[Unity] もじもじワールド ⑤"か"の映像演出と制作について
概要
こんにちは。
もじもじワールドで映像の演出と制作 (Unity作業) を
担当した Volca の takayama です。
前回記事はこちら🔽
前回の"あ"のステージ演出紹介の記事に続いて、
今回はそこから見つかった演出上の課題とそれをどのように解決したか、
そして今後の「もじもじワールド」制作の課題について
お話ししていきます。
今回もまずは"か"の映像をご覧ください!
1. "あ"の映像制作から見つかった課題と改良
上の画像のように2つの映像の最も大きく更新がされた点として
"進路上の物や動物に近づくとその名前が文字と音声で表示される"
という機能が追加されました。
この機能が追加された理由として
文字や言葉を覚えてもらう知育要素がまだ少し弱く思う
映像自体もただキャラクターが転がってゴールを目指すだけでは
単調になりがちに見える
という意見が"あ"の映像を見ていた kajisa や itou から挙がったためです。
その課題を解決するために目を付けたのが
頑張って探してきたそれぞれの文字から始まるモチーフ達です。
これらのモチーフ画像を単なるステージの装飾品として使っているだけ
なのはもったいないし、
平仮名だけでなくそこから関連する言葉も一緒に子供たちに
覚えてもらう方がより嬉しいと考えたため、
"文字と音声の表示"という機能を追加して、
挙がっていた課題の解決を試みました。
結果的には映像の良いアクセントになり、
モチーフ画像の言葉も覚えてもらえそう・興味を持ってもらえそうな
見え方になって良かったと思っています!
2. 「もじもじワールド」制作自体の課題と改良
"あ"と"か"の映像を制作して「もじもじワールド」の制作方法自体にも
課題が浮かび上がってきました。
こちらの動画をご覧ください。
お分かり頂けましたでしょうか?
「もじもじワールド」は主人公の転がる挙動の制御方法として
物理演算を使用しています。
物理演算は
自分でアニメーションを作成しなくても
自動で動いていってくれる現実に沿った挙動の設定が出来るので
見ていて自然な動きで主人公を動かすことができる
などのメリットがあり、そこを好んで「もじもじワールド」でも
採用していましたが、物理シミュレーションだからこその
問題もあったのです。
それは・・・
ちょっとした誤差ですぐに想定外の動きが発生してしまうということです!
物理シミュレーションはUnityでシーンを実行する都度
リアルタイムで演算されるので、
実は全く同じ結果が出ることはありません。
その微妙な誤差がステージが進むにつれて大きくなり、
最終的に途中でコースアウトということが制作中によく起こりました。
この試行錯誤を繰り返しながら安定する挙動を目指して
ステージを調整していく作業は想定以上に作業時間がかかり、
短期間でドンドンステージを作り映像制作に繋げていくという
コンセプトから外れてしまいます。
この課題を次ステージ以降解決すべく、
主人公の動きを制御するシステムを大きくブラッシュアップする予定です。
現状の案としては、スプラインの機能を実装して、
一度ステージ構成を固めたら基本的にはそこから外れずに主人公が動く
ことを目指した改良を進めていく予定です。
「もじもじワールド」の制作は色々なブラッシュアップも加えながら
今後も続けていく予定ですので、いずれまた進捗はこのブログで
ご報告していこうと考えています。
今後も「もじもじワールド」の発展を皆さんと共有しながら
どんどんコンテンツとしての完成度を高めていければと思っていますので
楽しみにして頂けると嬉しいです!