[カスタマーサクセスとは何か?]カスタマーサクセスを実行するうえで重要となる3つの要素
こんにちは、バーチャレクス・コンサルティングのlong76です。
前回から弊社のソリューションや社内の取組みを中心に皆さまの仕事のヒントになるような記事を載せています。
1回目では、カスタマーサクセスとは何か概念について書かせていただましたが、今回は、カスタマーサクセスについての2回目ということでカスタマーサクセスに取り組む際の重要な要素について書いてみたいと思います。
第1回 カスタマーサクセスとは何か?
第2回 カスタマーサクセスを実行するうえで重要となる3つの要素(今回)
第3回 顧客を成功に導くための10の原則 前半
第4回 顧客を成功に導くための10の原則 後半
※顧客を成功に導くための10の原則はボリュームの関係で2回に分けさせていただきます。
※まずは、カスタマーサクセスって何?などを知りたい!という方は、"カスタマーサクセスの「いろは」がわかるサイト"で解説をしていますので、ぜひこちらもご覧ください!
▼CSのいろはがわかるサイト【カスタマーサクセス for Succession】▼
「カスタマーサクセスとは?」
https://customer-success.virtualex.co.jp/about.html
カスタマーサクセスの実現に向けて
1.カスタマーサクセスとは(前回振り返り)
カスタマーサクセスの本質は、自社製品やサービスを顧客に長きに渡り活用していただくことで、顧客の直面する様々な課題を解決し、
顧客が理想とするゴールに向けて伴走することにあると書かせていただきました。
では、これらを可能にするためにはどうすればいいのでしょうか。
カスタマーサクセスを実現するためには、意識しなければならない3つの重要な要素があります。
2.カスタマーサクセス実現に向けた3つの重要な要素
要素1 「カスタマーサクセス」は”理念”
まず、カスタマーサクセスが確実に実践されるためには、カスタマーサクセスがなぜ組織にとって重要なのか、カスタマーサクセスに取り組むことでどのようなメリットがあるのかを、全社で理解する必要があります。
そのためにはトップダウンで実行する経営者の強いリーダーシップが必要ですし、その概念を社員一人一人に浸透させなければなりません。
トップダウンかつ全社で取り組むことで初めてカスタマーサクセスが実践されるという点で、カスタマーサクセスとは、ビジネス活動を行う組織の全社員に浸透されるべき共通の理念と言えます。
要素2 カスタマーサクセスを実践する組織
カスタマーサクセスを担当する独立した部隊
どの経営組織にも、営業、マーケティング、製品開発、カスタマーサポート、経営企画といったように様々な部署が存在しており、それぞれの部署が各々の役割を果たすことで企業活動が成り立っているのは皆さまは既にご存知のことと思います。
第1回の記事でもご説明したように、カスタマーサクセスはカスタマーサポートとは、異なる概念です。
そして、既存の営業とも製品開発とも異なるため、カスタマーサクセスを担当する独立した部隊として権限を付与される必要があります。
海外でもそのトップを、新たな職位―CCO(Chief Customer Officer:最高顧客責任者)―として任命する企業が増えつつあります。
情報革命以降、各社でIT部門が登場した際にCIOが置かれたように、CCOの存在が世の中で当たり前となる日も近いのかもしれません。
カスタマーサクセス単独ではなく連携した業務推進
また、この部隊は単独ではなく連携して業務にあたることが重要になります。というのも、カスタマーサクセスは「売った」時点から顧客との関係性がスタートするため、その製品やサービスにとって適切な顧客(=製品やサービスを本当に必要としていて、共にゴールまで伴走できる顧客)でなければ、カスタマージャーニーの道半ばでお別れするという不本意な結末となってしまいます。
営業のミッションに、販売数(例:顧客数×顧客当りの販売数)を最大化させることがありますので、時にはカスタマージャーニーを描けない不適切な顧客を獲得してしまう可能性があります。
これではカスタマーサクセスを実現することはできないので、共に伴走できる正しい顧客を選択するためにも営業との連携が不可欠です。
また顧客のフィードバックを製品やサービスの改善・高度化に活かす必要があるので、エンジニアと連携することも同様に重要です。
要素3 テクノロジーを活用した適切な顧客関係の運用
カスタマーサクセスにおいてはデータが非常に重要であること、
更には、そのデータを分析し、顧客の状態を予測することが重要であるというお話しはすでにしました。
そのため、顧客と関わる全てのプロセスにおいて、テクノロジーの活用は欠かせません。とはいえ、カスタマーサクセスの運用を全てテクノロジーでカバーできるかというと、決してそうではありません。
例えば、年額150万円のシステム一括管理サービスを数千の顧客に提供する企業と、月額1,000円の音楽ストリーミングサービスを数百万の顧客に提供する企業では、顧客との関係性を維持する方法が全く異なります。
提供する製品やサービスによって企業にとっての顧客価値は異なるため、テクノロジーを活用することは大前提としつつも、顧客に対する最適なアプローチ方法を選択する必要があるのです。
下記の図は、
顧客価値ごとにアプローチ方法を階層化したタッチモデルと呼ばれるものです。
このピラミッド構造では、上からハイタッチ、ロータッチ、テックタッチと分類され、下に行くほど顧客価値が下がる一方で、一度に対応できる顧客数は増えるモデルです。
ハイタッチ
個別の顧客対応のことで、企業に対して大きな利益をもたらしてくれる いわば大口顧客に対して、専任担当が常に導入支援や利用向上のためのフォローを行います。
ロータッチ
ハイタッチとテックタッチを組み合わせた中間に当たるアプローチで、大口顧客ではないけれども重要な顧客ではあるため、人による接触は最小限に抑えつつも必要な場面では個別にアプローチします。
テックタッチ
顧客価値自体は決して高くないものの、ロングテールかつ全体として企業の収益に大きく貢献する顧客層を、営業リソースをかけずに繋ぎとめておくためのアプローチです。
メールやウェビナー、ポッドキャスト等を駆使することで、人的リソースを投入せずとも一度に多数の顧客とタイムリーに関係を維持することができるのです。
この話のまとめ
ここまで記事を読んでいただいた皆さんは、カスタマーサクセスに取り組む準備が整いました。
第2回目でお伝えしたかった、カスタマーサクセスに取り組む際の重要な要素は以下のようなことでした。
要素1 「カスタマーサクセス」は”理念”
・理念として会社全体に浸透させること
要素2 カスタマーサクセスを実践する組織
・組織内にカスタマーサクセスを実践する専門のチームを最適な形で作り、独立した権限を持たせること
要素3 テクノロジーを活用した適切な顧客関係の運用
・自社の顧客を関係性に応じてタッチモデルのピラミッド階層に分けた上で運用の指針を決め、テクノロジーを活用しながらタッチモデルごとの適切な顧客運用を行うこと
この3点を実践することで、カスタマーサクセス実現に向けての第一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか。
しかしながら、これだけでは顧客を真の成功に導くことはできません。 最終回にあたる第3回は、顧客を成功に導くための10の原則についてご紹介します。
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