【No.1540】久しぶりにイライラしました
こんにちは、前のめりの藤倉です。
最近、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。皆さん、体調はいかがですか?僕はというと、受験シーズン真っ只中で、毎日がジェットコースターのように過ぎています。ご機嫌です
さて、僕が塾で担当している高校3年生の受験生の話です。共通テストまであと1ヶ月という、まさに追い込みの時期。その生徒は、点数が思うように伸びず、かなり苦労している様子です。
1年前からずっと時間がないと言い聞かせていたのですが、どこ吹く風。1ヶ月前になってようやくスイッチが入ってきたようです。スイッチというか焦り始めました。ここまでは、まあよくある話。
しかし、彼の言動を見ていると、どうも、未だに今のやり方で何とかしようという気持ちが強いことに気づきました。どこか他人事というか、客観的に自分の状況を見れていない感じがしたんです。
彼は英語が一番苦手で、理系なのですが理科も数学も、まあまあ苦手です。特に英語はひどい点数ですが、英語は苦手だからと開き直っています。しかし、彼なりに得意な理科でも点数が振るわないので、かなり焦っている様子。具体的な点数は書きませんが「理科を何とかしたい」といいます。
ただ、残念ながら勉強の仕方をみていると理科はもう頭打ちのところもあります。だから「他の科目、例えば国語で点数を稼ぐのはどう?」と授業を提案しました。
しかし、「国語の授業を増やすと、理科の自習時間が減る」と、トレードオフの考え方から抜け出せない。まるで、どちらか一方しか頑張れないと思っているかのようです。「本当にそろそろヤバいと思うなら、理科と国語、両方ともやったらどうだろう?1ヶ月間だけでも」「そろそろ本気で焦ろうよ!」と言いました。
もちろん、彼なりに頑張ろうとはしているんです。授業も色々設定するんですが、「授業と授業の間の時間が…」「自習時間が…」と、何かこだわりがあるようです。こだわりのあることはいいことですが、いやいや、そんな小さなこだわりよりもっとやるべきことはいっぱいあるよ!まずは絶対的な勉強時間を増やそうぜ!歩いてるときや、トイレ、電車のときとか、いくらでも勉強できるはずだし。などと、言いたいことが山ほどあるのですが、いつも別のタイミングでもいっているので、言い過ぎないようにグッと堪えました。
結局、彼は「焦ってます」という言葉だけで、実際の行動に移ってこない。もちろん合格はしてほしいけど、なんだかなぁ…と、モヤモヤした気持ちでいました。
で、このモヤモヤを抱えながら、ふと「あれ?これって僕も同じじゃないか?」と思ったんです。
もしかしたら、僕に色々と教えてくれた先輩たちも、僕に対して同じようなことを思っていたんじゃないかなと。
「やりたいっていう思いがあるなら、さっさとやれよ」
「甘ったれてんじゃねーよ」
「まだ代償を払う覚悟がないのか」
「まあ、それならそれで、お前(藤倉)の人生だから好きにしたらいいんちゃう?」
そんな風に思われていたんじゃないかな、と。
そう考えると、なんだか急にイライラしてきました。
生徒の彼に対してイライラはしていません。多くの生徒が程度の差こそあれ、だいたいそんなものなので、もどかしいけど、どうしたら合格してくれるかなぁ、なんて冷静に考えているのだけです。
むしろ僕自身でできていないのに、悟ったようなことを言っている自分がカッコ悪くて、イライラしてしまいました(笑)。
完全にブーメランでした。
今回の出来事は、僕にとって大きな学びになりました。人は、他人の言動を通して、自分の未熟さを知ることもあるんだな、と。
そして、つい自分のことは棚に上げてしまいがちなんだなと。
皆さんも、そんな経験、ありませんか?(笑)
■■今日の教訓(ポイント)■■
他人の言動は過去の自分を投影しているかも。
自分を振り返ることで、新たな気づきを得られることがある。
■■以上■■