【No.1156】神は細部に宿る
「神は細部に宿る」という言葉があります。元ネタはドイツの建築家だそうですが、細部へのこだわりが、その作品の完成度を決めるという意味が一般的です。
ただ当たり前ですが、細部以前に本体も重要ですよね。本体にこだわり、細部にもこだわるから完成度が高まるわけです。
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営業の世界でも、この原則はまさに当てはまります。全体の流れと細部の両方に注目し、どちらも大切に扱うことで、高い成果を得ることができます。
先日の経験が、この考えを再確認させてくれました。僕が勤めている学習塾に新しく入会を検討していたお客様とのやり取りです。
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入会を決断しきれない理由として、いくつかの不安要素を頂いたので、説明して、1つずつ丁寧に潰していきました。
お客様のリストを最小限に抑え、「とりあえず始めましょう」という軽い一言が、お客様に安心感を与え、最終的な決断を下すきっかけとなったのです。
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営業において、ゴリゴリ売り込まれることが苦手な僕は、自分が売り込むときにも強く押し切れずにいます。
当塾の良さをしっかり伝えようと努めたあとは、お客様の判断ですとばかりに最後に押仕切らない。かねてより課題だと認識していました。
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今回は、押し方にもいろいろあるなぁと学びました。
うちは最高ですよ!買わないなんてアホちゃう?信じられん!というゴリゴリな押し方もあれば、
お客様の不安なところを丁寧に潰して「まあ、とりあえずー」と軽くポンとするのも、最後のひと押しなんですよね。
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とはいえ、サービスの全体的な価値、うちでいえば授業の質は、前提条件として重要です。
また、それをしっかり伝え、「ここで迷ってるんです」と言ってもらえるだけ価値を感じてもらうことも重要です。
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もっと言えば、今回伝えていただいた不安ポイントは、他のお客様も感じるかもしれないです。
ということは、次回の営業の場では、最初から伝えておくといいですよね。トークスクリプトや営業資料に組み込んでおくといった、「営業システム」を構築しておくことも重要です。
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長々書いてきたら、どれが全体で、どれが細部か分からなくなってきました(笑)
無理くりまとめますと、
個人的には、最後のひと押しをしているように見えないのに、最後のひと押しをしているというのが、スマートでかっこいいと思ってしまうんですよね。
だから、営業システムの全体としての、集客→対面営業→体験授業→入会という大きな流れのなかで、丁寧なやりとりといった細部にもこだわる。
いかに、それと分からないように最後のひと押しを伝えるかということも含め、
営業マニュアル通りに淡々とやっても、そして、だれがやっても、丁寧に見えてしまう営業システムを細部まで作り込むことが大切そうです。
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言うは易しです(汗)
ということで(?)、「優柔不断は誤った決定よりなお悪い」という言葉を胸に、今日も1日頑張っていきましょう!