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祝!殿堂入り!安曇野ファミリー農産の紡ぐ想いとこだわりに迫る

2024年1月17日(水)に株式会社ビビッドガーデンは「2023食べチョクアワード」授賞式を開催いたします。

安曇野ファミリー農産さんは、食べチョクアワード2023において果物部門第1位を受賞、今回で4年連続の受賞となり殿堂入りしました。本日は、安曇野ファミリー農産の中村さんに「農業への想い」や「商品のこだわり」についてお話を伺いました。
(インタビュアー:プロダクトチーム/エンジニア 久保)


お祖父様の意志を継いだ中村隆一さん

祖父から受け継ぐ農業への想い

ーー 2020年6月頃に食べチョクへご登録いただきました。まず最初に、食べチョクを利用しようと思ったきっかけについて、お聞かせください。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
私の実家が農業生産法人を経営していたのですが、当時の経営状況は厳しく、従業員から不満の声が上がっていました。幼少期からずっと農業での苦労を目の当たりにし、将来農業の道へ進むイメージは持てませんでした。

ただ、私は祖父のことが大好きで、祖父が作るりんごは世界一だと信じていました。祖父が病気になっても私にりんごの剪定を教えてくれる姿を見て、諦めない姿勢や農業への向き合い方を学びました。また、幼少期から農業が身近にあったので、農業に携わる人たちを助けたいという想いもあり、大学では農業について学ぶことを決めました。

農業の現場を知るにつれて、今の知識だけでは実家も、農業に携わる他の方たちも助けられないと感じました。特に、家業の経営を立て直すには力不足で、農業に本気で向き合っていた祖父に申し訳ない気持ちで一杯になりました。そこで、海外の大規模農場で研修を受けることを決意しました。

海外研修では生産方法についてはしっかりと学びましたが、生産した商品をどのようにお客様に届けるかという販売方法については具体的な戦略を見つけることができていませんでした。

そのような時に秋元さんと出会いました。元々食べチョクのことを知ってはいましたが、経済誌で秋元さんの記事を見て、改めて食べチョクのことを調べ、日本へ帰国したら食べチョクで商品を販売しようと考え始めました。その頃はニュージーランドにいましたが、新型コロナの影響でロックダウンしてしまったので、急遽日本へ帰国することになりました。家業の経営状況は新型コロナの影響もあり、より一層厳しい状況でした。この状況を打開するために、食べチョクへの出品を始めました。

写真右側が幼少期の中村さんとお祖父様

品種へのこだわり

ーー 現在は、40品種以上のりんごを生産されていますが、商品の特徴やこだわりについて教えてください。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
さまざまな品種のりんごを生産しており、多種多様なニーズに答えられるところが、私たちの特徴です。

まず前提として、りんごの品種は世界では約15,000種類、日本では約2,000種類存在しています。しかしながら、りんごの品種別生産量を見ると、「ふじ」が50%、「つがる」、「王林」、「ジョナゴールド」がそれぞれ約10%を占めており、これらの4大品種で流通全体の約80%を占めています。

このような状況から、美味しい品種だとしても、既存流通だと苗を作れなかったり、4大品種の生産を求められたりと、自分たちが本当に美味しいと思える品種を生産できないという課題があります。

ただ、日々新しい品種が生まれ、新しく出てきた品種の方が良いものである傾向があります。例えるなら、以前からある品種と新しい品種の差は、ガラケーとiPhoneの差くらい違うこともあります。だからこそ、私たちは新しい品種を取り入れ、多種多様な品種を生産しています。

既存流通における市場価値とは、簡単に言うと「糖度」と「大きさ」です。例えば、酸味があって、小さい品種である「ピンクレディー®」は、高い設備投資と時間をかけて生産してもふじなどの既存品種と同価格帯となってしまう。これでは、ファンが増えても農家はそれを認識できない状態となります。

ただ、食べチョクに「ピンクレディー®」を出品したところ、10,000件以上販売し、700件以上のコメントをもらうことができました。このことから、お客様には品種に対するニーズがあると確信しています。

ーー 食べチョクでも品種を軸に商品を選ぶということを強化しています。中村さんはどのような経緯で品種に着目するようになったのでしょうか。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
考え始めたきっかけは、当時売上が伸びていなかったからです。商品が売れないということは、商品のこだわりがお客様に伝わっていないと考えました。商品のこだわりは、味としてお客様に伝わる必要があります。つまり、実際に商品を食べてその特徴を味わい、美味しいと感じた時に初めてこだわりとしてお客様に認知されます。

品種にはそれぞれ味わいの特徴があります。私たちのこだわりを表現する上で、品種という軸がお客様にとってわかりやすく、一番伝わりやすいものだと考えています。

安曇野ファミリー農産で生産しているりんご各種

お客様とともに歩む

ーー お客様との交流も増えたと思いますが、印象的なエピソードがあれば教えてください。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
印象に残っていることはたくさんあります。例えば、視覚障害がある方で家族が代わりにコメントを書いてくれる方や外国の方で頑張って日本語でコメントを書いてくれる方、健康診断の結果を毎月送ってくれる方などがいました。

私たちからコメントをお願いしたり、コメントしてくれた方にクーポンを配ったりしているわけではないので、純粋な気持ちでコメントしてくれていることがすごく嬉しいです。だからコメント内容は「うまい!」の一言だけでも嬉しいです。

ーー 今回、食べチョク史上初の殿堂入りとなりました。おめでとうございます!殿堂入りについての感想や今後の意気込みなどあれば教えてください。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
毎年食べチョクアワード総合第1位を目指していたので、総合第1位を逃したことは正直悔しいです。

しかしながら、その悔しさよりもお客様との関係や、りんごの魅力がお客様に伝わったことなど、得られたものの方が大きいと今は感じています。
また、食べチョクへ出品を始めてからの4年間で自分自身が成長しながら、自分が頑張る姿を周りの人たちに見せることができた喜びも大きいです。

安曇野ファミリー農産の従業員のみなさん

灯火となって道を照らす

ーー 食べチョクで購入してくださるお客様に向けたメッセージをお願いします。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
日々農業と向き合う中で大変な面もありましたが、そのような場面でもお客様の言葉が自分たちの活力になっていました。お客様に喜んでもらいたいと本気で思えた4年間だったので、本当にありがたかったし、お客様には感謝の気持ちしかないです。

ーー 続いて、第一次産業に携わる若い世代や、第一次産業への従事を検討されている方々に向けて、メッセージをお願いします。

安曇野ファミリー農産 中村さん:
誰でも新しいことを始める時には不安があると思います。ただ、食べチョクのような打席に立つための場所は既にあるので、チャレンジできる場所があるということを忘れないで欲しいです。

また、私自身、孤独を感じたこともありますが、秋元さんのように自らが立ち上がって日々戦っている人を見た時に自分は1人ではなかったと感じました。

1人1人は小さな光でもそれぞれみんなが全力で頑張った時に、いずれは大きな灯火となって道を照らすのではないかと思います。私自身も灯火になれるように頑張っていきたいと思います!

ーー 本日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

インタビュー時の記念撮影(左:中村さん、右:久保)

話を伺う中で、中村さんの農業に対する情熱と真摯な姿勢が伝わってきました。特に、品種にこだわり、お客様に喜んでもらいたいという想いが、強く印象に残る内容でした。中村さんのような情熱ある生産者さんの想いとお客様の喜びを繋ぐため、食べチョクとしても一層の努力をしていきたいと思います。

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