日本国が「目指したもの」7~『食の安全保障』について考える~(後編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座76ー
こんばんは。高杉です。
日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。
さて、
前回まで
のテーマでお話をさせていただいています。
前編・中編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、ご覧になってから、見てくださいね!
今回は、
現代日本が抱える農林水産業が抱える問題点とは何か?
に迫っていきます。
1)日本農業の課題とは?~農業従事者不足~
わが国の農業が抱える問題は、大きく3つあると考えています。
まず一つは、「農業従事者不足」です。
農林水産省が出している「農業労働力に関する統計」によると、
わが国の農業従事者は、2019年で168万人。
そのうち、118万人が65歳以上で、平均年齢は67歳です。
新規就農者数は、年間5万人ほどいますが、
それを含めても、
ここ十年ほどは、毎年10万人のペースで減少しています。
このペースが続いてしまった場合、
あと20年足らずで農業従事者は0になってしまいます。
製造業、商業、サービス業の発展した都市部に若年人口が吸い寄せられ、
若者がいなくなってしまっています。
都市部の方が、
所得水準も高く、教育や娯楽の機会にも恵まれていたからです。
高齢化した農林水産業では、技術革新も進まず、生産量も上がらず、
それがますます若者の脱出を生むという悪循環が生じてしまいました。
地方で生まれた若者が、
そこで結婚し、子どもを持つことで
地域共同体は循環性を保つことができます。
若者がみな都会に出て行って、
お年寄りだけになっては、共同体の持続可能性は失われてしまいます。
近年は、都会から地方へ農業に従事する方も増えてきてはいますが、
その地域の共同体の中に溶け込み、
現地の人々とふれあい、
そこでの独自の生活文化を味わうことができるように
していかなければなりません。
お盆の夏祭り、秋の収穫祭、正月の神社仏閣参り。
わが国が大切にしてきたものは、
高齢者だけの限界集落では、維持することができなくなっているのです。
2)日本農業の課題とは?~自然の荒廃~
2つめは、「我が国土の自然の荒廃」です。
農村では、荒廃した耕作放置地、
森林は間伐の手も入らず日も差し込まない密林状態。
海は乱撮りで魚も獲れない。
今や日本列島の自然は循環性を失って
持続不可能な状態にまで追い詰められてしまっています。
都会のストレスから逃れようと、海や山の近くに住んでも、
近隣で新鮮な野菜や朝どれの魚も味わうことができないという事態にも
なりかねません。
農地を見ると、
2020年の耕地面積は、
437万ヘクタールありますが、
そのほとんどが利用されておらず、
耕作の放棄で荒廃し、
通常の農作業では作物の栽培が不可能になっている荒地も含まれています。
しかも、
この未利用農地と荒廃農地を合わせると
栃木県の面積に匹敵するほどとされています。
最近は、
休耕地を太陽光発電に用いるソーラーパネルを設置しようとする
政府の動きが見られますが、
休耕地は単に「使われていない」という無駄だけではありません。
水田は、
『保水機能』を持っているので、洪水を防ぎ、地下水を豊かにします。
オタマジャクシやトンボなどを育て、
人々を和ませる田園風景を提供してくれます。
水田を休耕にすることによって、
金銭では計算できない国土の価値を私たちは失うことになるのです。
3)日本農業の課題とは?~グローバル化による外国への過度な依存~
そして、
もう一つは、「グローバル化による外国への過度な依存」です。
不足する農作物、海産物は輸入に頼ることとなり、
その低価格で国内の農林水産業を追い詰めていきました。
輸入品により市場価格が引き下げられ、
それによって農林水産業の従事者の収入も下押しされ、
廃業や転業する人々が続出しました。
各産業の就業者が長期的な減少傾向にあり、
あと20年もすれば消滅するしかないとも限りません。
さらに、輸入依存によって我が国の食の自律性が喪失しようとしています。
今後、インドをはじめとする世界人口の増大が続けば、
世界的な食糧不足に陥ることが予想され、
農作物も水産物も輸入したくても、値段が高すぎるという事態や、
輸出国がまず自国の食料消費を優先することで、
まったく輸入できなくなるという事態も起こりえます。
ただでさえ、人口が過剰な我が国において、
農民も漁民も少なく、
田畑は休耕で荒れ果て、
漁場は枯渇では、
食の安全を保つことはできません。
過度なグローバル化によって、
国家の自立性を失い、安全保障上のリスクも高まっているのです。
わが国の農業が抱える3つの問題についてお話をしてきました。
では、
どのようにして、我が国の食の安全保障を保っていくか。
どのようにすれば、我が国の農業を再生することができるのか。
次回の記事で、いくつか方策を述べていきたいと思います。
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自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。
だから、あなたにも知ってほしいのです。
私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。
そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。
先人たちが大切にしてきた精神性。
僕たちの心の中に眠っている精神性。
『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。
自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。
子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。
それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。
一緒に、日本を学びませんか?
最後まで、お読みいただきありがとうございました。