【被災地のことばをかたちに#3】復興に向けてまちを考える「ちびでか山を曳いてみませんか?」
能登の最も盛大な春祭り「青柏祭」。主役は「でか山」と呼ばれる高さ12メートル、重さ20トンという巨大な曳山。町じゅうが一丸となって「でか山」を曳きまわすこのお祭りには、本当ならば地域内外からたくさんの人が集まりますが、2024年は令和6年能登半島地震の影響により曳山行事の中止が決定している状況です。
わたしたちは、能登七尾の建築家・岡田翔太郎さんに、地震やコロナなどの社会状況が重なり子どもたちが地元の伝統的な祭りに触れる機会がなくなってしまっていることや、まちを元気にする・盛り上げていくきっかけをつくりたいとのお話しを伺い、5月5日(こどもの日)に開催される第4回一本杉通り復興マルシェで、青柏祭を感じられるイベント「ちびでか山を曳いてみませんか?」を共同開催する運びとなりました。
これまでの取り組み
2月・3月には、金沢21世紀美術館のDXP展の関連企画として「被災地のことばをかたちに」と題して、ニーズや困りごとをヒアリングし、被災地に向けてVUILDができることを探ってきました。
1回目(2月23日・24日)の開催では、約200名程度の方にお立ち寄りいただき、輪島や穴水、七尾などで実際に被災された方々や、ボランティアや災害復興関係で石川に来ている方にもお話しを伺うことができました。そのなかでお会いした建築家・岡田翔太郎さんに復興マルシェのご相談をいただき、2回目(3月30日・31日)の開催では金沢21世紀美術館のプロジェクト工房にて、一本杉通り復興マルシェに贈る丸イスづくりのワークショップを行いました。全国各地の方々の想いがつまった60脚のイスを復興マルシェにお届けすることができました。
【5/5開催】「ちびでか山を曳いてみませんか?」開催概要
青柏祭で曳き回される、高さ12メートル、重さ20トンの巨大な曳山。今回のイベントでは、小さいお子さんにも体験してもらいたいという想いから、2つのワークショップー①ちびでか山を制作し、②実際に曳いてみるーを企画しました。
①午前の部 「ちびでか山をみんなで仕上げよう!」
本物のでか山の1/5サイズ「ちびでか山」をみんなで完成させます。構造は構造家の三崎洋輔さん、製作は金沢美術工芸大学の谷口俊平さん、幕は小松マテーレ株式会社にご協力いただきました。当日午前中はミニでか山に取り付ける垂れ幕におえかきやメッセージをかいて仕上げをしたり、運行中に山車の頂部に取り付ける「山鉾(やまほこ)」をつくるワークショップを行います。(山鉾づくりのワークショップはなくなり次第終了となるので、お早めにご参加ください!)
②午後の部 「みんなでちびでか山を曳こう!」
午前の部で制作したちびでか山を、子どもたちと共に一本杉通りを曳いて歩いてもらう企画です。だいたい15分ごとを目安に交代制で一本杉通りを曳いて歩きます。飛び込み参加大歓迎ですので、ぜひ気軽にご参加ください。
曳いていない間は、ちびでか山の上に乗って写真撮影をしていただくことができます。また、今回製作したちびでか山は、今後のマルシェにも継続して活用していく予定になっています。
関連リンク
▼「被災地のことばをかたちに#1」関連記事
▼金沢経済新聞にて紹介していただきました
▼「被災地のことばをかたちに#2」関連記事
▼北陸中日新聞にて紹介していただきました