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【特別版】2024年 最も読まれた記事トップ5

昨年からnoteの更新をスタートし、メルマガの文章をこちらでも紹介しながら、内容の深掘りを動画としてご案内してきました。多くの方にご覧いただき、また「スキ」をいただけたことが大変励みになりました。ありがとうございました。

今回はnote限定コンテンツとして、2024年に最も多く読まれた記事トップ5をご紹介させていただきます。簡単な要約をつけましたので、この記事を読んでいただくだけでも、何かの参考になるのではないでしょうか。見逃していた記事、興味が湧いた記事があれば、これを機会にぜひご覧いただければ幸いです。


第5位:vol.547「なぜ若いうちは、業績の悪い会社にいた方がいいのか?」

お客様から「入社後3年間の離職率はどのくらい?」と質問を受けました。

厚労省の統計では、2020年3月の大卒者の離職率は32.3%、高卒は37.0%です。この数字は1995年以降、ほぼ変わっていません。

私が1986年にブラザー工業に入社した時も、同期30人中10人が早期に退職しました。当時は業績不振が続いており、私も苦戦したカラーコピー機事業を担当していました。この商品は機能面で課題が多く、5年で撤退することになりました。

しかし、ある取引先の社長から「若いうちは業績の悪い会社にいた方がいい」というアドバイスをもらいました。当時は意味がわかりませんでしたが、失敗から学ぶことの大切さを教えてくれた言葉でした。

実際、同じ部署で働いていた先輩は後にブラザー工業の社長に、後輩は子会社の社長になりました。彼らは失敗から多くを学び、成功へと導いたのです。

もし今、会社の業績が悪くても、安易な転職は考えないことをお勧めします。その経験は必ず自分の糧となり、成長のチャンスとなるからです。


第4位:vol.546「家業から企業へ。自走する管理職が育つ環境整備」

名古屋の名物「味噌カツ」で知られる矢場とんが、大きな転換期を迎えています。

これまでの矢場とんは、経営戦略や出店計画がなく、社長の判断で全てが決まる典型的な「家業」でした。しかし2023年、創業家の鈴木拓将氏が中部電力出身の奥村与幸氏を社長に招き、企業としての体制作りを始めました。

新体制では、3年間で40億円を投資し、4店舗の新設や通販強化、セントラルキッチンの新設などを計画。売上も現在の46億円から60億円を目指します。

この変革は「家業から企業へ」と表現されています。「家業」は経営者の判断で全てが決まるトップダウン型。一方「企業」になるには、中期経営計画と人事評価制度の2つが重要です。これにより社員が自ら考え行動する組織へと変わり、持続的な成長が可能になります。

コメダ珈琲も同様の変革を遂げ、全国展開に成功しました。企業の持続的な成長には、「家業」から「企業」への進化が不可欠なのです。


第3位:vol.537「職場が変わるリスペクト・ミーティング」

リスペクト(尊重)の価値が、最近新たな注目を集めています。

渋谷パルコで開催された「いい人過ぎるよ美術館」では、日常の中の思いやりある行動—トレイ返却時の「ごちそうさま」、オンラインMTGでの画面ON、コピー用紙の事前補充など—が展示され、特にZ世代から大きな反響を得ています。

このブームは、リモートワークで希薄になった人間関係への反動かもしれません。そこで私は、幹部社員研修で「職場で大切にされていると感じた経験」を共有するワークを実施しました。

参加者からは「上司がノートを持って話を聴いてくれた」「忙しい時に同僚が手伝ってくれた」といった優しさの体験と共に、「難題を任せられた」「間違いを指摘された」など、成長につながる厳しさの体験も共有されました。

実は、優しさだけでは社員の成長欲求は満たされません。これを「ゆるブラック」と呼び、離職の原因にもなります。大切なのは、優しさと厳しさのバランスを、リスペクトを基準に保つことです。

職場でリスペクト体験を共有するミーティングを実施してみてください。必ず、素晴らしい「いい人」たちの存在に気づくはずです。


第2位:vol.535「昭和の常識・令和の非常識=この言い方を気を付けて!」

TBSドラマ『不適切にもほどがある』をネットフリックスで視聴しました。昭和の中学教師が令和にタイムスリップするコメディですが、実は現代の職場でも起きている世代間ギャップの縮図とも言えます。

ドラマでは「水を飲むな」「連帯責任のケツバット」「偽ブランド品でのいじめ」といった昭和の常識が描かれます。これらの場面は私にとって痛々しい思い出として胸に突き刺さりました。実際、私も「adides」のバッグで馬鹿にされた経験があります。

そして、こうした世代間の価値観の違いは、現代の職場でも日常的に起きています。例えば、昭和育ちの管理職が部下のミスに「やる気あるのか!」と叫ぶ。昭和世代なら「すみません、もう一度やります!」と即座に応えますが、令和世代の若手には理不尽に映ります。なぜなら、一生懸命やって失敗しただけなのに、「やる気がない」と決めつけられるからです。

私自身、ある会社の創立50周年式典に遅刻した際、社長から「先生、どうしました?何かありましたか?」というLINEをもらい、深く感動しました。この一言は私を責めるのではなく、心配してくれているメッセージでした。これが「Iメッセージ」の力です。対して「なんでちゃんとやらないの!」という「YOUメッセージ」は、相手を一方的に責めることになります。

面白いことに、このドラマを見た令和世代の私の娘は「すっごく面白い!」と笑って楽しんでいます。昭和人の粗野な言動は否定しつつも、ひたむきに何かを追い求める姿勢には憧れを感じているようです。

このドラマは、世代によって「痛い」「面白い」の感じ方は違えど、現代の職場を見つめ直すきっかけを与えてくれます。自分の中の「不適切」な常識を見直し、より良いコミュニケーションを目指すヒントとして、ぜひ一度ご覧ください。


第1位:vol.538「もし繁忙期に部下が有休を申請してきたら」

最近、離職防止のための管理職研修で多く聞かれる悩みの一つが、「若手社員の有休取得への配慮のなさ」です。特に繁忙期に「休みたい」と言われた管理職は、困惑しながらも承認せざるを得ない状況に直面しています。

しかし、この状況を前向きに変える方法があります。例えば「その日、周囲が困らないようにするには?」と質問することで、「○○の業務は事前に済ませます」「△△さんに引き継げるようにします」といった具体的な対策を本人に考えてもらえます。

実際、「日本で一番大切にしたい会社大賞」を受賞した企業の事例は示唆に富んでいます。天彦産業では子供の学校行事での休暇を義務付けており、その結果、社員は翌日150%の生産性で働くそうです。また宮田運輸では「休暇が取れるかは、あなたが築く人間関係次第」と明確に伝えています。

有休取得を通じて得られるメリットは多岐にわたります:

  • 休んだ社員のモチベーション向上

  • 「お互い様」の精神醸成

  • 自然な形での多能工化の促進

  • 技能伝承の活性化

  • 上司と部下の信頼関係強化

重要なのは、有休取得を単なる権利行使としてではなく、職場の風土改善や人材育成の機会として捉えることです。管理職は初期の戸惑いを超えて、この視点で部下の休暇取得に向き合うことが求められています。


いかがでしたでしょうか。これからも、経営戦略から職場の悩みまで、みなさまのお役に立つ情報をお届けしていきたいと思いますので、ぜひフォローいただければ幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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