見出し画像

アフターセールスの夜明け

どんなに暗い夜でもいつかは夜明けが来る。

なぜ今アフターセールスに着目するのか?

アフターセールスにこだわる理由は、私がこれまでメーカーでアフターセールスに携わる仕事をしてきて、スポットライトが十分に当たっていないという課題意識があるから。

アフターセールス自体は何十年も前からその活動がなされてきました。そしてその中で進化したりレベルアップしていることもあります。しかし、様々な会社の経営者からのアフターセールスに関する発信はまだまだ弱く、製造や販売のおまけ感が否めません。

企業が、そこで働く人がアフターセールスにもっと注目することでよりよい未来を実現できると信じています。

アフターセールスの取組を充実させることがお客様にとって良い顧客体験を提供し、更に企業にとっても安定収益を増やすことができる非常に大きいチャンスだからです。(この中身については後述します)

アフターセールスを広く普及させることが自分が携わってきた業界への恩返しでもあり、今かなえたい夢の1つでもあります。

アフターセールスの定義とは?

さて、ここまで読んでいただいた方の中でそもそも「アフターセールスってなんぞや?」となっている方も多いのではないでしょうか?(引っ張ってすいませんw)

ビジュアルでも理解いただくため、スライドを作成しました。

アフターセールスは製品やサービスの購入後つまりセールスの後にお客様に提供されるサポートやサービス・商品の総称です。アフターセールスに含まれる施策や商品取組群は以下のようにまとめられます。

基本的には商品を購入いただいた後のことを指しますが、最初のセールスのタイミングつまり購入時にアフターセールスに寄与するような商品を合わせて買っていただくこともあります。以下少し例示します。

例えば、延長保証はその性質のものですね。スマホを買う時にメーカー保証に加えて故障等の保証を延長するためにいくらかお金を払ったことありませんか?延長保証とはそういったサービスです。スマホ以外でもメガネや家電等で延長保証は実は幅広く提供されています。

自転車や自動車の場合は定期的な点検をして壊れているところがないかチェックしますね。安全が大事な商品はこうした点検が必要です。
また修理でパンクを直したり、タイヤを交換したり、壊れた部分を直したりしますね。これらが修理部品交換です。

アップデートに関してはスマホのOS更新もそう捉えられますが、より顕著なのはテスラ車ですね。お客様が車を購入した後に有償・無償で車の機能をアップデートしてくれる、こういうものを指します。

データ活用支援で言えば、建設機械等のデータを逐一製品から飛ばしてその情報をもとにユーザーがどのように機器を使っているか、どんな作業をすると効率がいいかを提案する仕組みのイメージです。この領域はコマツが有名です。少しエンドユーザー向けのビジネスからは遠いのでこの辺りは別途詳しく解説します。

他には、あるユーザーが使わなくなった製品を買い取って綺麗にして中古品として販売したり、構成部品に分解して再利用したりといった活動も含まれます。スマホの中古品回収や自動車の中古車買い取りや販売といえばイメージが伝わるでしょうか?

また、この商品群には入らない「活動」としてコールセンターでの取組みや苦情対応、お問い合わせ対応などもアフターセールスにとって非常に重要な取組みになります。

結局やっていることは商品やサービスを購入いただいたお客様がより安全であったり快適に、便利に使ってもらうためのアフターケアをしているということなんです。

こうした付加価値が高まると商品やサービスそのものの差別化にもつながります。

アフターセールスに取組むことの意義とは?

意義については以下のスライドにまとめました。

アフターセールスをしっかりと進め、セールスからのバトンを繋いでいくことにより、それが顧客満足度の向上につながり、また売り切りビジネスからの脱却による安定収益への貢献にもつながるというわけです。

アフターセールスの取組みをしっかりすることでお客様目線での利点はより快適に製品やサービスを使い続けることができます。また事業者目線での利点は部品を交換したり延長保証を販売したり、中古品として下取り・再販売する等、セールス時以外の売り上げを立てることができます。セールスはお客様の需要の変化や景気変動の影響を大きく受けますが、アフターセールスの点検需要や整備需要はある程度一定のため、景気変動の影響を受けにくい側面もあります。

なかなか奥が深い世界だと思いませんか?

なぜ顧客満足度の向上や安定収益につながるのかもう少しかみ砕いて説明します。

セールスとアフターセールスではアフターセールスの方が時間軸が長く、それだけお客様との接点もあり、よりお客様に沿った施策やアクションが求められます。

セールスのためにもお客様は自分で情報を調べたり、ネットショップや店舗に行って話を聞いたり体験して検討し購入するというプロセスを踏みます。
しかしアフターセールスではお客様が購入後に商品やサービスを日常的に利用し、その中で発生する出来事に応じて事業者側が必要なアクションを取ります。より長い目線・時間軸ででお客様とのタッチポイントの機会があり、これがまた新たなビジネスのチャンスでもあります。

このタッチポイントでお客様の期待に応え、期待を超えていくことで顧客満足度は高まります。また延長保証などを提供することで顧客ロイヤリティも上がるといったデータもあります。このタッチポイントを大切にして、お客様とのお付き合い=商売の機会を増やすことで安定収益にもつながります。

どうでしょう?アフターセールスについてもっと知りたくなってきましたか?(ちょっとまだ早合点でしょうか)もしそうなったならとても嬉しいです。

まとめ

学び始めると本当に奥が深いのがアフターセールスの世界です。今回は入口の話にとどめましたが、今後も定期的にアフターセールスについての発信を継続していきます!

もっとこんな話をして欲しい、知りたいというリクエストがあればコメントやXでのリプなどでお知らせいただけると幸いです!

これからアフターセールスの新たな夜明けを目指して走りぬけたい。

いいなと思ったら応援しよう!

柳本純一郎 Junichiro Yanagimoto
この記事が面白かった、役に立ったという方はチップをよろしくお願いします。書籍を購入したりフィールドワークに活用させていただきます!

この記事が参加している募集