職場ハラスメント対策に必須!証拠メモと日々の記録術
証拠を残すためのメモ
皆さんは、証拠を残すためのメモを書いたことがありますか?
職場で、パワハラ上司の言動をメモした経験があります。
しかし、そのメモを実際に使用することはありませんでした。
メモを取る作業は、嫌な体験を再び追体験するようなものであり、次第にその上司の言動が一つひとつ気になるようになってしまいました。
その結果、メモを続けることをやめたことがあります。
メモを取られた経験
では、皆さんは逆に、誰かにメモを取られた経験はありますか?
実は、私にはそのような経験があります。
カーテンの隙間から差し込む西日が、顔に直撃して眩しくてたまりません。思わず目の周りに力が入り、眉間に皺が寄ります。
そんな時、隣に座っていた人が、何やら私の顔をじっと見つめていました。そして、突然メモを取り出し、チラチラとこちらを見ながら何かを書き始めたのです。
不快なメモの取り方
その他にも、「ここ空いてるからどうぞ」と隣の席に座るよう促されたことがありました。しかし、隣の人から強烈な男性向けの香水の匂いが漂ってきたため、少し椅子をずらして座りました。すると、その人はまたメモを取り出し、何かを書き始めたのです。
何かの度にそのようにメモを取りまくる人がいることを、全く無視するわけにはいかないと感じました。
日常の些細な行動が証拠になる
例えば、眩しくて顰めっ面になった顔を、○○さんは怪訝そうな顔で威圧的な態度を何月何日何時何分に取った。というメモを残したとします。
用意した椅子を、私を避けて座ったとメモしたとします。
このように、日常の何気ない場面でもメモが積み重ねられ、それがパワハラ相談の材料として使われる可能性があります。
たとえば、西日が眩しくて顔をしかめたり、香水の匂いで不快になって椅子をずらしただけでも、その態度がハラスメントとして問題視され、不利益を被ることがあるのです。
自分の身は自分で守らなければなりません。
私が勤めている職場は、そのような環境なので、皆さんの参考にはならないかもしれません。
しかし、「事実」とは、人それぞれの主観に大きく影響されるものです。
たとえば、熱々のスープを「熱々で美味しかった」と感じる人もいれば、「熱すぎて火傷しそうで不愉快だった」と思う人もいます。
同じ出来事でも、受け取り方は人によって全く異なるのです。
証拠集めの注意点
全てが解釈によるものであるならば、証拠を集めたい人にとっては、どんな些細なことでも全てが証拠になり得るということです。
つまり、そのような悪意のある証拠集めの餌食になっては、ならないという学びをしました。
自分の行動を記録しておく
そのような状況において必要なのは、証拠を集めているような人と接触したり、すれ違ったりした際に、自分自身の意図や態度、行動を記録しておくことです。
たとえば、「その人とすれ違った」「〇〇について話したらこうだった」といった具体的な内容をメモに残すことで、自分自身の立場や行動を後から客観的に説明できる材料を確保しておくことが重要です。
もし、その場にいてメモを取り始めたら、「私は眩しくて顔を顰めていたら、〇〇さんが私の顔をチラチラと見ながらメモを取っていた。〇〇年〇〇月〇〇日、〇時〇分」と記録しておきます。
面倒でも記録は大切
そんな面倒なことや馬鹿馬鹿しいと思うことでも、ハラスメントの加害者として不利益を被る可能性があるなら、その場で事実として記録を取っておいた方が良いのです。
〇〇さんは、メモを取っていたが、何について書いているのかは私には見当がつかない。しかし、良い気持ちではない。もし、気になるなら言って欲しいけれど会議中なので問えなかった等と書いておく。
面倒ですが、このような記録が必要になります。
携帯のメモ機能でも、紙に書いていても良いと思います。
訴えられるリスクに備える
何が原因で訴えられるか分かりません。
その人にとっては、大変なこと、大問題にしたい出来事なのです。
肯定的なエピソードも記録しておく
そして、次に一つ加えておくと良い大切なことがあります。
それは、職場内で肯定的なエピソードが起きた時にも、記録を取っておくことです。
例えば、次のような肯定的なエピソードを記録しておくと良いです。
「〇〇さんと一緒に対応した〇〇さんが、明るい気持ちを取り戻し、職場に復帰することができました。そのような仕事ができたことに、嬉しさでいっぱいになった。」
「〇〇年〇〇月〇〇日、〇時〇分、クライエントの〇〇さんが転出するため、訪ねてきてくださり、職場の〇〇さんと〇〇にお礼の言葉を下さった。」
肯定的なメモは重要
このようなポジティブな出来事が、特に職場の〇〇さんと一緒に進めた仕事として記録されていることが重要です。また、〇〇さんから誉められた〇〇の件についても記録し、〇〇さんに報告し共有でき、さらに一緒に喜びを分かち合ったことを記録することが大切です。
肯定的なエピソードのメモは、事実確認の上で他者評価の証拠として必要かつ重要なものとなります。もし、そのエピソードを提出する機会がなくても、大切な糧となりモチベーションを保つためにも良いものですね。
また、肯定的なエピソードは、共感疲労などの感情労働にも効果があると学び、日々メモを取るようにしています。
自分を守るためのメモ
そんな肯定的なエピソードを日々綴ることができる習慣は、自分にとって感情の疲弊を防ぐためにも非常に効果的であり、続けていきたいと思っています。
また、そのような仕事ができていることが、職場環境が肯定的に変化していく一つのきっかけになるかもしれませんね。
ぜひ、皆さんも自分を守り、肯定的に生活するためのメモを取ってみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私が目指しているのは、孤立のない共生社会の実現です。