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日本人のアイデンティティの根幹である「日本語」とは?(番外編)ー先生のための『和の国・日本国』講座㊲ー

こんばんは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。


今回も引き続き、

「先生のための『和の国・日本国』講座」という主題のもと

「日本語」に焦点を当て、

「日本語」の特徴とは何か?

「日本語」に込められた精神性とは何か?

日本はどのように言語を取り入れたか?

などから、

『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。



【今日の内容】
日本人のアイデンティティの根幹である「日本語」とは?(番外編)~先生のための『和の国・日本国』講座㊲〜 

1)「美しい日本語」とは何か?
2)『敬語』は何のためにあるのか?
3)意外に単純な『敬語』の仕組みとは?
4)『敬語』の使い分け『尊敬語』『謙譲語』



前回の記事では、
「日本語」
『類語』『オノマトペ』などが多く
他国の人から見れば同じようなことも
微妙な物事の違いや想いの違いを
言葉を変えて表現することができ、
私たちは、
生まれながらにして、非常高度な言語生活を営んでいることを
お話してきました。


今回は、
「番外編」として、
日本語の代表的な特徴である
「敬語について」
お話していこうと思います。



1)「美しい日本語」とは何か?



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「美しい日本語」とはどのようなものでしょうか?


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例えば、
デパートで
ディスプレイの時計を見ていた女性がいたとします。


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見た目は、上品で美しく雰囲気。



その女性が、店員に向かって


「あのさあ、そこのヤツ見してくんない?」


と言ったらどうでしょう。


その女性に恋をしていなかったとしても、
言葉遣い一つで一瞬にして印象が変わってしまい、
周りで聞いている人をも不快にさせてしまうことがあります。


いくら相手が店員だからと言って
目上の方に向かって「あのさ」や「~してくんない」は失礼にもほどがある。
さらに「ヤツ」と言うのも気になる。


ここでは、


「すみません。その時計を見せてください。」


と言えばいいのです。



僕は、


「美しい日本語」=「正しい日本語」である。


と考えています。


単に「正しい」といっても、
『文法的に正しい』だけではなく、
『時機が正しい』ということです。


しかも、
「美しい日本語」は、
知識さえあればだれでも話すことができます。

そのため、知らないと大変損をしてしまいます。


そこで、必要になってくるのが


『敬語』


です。


『敬語』は日本語のすべてだ

と言っていいほどです。


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『敬語』を使う必要がないのは、
家族や親しい友達、同期と話す場面くらいで
私たちは生活の中で『敬語』を多くの場面で使っています。


今回は、

『敬語』の基本的な使い方を一緒に学んでいきましょう。




2)『敬語』は何のためにあるのか?



『敬語』そのもののお話に入る前に、

『敬語』を使う目的について考えたいと思います。


日常生活の中で、
『敬語』を使う場面は多様にありますが、


そもそも、私たちはなぜ『敬語』を使うのでしょうか?

『敬語』という名称ゆえに勘違いされることがありますが、


『敬語』は、
尊敬するから使うものでなければ、
尊敬しないから使わないものでもありません。


『敬語』は
相手を敬う言葉ではないか?と疑問に思う人もいると思います。


もちろん、
「正しい日本語」を使うことによって、
結果として目上の人を敬うことになり、
品格のある人だと思われることもあります。


しかし、
それは、『敬語』を用いたことで生じる「効果」であって
「目的」ではありません。


目上の人を敬いたいから
『敬語』を使うわけではなく、
自分が上位に見られたいから敬語を使うわけでもありません。


「日本語」といえば『敬語』と言われるように、
もともと「日本語」にはそのように用いるという決まりがある
のです。


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言葉とは、人と人との意思疎通の道具です。


言葉の使い方によっては、
相手を幸せな気持ちにすることができるし、
相手を不快な気持ちにしてしまうこともできます。


そして、
意思疎通で大切なことは「他者を尊重する気持ち」です。


相手を尊重しながら話を聴けば、
相手は気分良く丁寧に話そうとします。


相手を尊重しながら自分伝えたいことを言葉にしたら、
相手は自分と違う意見にも耳を傾けようとします。


「日本語」では、
上位者に対する言葉遣いと
下位者に対する言葉遣いは異なりますが、
上位者と下位者のどちらも
お互いを尊重する気持ちが、
意思疎通の取りやすいものにします。


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「日本語」そのものといってもいい
『敬語』を学ぶことで、
お互いに相手を思いやる気持ち
『和』の心に触れることができる
のです。




3)意外に単純な『敬語』の仕組みとは?



『敬語』というと
身構えてしまう人が多いと思いますが、

『敬語』は実は単純で


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『丁寧語」『尊敬語』『謙譲語』


の3つだけで構成されています。



まずは、
一番簡単な『丁寧語』からお話していきます。


『丁寧語」とは、
話し相手に対して直接敬意を表するもの


であり、

単純に語尾に「です」「ます」をつけて表すこと

『丁寧語』になります。


例えば、


「分かりました」
「明日帰ります」

などの使い方です。


また、その時の話の内容は関係ありません。


例えば、


「もうあなたなんて嫌いです。」

「あいつ殺られちまったんです。」

などのように
どんなに砕けた言い方で、
しかもおぞましい内容でも
話す相手が目上の人であれば、
『丁寧語』がつきます。


過去形であれば、
「でした」「ました」となります。


複雑そうに見える『敬語』も
私たちが生活の中で無意識に使っているように
以外に単純で簡単なものなのです。




4)『敬語』の使い分け(『尊敬語』と『謙譲語』)


『丁寧語』が相手に直接敬意を表す敬語

だったのに対して、

『尊敬語』『謙譲語』は、
話している相手に対して直接敬意を表す敬語ではありません。


『尊敬語』とは、
自分よりも上位者の話をするときや、その上位者自身の物や動作について述べるときに用いる敬語


です。

その上位者がいない場合でも『尊敬語』を用います。


『尊敬語』は大きく3つあります。


⑴ 名詞の尊敬語


最も多く多用されるのは、
頭に「お」「ご」をつけるものです。


「お食事」「お車」「ご住所」「ご経歴」

などと用います。


また、

「さん」「様」「殿」「氏」

などの敬称も『尊敬語』です。


天皇・皇后・皇太子・皇太后には「陛下」

その他皇族には「殿下」

大統領・首相・閣僚などには「閣下」

その他、「社長」「専務」

「お客様方」「皆様方」「先生方」などの「方」

『尊敬語』です。


⑵「お~になる」型


例えば、

「お目覚めになる」「お入りになる」
「お召しになる」「お召し上がりになる」
「お読みになる」「ご覧になる」
「お出かけになる」「お乗りになる」

などなどがあります。


特殊なものでは、


「食べる」は「召し上がる」
「見る」は「ご覧になる」
「する」は「なさる」
「言う」は「おっしゃる」「仰せになる」
「思う」は「思召す」
「来る」は「いらっしゃる」「お見えになる」
「死ぬ」は「亡くなる」

といったものがあります。


⑶ 「いらっしゃる」型


例えば、


「先生は座っていらっしゃいます」
「○〇さんが走っていらっしゃいます」


などという使い方をします。




最後に『謙譲語』です。


『謙譲語』とは、
下位者が自分だった時に自分自身や自分の物、
下位者自身の行動について述べるときに用いる敬語


です。


『謙譲語』というと、

字のごとくへりくだる表現を用いますが、

『尊敬語』と同じで、

上位者に尊敬の気持ちを持っているから使うのでも

下位者卑しいから使うのでもありません。


たとえ自分が上位者のことを尊敬していなくても、
話題の中で下位者自身や下位者の物、行動に言及するときは、
『謙譲語』を使うというのが「日本語」
なのです。


『尊敬語』は、上位者を高めるような表現をしたのに対して、
『謙譲語』は、下位者を低めるような表現
をします。


そのため、
上位者だから高め、下位者だから低めえるという
「日本語」の決まり事なのであって、
その言葉自体に特別、尊卑や感情はないのです。


『謙譲語』も大きく3つあります。


⑴ 名詞の謙譲語


例えば、


自分のことを
「私め」「若輩者」「拙者」

自分たちのことを
「私ども」

会社のことを
「小社」「弊社」

自分の個人的なことを
「私事」

息子を
「愚息」

妻を
「愚妻」

と言います。


物についても同様で、
「つまらない物」「粗品」「粗茶」
と言います。


⑵「お~する」「ご~する」型


『謙譲語』の基本はこれらの型に集約されます。


例えば、

「お出迎えする」「お見送りする」「お持ちする」「お頼みする」
「お見せする」「お話しする」「お聞きする」
「ご説明する」「ご案内する」「ご協力する」

などです。


また、
「する」という部分を「致す」ということもあります。

「お出迎え致します」「ご説明いたします」

などです。


⑶ 特別な謙譲語


『尊敬語』と同じように
『謙譲語』にも特別なものがあります。


代表的なものでは、


「する」は「致す」
「言う」は「申す」
「知る」や「思う」は「存ずる」
「見る」は「拝見する」
「行く」「訪ねる」は「伺う」「参る」
「引き受ける」は「承る」
「食べる」は「いただく」
「もらう」は「賜る」「頂戴する」


などがあります。



これまでお話してきたように、
『敬語』には
『丁寧語』『尊敬語』『謙譲語』の3種類
しかなく、

『丁寧語』は「です」「ます」を使えばよいので苦労はしません。


また、
『尊敬語』と『謙譲語』は分かれていても原理は同じです。
それぞれ、特別な言い回しはありますが、
それほど数も多くありません。


『敬語』は難しいとよく言われることがあります。
確かに、あらゆる場面で常に適切な敬語を使えるようになるには
相当の知識と経験が必要になります。


しかし、上記のようなことから
まずは実践してみるならそれほど難しくはないし、
上記のものだけでもほとんどの場面で使いこなすことはできると思います。


先ほど、
『敬語』は、「日本語」の決まり事である
お話ししましたが、


『敬語』を使うことで、
尊敬する人への気持ちをさらに
言葉に表したくなり、
感謝の気持ちや周りの人を尊敬する気持ちが高まったりするのではないか


と思います。



「日本語」には、
2000年以上先人たちが紡いできた想いや知恵

凝縮されています。


「日本語」を知ることは
日本人とは何か?
日本人が大切にしてきた考え方は何か?
を知ること
です。


「日本語」を大切にすることは、
自分のルーツである日本国を大切にすること。
自分のルーツである先人たちを大切にすること。


これからも
「美しい日本語」を使っていきたいですね。




これまで、
「日本はいい国だ!」というと
軍国主義者と言われたり、
危険思想だと思われたりしていました。


しかし、

2011年3月11日

東日本大震災を契機に外国から注目されてから、潮目が変わりました。


じつは、わたしたちが住んでいる『日本国』はすごい国なんです!!

まだまだ、
歴史の闇に埋もれてしまった「真実」が
たくさんあります。


「日本を知ることは、
       『自分のルーツ』を知ること」


わたしたちの生まれた国をもっと学びませんか?

そして、子どもたちに伝えませんか?

自分の生まれた国を誇りに感じることは、

きっと自己肯定感とか自己効力感につながるはず。


一緒に、『和の国・日本』を楽しく学びましょう!



最後まで、お読みいただきありがとうございました。


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