかったためです。
それが、コミュニケーション。ましてや、伝える意図もなかったことは、都合よく伝わるはずがありません。
だとしたら。先日のレポート記事を読んで、
と考えてくれた方がいたとしても。
その方に向けた説明は、まだない。これは課題だと思い至りました。
伝わることの難しさ、伝わる奇跡
ところで、先ほど登場したこの言葉。
使い古された言い回しですが、大切なことですね。この言葉を思い浮かべたとき、ふと、昨年開催したワークショップの記憶がよみがえりました。
この記事で紹介している、RAND-WS9月の回です。
ふりかえりでは、こんな言葉が並びました。
ふりかえりの言葉をどう受け止める? それすら人それぞれで、無限大。
ちょっとした伝説回だった
この回、参加者全員がフィードバックで最高点をつけました。
最終回のRAND-WS全体のふりかえりでも、
と、感想戦が再燃するほど。
ちなみに、プロデュースしたのはワクワク魔人Sですが、元のアイデアを出し、細かいコンセプトをまとめて、当日のファシリテーションをしてくれたのは別の方です!
今だから言うけど、この回の結果には正直ちょっと嫉妬したぞ…。あまりにも楽しく、しかもしっかり学びがあって、率直に衝撃を受けました。
場づくりの輪を広げたい(まとめ)
今になって、ふと思い出せた。つまりRAND-WS9月の回は、私に今につながる価値を残してくれていた、とも言えます。
そして、おそらく今回、
と、相談してくれた背景にも。
参加者一人ひとりにとって、なにかが残る場にしたい
やるからには、ステキな場ををつくりたい
そんな思いがあるのでは、と思うのです。
前回のレポートはその思いに十分にこたえるものではなかった。これは今後の課題のひとつです。私に伝えられる部分は、さらに踏み込んでお伝えしてゆきたい。まだまだファシリテーション武者修行の身ではありますが!
(新規事業ユニット・ワクワク魔人S)