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日本国が「目指したもの」2~我が国の歴史から『差別』について考える~(完結編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座57ー

こんにちは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。

さて、

前回まで


わが国の歴史から『差別』について考える


のテーマでお話をさせていただいています。

前編・中編・後編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、ご覧になってから、見てくださいね!


前回は、「えた身分・ひにん身分」について
日本史観に立ってお話をしてきました。

実は、前回お話した「部落差別」問題には、続きがあります。






1)『差別』に強く反対した先人たち



江戸時代後期には、えた身分への差別を批判する考えが徐々に広まっていきます。

尊王攘夷論者だった・千秋藤篤は、
『えたをおさむる議』の中で、
えた身分の人々を「醜類(しゅうるい)」とみなして差別する人々を批判して、
「いずくんぞ人体にして、獣性の者あらんや」と指摘しています。

この『議』は部落差別解放論の先駆けとされています。



2)「一君万民」~日本国が目指したもの~


長州の高杉晋作が組織した奇兵隊は、身分制度にとらわれず、農民や町人だけでなく、えた身分も兵隊に取り立てていました。

軍隊で活躍することは、世界各地でみられる差別打破の早道です。

第二次世界大戦では、日系人部隊が欧州戦線で大活躍し、日系人差別を跳ね返すきっかけをつくりました。

千秋藤篤にしろ、高杉晋作にしろ、尊皇派が差別に反対したことは偶然ではありません。

高杉晋作の師である吉田松陰先生は、
我が国が建国以来目指してきたものに学び、天皇のもと万民は平等という
「一君万民」を唱えていました。

身分差別政策は、徳川幕府の封建制度の一部に過ぎず、我が国では、
「一君万民」こそ、本来の理想で、民はすべて平等な「おお三宝」でなければならないと考えているからです。



3)『差別』解決に奔走した日本人~弾左衛門の生き方~



幕末の混乱期に、「えた身分」「ひにん身分」の「賊称」廃止に貢献した人物が弾左衛門でした。

弾左衛門は、関東一円の6000軒もの皮革業者を統制する強大な権限を、幕府から与えられていました。

薩長に追い詰められた幕府を助けようと、弾左衛門は「えた身分」の者で歩兵一大隊をつくり、幕府から人数分の鉄砲を借りたいと懇願しています。

食費だけでも、月2000両もかかりますが、それは、皮革業者、芸人、吉原の遊女など、「えた身分」に一定の税をかけてまかなう代わりに、「えた」という「賊称」を
廃止してもらうことを条件にして、この協力を幕府に申し出たのでした。
将軍の許しも出て、幕府は手始めとして、弾左衛門と65名の身分を「士分」に引き上げました。




しかし、そこで幕府が崩壊し、明治維新となりました。

明治4(1871)年、新政府は解放令にて
「えたひにんの称を廃し身分職業とも平民同様とす」と定めました。

新政府ができてすぐにこの解放令が発せられた点に、
明治維新派「王政復古」であり、「一君万民」こそその大原則である。
という考え方が息づいていたと考えられます。

しかし、これに対する平民たちが、各地で暴動を起こしました。

江戸時代を通じて、身分差別に慣れた人々の意識はすぐには変わりません。

その後も差別撤廃に向けて、地道な努力が長い間続けられました。

弾左衛門は、資材を投じてアメリカの靴職人を高給で呼び寄せ、配下の革職人たちに、西洋風の軍装に必要な靴やベルトなどをつくる技術を身につけさせました。

皮職人たちに国家の必要なものをつくらせ、国民として健康に生活できるように努めました。




こうして「和の国」にふさわしくない身分差別は、
「えた身分」側の努力、国民の有志の言挙げ、国家の政策を通じて、
一歩一歩改善されていきました。

特定の人権や職種に対して差別をするのは、大なり小なりどこの国にもあることですが、

大切なのは、その解消のための努力がどれだけなされたかです。



4)『差別』を減らすためにできること~和の国の理想から学ぶ~


差別は、他者を見下すことで自己の虚栄心を満足させようとする人間の心理から出てきているようです。

それを克服するには、人々に正しい方向を指し示す理想が必要です。

わが国においては、
「一君万民」という「和の国」日本が目指してきた理想が差別解消に向けて人々を覚醒させる力となったということができそうです。

先人のなした苦悩とそれに立ち向かった行動を学ぶこともなく、
「こんな差別があった。ひどい搾取があった」。と過去を糾弾するだけの歴史教育では、社会は決して良い方向には向かいません。

わが国は、先の大戦後の占領政策で、歴史教科書を大きく書き換えられました。

10代の子どもたちに、我が国の歴史に対する憎悪を植え付ければ、自国のために何事かの貢献をしようとする志を失わせることができます。

それによって、日本国民の共同体の統合力が弱まり、日本国内外からの攻撃が簡単になります。

教育基本法の「教育の目標」ひとつに

「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」

と述べています。この目標は、国民として必要な公民的資質を養い、一人一人がいきいきと輝く国民を育てるために欠かせません。

そして、歴史教育は、この目標を達成するための主要な教科です。


今の時代だからこそ、日本史観に沿った本当の歴史を学びませんか?
そして、学んだことを子供たちに伝えませんか?

先人たちが大切にしてきた「和の精神」を取り戻すことで、日本は再び、だれもが喜びあふれる楽しい国になるのではないかと思います。





自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。


だから、あなたにも知ってほしいのです。


私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。


そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。


先人たちが大切にしてきた精神性。

僕たちの心の中に眠っている精神性。

『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。

自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。

子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。


それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。


一緒に、日本を学びませんか?


最後まで、お読みいただきありがとうございました。


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