This way, please.
学生時代に受けた授業で印象に残っているものは?と聞かれたら、授業内容より先生の脱線話のほうが多い。なぜだ。授業より面白い話が聞けるかもしれないと思って、ナニ?ナニ?ってなるからだろう。大して面白くない話でも、そのときの板書まで覚えていたりする。
たぶん、普段私が教えている日本語の授業も同じことが言えるのかもしれない。実際、卒業生に言われたことがある。授業内容じゃなくて、あの時の先生の話、よく覚えています!と。
それでも、授業内容を覚えているものもある。
映画で学ぶ英会話?とかいう授業だったと思う。
映画のワンシーンを見て先生がいろんな質問を出す。
その日は、フランケンシュタインの映画だった。
屋敷に来たゲスト二人をフランケンシュタインが案内している。短い下り階段を前にして、フランケンが行く先に向かって手を出し、ゲストに向かって言う。
"This way, please"
フランケンが先導して大きな体をユッサユッサ揺らしながら階段を下りていく。ゲストの二人もフランケンに倣い、ユッサユッサと体を揺らしながら階段を下りていく。
そんなシーンだった。
先生の質問はいくつかあったが、二つの質問が印象に残っている。
(便宜上、日本語で記します。・・・すみません。うそつきました。英語力の著しい低下により日本語で記します。)
「質問1 フランケンのセリフの面白さは何でしょう?」
「質問2 このシーンの中でずっと鐘が鳴っていますが、全部で何回鳴っていたでしょう?」
質問1は簡単だった。フランケンは「こちらへどうぞ」とゲストに対して方向を示したのに、ゲストはフランケンの階段の下り方を真似する方に解釈した、ダブルミーニングの面白さ。
質問2はみんな当てずっぽうに回数を答えるがだれも正解できない。
先生は言った。
「何度もこの授業をやっているけど、過去にこの質問に正解できた学生が一人だけいたんだ。彼女はなんでも数える習慣がある人で、この鐘の音が聞こえ始めるとすぐにカウントしていたらしいんだよね。だから、この質問をしたら真っ先に正しい答えを叫んでいたよ。おもしろいね。」
私は驚いた。
映画の中で鳴っている鐘の音をいーち、にー、さーん…って数えるんだ。生活の中で何か連続したものがあると数えるんだ。と。
で、なぜこんなこと急に思い出したかというと今朝読んだこちらの記事のコメント欄である物を数えていらっしゃる方がいたからだ。
コメント欄で「丁度20!😊」と書かれているのを見て、あ!数える人だ!懐かしい!となった。
noteの街を歩いていると、過去や未来やさまざまな所へ連れて行ってもらえる。本当に楽しい。
雲子さん、またまた記事をお借りしました。
ありがとうございます!
最後までお読みいただきありがとうございます。
また、次のnoteでお会いしましょう。
♢ 追記 2024.5.6 ♢