日本国が「目指したもの」3~我が国の『家族のかたち』を考える~(後編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座60ー
こんばんは。高杉です。
日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。
さて、
前回まで
のテーマでお話をさせていただいています。
前編・中編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、ご覧になってから、見てくださいね!
今回は、世論調査をもとに、
現代の人々が家族についてどのように考えているのかを
見ていきたいと思います。
1)「家族の法制に関する世論調査」とは?
ここで、現代の世論の状況を見ていきましょう。
よく新聞社やテレビ局が『夫婦別姓』についての
世論調査をしていますよね。
でも、それは基本的に鵜呑みにしてはいけません。
だいたいテレビや新聞が行う世論調査は誘導的なものが多くあり、
設問自体が誘導的な内容になっているので
参考にしてもいいですが鵜呑みにしてはいけません。
では、『夫婦別姓』問題で最も信用できる世論調査は何かといえば、
それは、
内閣府がおよそ5年に1度行う
「家族の法制に関する世論調査」です。
5年に一度、5000人を対象に、
直接面談をして、個別面談聴取という形をとっています。
今回の調査は、感染症対策で郵送法を使用して行われたようです。
また、
設問の立て方も国が実施する調査なので、
どちらかに誘導するような内容になっていません。
そのような面では、
テレビ局や新聞社が行っている調査よりは
格段に信ぴょう性が高いと言えます。
2)国民は『選択的夫婦別姓制度』を望んでいるのか?
では、
どのような結果になっているかというと、
直近のもので令和4年3月に出された調査によると、
いくつか質問項目があるのですが、このようなものがあります。
この内閣府の調査は結構大切なことを聞いています。
それは、
「夫婦同姓制度を維持したうえで、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」というものです。
つまり、夫婦同姓が原則なんだけど、通称使用を拡大する法整備をするのはかまわないと言っている人。
これは、ソフトな反対派なんです。
僕もこの立場です。
「夫婦別姓はダメだ!」というのは、反対派です。(27%)
それに対して、
「夫婦別姓はダメだけど、通称使用ができるように法整備をするのはよい」というのがソフトな反対派です。(42.2%)
反対派とソフトな反対派を合わせると、7割近くになるんです。
圧倒的に反対派の方が多いです。
だから、
あんなに盛り上がっていたのにメディアは、
最近選択的夫婦別姓制度についての話はしなくなりましたよね。
これが現実路線だと思います。
旧姓を名乗った方が便利だし、仕事しやすいし、手続きも減りますよね。
だからこそ、
法律を改めることで負担を減らすことができるのであれば、
そのような形にしようとするのが良いのではないでしょうか。
さらに、この調査では面白いことを聞いていて、
「『選択的夫婦別姓制度』が導入された場合、
夫婦でそれぞれの婚姻前の名字・姓をなのることを希望しますか。」という質問があります。
この制度が導入された場合、あなたは、夫婦同姓にしますか?それとも、夫婦別姓にしますか?と聞いているわけです。
これに対して、
「希望する」が30%。
「希望しない」が29%。
「分からない」が40%。
結局『選択的夫婦別姓制度』の導入に賛成するけれど、
自分はぜひやりたい!という人は3割程度ということなんです。
この結果から何が言えるかというと、
『夫婦別姓』を希望する女性と『夫婦別姓』を希望する男性が一致する確率が30%×30%でなのです。
だから、
大多数の人が夫婦別姓の導入を望んでいて、
多くの人の自由が失われていて、
嘆いているかというとそういうわけではなく、
『夫婦別姓』を望む者同士が出会う確率が9%しかないということ
なのです。
さらに、このような設問があります。
「あなたが、婚姻によって、ご自身の名字・姓が相手の名字・姓に変わったとした場合、どのような感じを持つと思いますか。」と聞いています。
それに対して、複数選択可能な質問なのですが、
「違和感を持つと思う」と答えた人が25.6%。
「今までの自分が失われたような感じを持つと思う」と答えた人が9.7%。
ところが、
「新たな人生が始まるような喜びを感じると思う」と答えた人が54.1%。
「相手と一体となったような喜びを感じると思う」と答えた人が39.7%。
名字が変わって、いやだ。
自分は否定されたような感じがする人は一定数います。
でも、それよりも何倍もの人が新たな人生が始まる予感がする。
愛する人と一体となったような喜びを感じる。と答えているわけです。
この世論調査から分かることは、
『夫婦別姓』に賛成する人は一部います。
でも、わが身に置き換えた場合には、ほとんどの人が『夫婦同姓』ということに特に大きな問題を感じていないということなんです。
だから、『夫婦別姓』を支持する人が圧倒的であって、『夫婦同姓』より、マイナスなイメージを持つ人がいるにはいますが
本当に少ないということが分かります。
『夫婦同姓』により、
日本中の女性がジェンダーが平等じゃないとか大げさに言う人がいますが、
大多数の人は納得しているわけです。
3)正しく世の中の声を分析しよう
そもそも新聞やテレビのおかしい点として、
自分はともかく、
別の人が『夫婦同姓』か『夫婦別姓』かどっちでもよくないですか?と聞かれたら、そりゃあ「どっちでもいいです。」と答えるに決まっているじゃないですか。(笑)
と思いませんか?(笑)
よその人に対して、
「あいつとあいつは同姓でなければならない」という人はなかなかですよね。
「自分のことはともかく、
他人が夫婦同姓か夫婦別姓か、興味ありますか?」と聞かれたら、
「別に興味ないです。」ってだいたい答えますよね。(笑)
よほどこの問題を知っていて、イメージできていたら、
「それは、こういう問題が起こってくるかもしれないので…。だから、他人同士でもしてほしくない。」と思える人はほんのわずかだと思います。
ところが、大学で質的研究や調査研究を勉強したことがあるのかな?レベルの稚拙なアンケート調査では、
「他の人が夫婦別姓を名乗ることに対して、何かあなたに不都合なことがありますか?」
「他の人が夫婦別姓を名乗ることに対して、反対意見がありますか?」
という問いに対して、
大体は、「別にいいんじゃないですか。」と答えますよね。
これが誘導なんです。
他人が夫婦同姓か、夫婦別姓かなんてどうでもいい。
それが大半です。
そんな稚拙なアンケート調査をもってきて、「やっぱり『選択的夫婦別姓』
に賛成している人がほとんどじゃないか!」とか言ってきて。(笑)
それ持ってくるんだ。(笑)って感じですよね。
このようなものが誘導的なアンケートなんです。
いろんなアンケートがあってバラバラです。
でもやっぱり安定感があって色がついていない聞き方をしているのは、
この内閣府のものなんです。
4)どのようにして『夫婦別姓制度』問題を乗り越えるか?
『選択的夫婦別姓』を述べている人には理由がいくつかあるのですが、
そのうちのほとんどがとるに足らない理由ばかりなのですが、
耳を傾ける価値があると思う考え方が、
「旧姓が使用できないと、いろいろと不便が起きる」
という人がいるのです。
そのように困っている人に対しては、
旧姓使用をできるように法整備できればと思っています。
例えば、仕事をしている方で、取引先とかとのやりとりでとか
著述活動をしていて、旧姓のまま活動をしていきたいとか、芸能人とか…
旧姓のまま生活したいという思いのある人に対しては、それが実現できるようにしたらよいのではないかと考えています。
現在は、旧姓を通称使用できるように拡大することを日本政府は目指しています。
日本では、『選択的夫婦別姓』の話が持ち上がった時に、通称使用ができるように拡大すべきだということで
平成28年から日本政府は政策を打っているんです。
「通称使用の拡大」を推進してきたんですね。
例えば、
会社に旧姓で仕事をしたいという方がいた場合、旧姓で仕事ができるようにしよう。という呼びかけをしたりしているわけなんです。
すると、会社によっては、ネームプレートとか名刺とかメールアドレスとか会社で出すものは、すべて旧姓のまま引き続き使ってください。
一応管理上は、雇用保険とか正式な文書などには、戸籍の名前を使いますけ
ど、ビジネス上は旧姓のままでいいですよ。
という会社が増えてきました。
政府は、このようにして小幅修正をすることによって、困っている人を救済しようとしてきたのです。
ところが、法的根拠はないため、あくまでもお願いベースなのです。
そして、
それを認めている事業所と認めていない事業所があるわけなんです。
ただ、「旧姓使用の拡大」には、問題点があります。
現在、
旧姓使用の拡大ということで、免許証やパスポート、住民票に旧姓を書くことができるんです。
例えば、
旧姓山田さんが渡辺さんのところに結婚したら、
渡辺(山田)〇〇というように、
()で書き記すことができるんです。
ただ、現状で旧姓使用ができないものがあります。
例えば、法人の役員登記。代表取締役〇〇。とか書く場合に、
登記法で旧姓は使用できないことになっています。
他にも、社会保険や年金なども戸籍名義が使われます。
また、医師免許や弁護士免許など国の免許、主な資格や免許。
ほかにも、テロの防止の観点から、外国に行くときのビザの申請。
これは旧姓ではできません。
航空券の取得も戸籍名義でしかできません。
金融機関もシステム改修に多額の資金がかかってしまうため、
旧姓使用には極めて消極的です。
パスポートでは、戸籍名に()で旧姓を併記することができますが、
それをすると逆に海外で使おうとすると、
アンチマネーロンダリングやテロ防止の観点から、
ダブルネームが危険視されているので、
申請がすんなりといかない場合があるのです。
そのようなものがあるので、
「旧姓使用拡大」をしても問題が残ってしまうのです。
それでは、どうすればよいのか。
「通称」というのは、正式ではない、自称みたいなものですよね。
そうではなく、「旧姓の使用を法制化」するのはどうかなと考えています。
戸籍名義は、夫婦同姓で変わらないのですが、
これまでは、
()で旧姓を書いていたものを、()なしで、旧姓のままで免許証やパスポートを申請できるように整備する法律を作るのはどうかと考えます。
そのようにすれば、旧姓使用ができないから、選択的夫婦別姓をしたいと考える人の問題を解決することができます。
大切なことは、
『夫婦別姓』にする必要が本当にあるのか?ということです。
変更するにしても、
いかに少ない修正で問題を解決することができるのかを考えることが大切なんです。
そのくらい「家族法」というものは、
私たちの価値観を大きく変えるくらい影響を与えるものなのです。
「家族法」を変えてはいけないわけではありませんが、
『選択的夫婦別姓』という戸籍制度が根底が覆るような話になると
とんでもないことが起きる可能性があるのです。
「家族法」を変えることによって起こる不都合な問題は、
予測しようとしても仕切れないほど大きなものなのです。
共同富裕が共同貧困になった歴史から学ばない共産党や、
自分のことは棚に上げるブーメラン戦法で国会の品格をとことん落としてきた立憲民主党しか簡単に変えようということは言っていません。
次回は、
日本国が目指してきた「家族のかたち」について
これまでのお話をまとめて、考えていきたいと思います。
自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。
だから、あなたにも知ってほしいのです。
私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。
そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。
先人たちが大切にしてきた精神性。
僕たちの心の中に眠っている精神性。
『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。
自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。
子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。
それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。
一緒に、日本を学びませんか?
最後まで、お読みいただきありがとうございました。