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「3歩進んで2歩下がる」ことを良しとする。

「しあわせは 歩いてこない
だから歩いて ゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩さがる」

水前寺清子さんの『三百六十五歩のマーチ』の冒頭です。
日本人なら誰でも知っていそうなフレーズ

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学習塾の講師として受験生の勉強を見ていると、多くの生徒が、成長は一直線なものと考えがちです。勉強量と成績の伸びが「比例」していると思って、こんなに勉強したのに伸びない…と嘆いています。

講師の立場から見れば、これまでの積み重ねが無さすぎる生徒がそのように嘆いていても、そりゃそうだよねとしか思えません。「スポンジが水を吸うように」という比喩も、受験勉強ではあまり適切ではないように思います。

少しずつ少しずつ積み重ねて、ある一定量を越えたとき、グンと伸びるときがくるイメージです。
英単語にしろ、歴史の用語にしろ、まずは、なんとか吸わせる。そして、ある一定量を越えると、派生語や関連語がつながり始め、知らない言葉も推測できるようになるし、覚えやすくもなる。

成長は二次曲線的である。そう言う人も少なくありません。

成長曲線

※画像は『ノラホシクリエイティブ』より拝借しました。

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けれど、きれいな二次曲線になるかどうかというと、また違うように思います。

個人的には、株価指数のようなグラフがしっくりきます。

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※画像は『やす吉50歳からの米国株投資』より拝借しました。

上がったり下がったりを繰り返しながら、少しずつ上がっていく。

どのくらいのスピードで、どの程度まで上がるかは、もともとの素質とこれまでの積み重ねの量に左右されているような気がします。

とはいえ、株価は上がるか分かりませんが、
勉強は、幸い、やれば伸びます。

だからこそ、「3歩進んで2歩下がる」というフレーズがしっくりきます。

3歩進むけど、2歩下がる。けど、1歩分は進んでいる。

この「1歩分」を、いかに積み重ねていけるかがカギになります。

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ボクのこの文章の投稿も、嬉しいことに、たまに肯定的なコメントをいただきます。

そんなときは、おお!自分は成長しているんだなと嬉しくなります。

けれど、Facebookやnoteをみると、まー、文章のうまい人、発想がキレキレな人が、たくさんいて、ヘコみます。

文章を書きあげたあと、投稿できないことも、たくさんあります。恥ずかしすぎて。

それでも「3歩進んで2歩下がる」。

1歩は進んでいると思えば、元気が出てきます。自分に許しを与えられます。

周りを見れば、才能なのか、もともとの積み重ねなのか、一気にブチ抜いていく人がいますが、「ウサギとカメ」のカメのほうが着実な感じがして好感が持てます。

少しずつ、少しずつ。

■■今日の教訓(ポイント)■■

成長は、直線的ではない。きれいな二次曲線でもない。

上がったり下がったりを繰り返しながら、
少しでも上がっていると考えて、着実に積み重ねること。

■■以上■■

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