『人事と現場の溝(とそれに落ちた私)』
つい先日、都内まで役員との最終面接に行って参りまして。
相手は国内大手グループ会社が新規事業立ち上げの為に設立して間もない企業。
比較的専門的な分野にも関わらず、国内市場において従事者の全体数が少ないということもあってか、社内に経験者は少なく手探りで事業を推進している状態。
親会社から人は出したけど、やっぱり経験者がいないと厳しい!無理!
ということで中途採用を強化、私に白羽の矢を立てて頂いたわけです。
そう、私にとっては現職の同業他社。
私を某求人サイトで発見して頂き、猛烈なアプローチをもらったのです。これまで1日に何十件と色々なスカウトを頂いてきましたが、大企業の採用担当の方がここまでするか!というほど熱量のあるもので。。笑
なので「一旦話を聞いてやろうじゃないか」というスタンスで返信しました。
◆一次面接
スカウトメールに「つきましては是非プロジェクト概要及び業務内容をご説明させていただきたいと存じます。」と書いてあったにも関わらず、実施前日の夜にZOOMのURLを送って頂いた際に添えられていた言葉「一次面接」。
・・・え?面接?
いやいや、概要説明してくれる、って話だったよね・・・?
”面談”と”面接”って全然違うじゃないですか。
面談:企業と私がお互いのことを知る場
面接:私が企業へアプローチをする場
よって事前に準備しておくものがかなり変わるのは、当然のこと。。
相手に確認しようにも、このメールをみたのは私が仕事が終わった夜21時過ぎ。
もう仕方ない!と開き直り、翌日朝一の面談に向け徹夜で準備をしました。
そして、いざ当日。
同業他社なので専門用語も臆せずに使いながら、前日に徹夜で仕込んだ台本を元に、これまでの実績のお披露目会。
「おお〜すごいですね!」と感嘆した様子で二言目に言われたのは
「次の最終面接に進んでいただきたいのですが」
あれ。
せっかくのお披露目会が、のれんに腕押し。
突っ込んで聞きたいところとか、なかったのだろうか?と思いながら
ま、いっか、、!と開き直り、次に進むことに。
◆最終面接
「遠いところにお住まいのところ申し訳ないのですが、
できればお越し頂けないでしょうか・・・?」
と人事に言われ、また現場の雰囲気をこの目で見ておきたかったこともあり、私は現在異動により東北の上の方に住んでいるのですが、わざわざ仕事を調整して連休を作り、都内まで出向いたのです。
2月に起こった地震の影響でいつもよりマイペースな新幹線に乗り、その日のうちに健康診断を受け、最終面接で好感触を得て、ホテルで一泊して帰宅。
◆最終面接(2回目)
数日後、人事から
「前回面接をした役員とは違う役員も面談したいと申しておりまして・・・」
いや、せっかく行ったんだから1回でやってくれよ!!
と口から出そうになるのを抑え、オンラインで面接。
陽気なおじさまで、はなから「いやぁ、聞いたよ!優秀な方だって!コミュニケーション能力高くて、社交的で、〇〇の業務もやってきたんでしょ!ぜひご一緒したいもんだよねぇ!」とそれはそれは褒めちぎって頂き、「いや、今回この場を設けたのはね、〇〇さんには、最初の配属は僕のいる〇〇チームでも問題ないか、っていうことを先に確認しておきたくて。」
と提示されたのは、ただでさえ専門的な分野なのに、
さらにその根幹に当たる重要かつハードな業務。
ただ言い方を変えれば花形でもあるので、私はぜひ!と即答し穏和に終了。
ここまでくれば、もう内定したも同然!!!!
しかも花形のチームで働けるって!!!
とそれはそれは、ルンルンで。笑
他社の選考は一旦STOPをかけ、現職で仕事をしながらも、あのチームに行くなら、事前にこんな知識もつけておかなきゃなぁ〜なんて頭が転職ありきの考えに。
が。
そんな早くも浮かれる私に、数日後人事から言われた言葉。
「えぇっとですね、、現場からですね、〇〇さんを契約社員として、
年収◯百万でぜひ雇いたい、という返答がありまして・・・」
私は現職で総合職の正社員。
そして年収は100万円ほど下がることを意味する数字。
・・・もうね、、言葉が出ませんでした。
履歴書に希望は正社員で年収は◯百万〜(現職とほぼ同額)と記載し、
人事に聞かれた際も、ここだけは譲れない、としっかり伝えていました。
あれだけハードで専門的な業務を期待しておきながら、
結果、契約社員の◯万で!って。
しかも、この結論に至った経緯を聞いても曖昧な回答しか得られず。
そんなに私安上がりじゃないから!!!
今の安定した会社を辞めて、あなたの会社に行くメリット無いじゃん!!!
私をみくびらないでよ!!!!!
もう内定間違いない、と思っていただけに、
この一連の対応はかなり激昂しました。
そして後にわかったこと。
人事は親会社からの出向者で業界のことについて何も知らないこと、
人事が私の希望を「現場に伝えたは伝えたんですけどね・・・・」と、
伝えたんだかどうなんだか、曖昧な対応を取っていたこと、
現場は経験を10年単位で積んだ人材が欲しかったこと。
そもそも、人を採用しようとする際、
どういう人材が欲しいのか、ペルソナを設定するのが普通ですよね。
どういうチームに、どれくらいのスキルや経験がある人を、どれくらいの金額で採用をするのか。業界の年収の相場も見て、現場と人事で話し合いをして決める。
採用のスタートはここから始めるべきで、
闇雲に採用活動を行って行き当たりばったりで採用しては失敗しますよね。
人を採用するということは、その会社にとって、転職者にとって、
大きな意思決定であるはずですよね。
しかしこの会社は、ここが抜け落ちている。
人事と現場の連携が完全に不足しており、
なんなら人事は現場の尻に敷かれた状態。
人事担当は今回の採用条件に対して「こんなはずでは・・・。経験者の方って言っても、国内だと数が少ないんですよね、僕は〇〇さん貴重な人材だと思うんだけどな・・・」って私に言うけど、
なら、それを現場に伝えて調整したら?
それはあなたの仕事でしょう?
私は正社員で現職と同程度以上の年収を貰えることを前提で、
東北からわざわざ自費で◯万円かけて、面接しに行ったのに。
最初から条件がここまでfixしていなかったなら、受けてないし、
せめて、私が契約社員で◯万円だ、って言うならその根拠がないと、
はいそうですか、お受けします、ってならないでしょう?
人事の方も役員の方も、人としては良い方々だと思っていたのですが、
このような仕事のやり方をする人たちのなかで仕事を進めていくことは、
この事業の業績自体も大きく上回ることはないだろうと推測、
そして何よりも骨が折れることがあまりに多そうだなと感じました。
この環境下では、さすがに力を発揮していける自信がない。
新規事業ということもあり、これまでのスキルを活かしてさらなるキャリアアップをする良いチャンスだ!と意気込んでいたのですが、次にどのような条件を提示されようとも、もう辞退しようと思います。
なんだか、今回は私本意の支離滅裂なnoteでしたが、書いてスッキリ、、!
読んでいただける方がいる、というだけで励みになります。
最後まで目を通して頂きありがとうございます!