#3「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」
◆この記事では、倫理綱領で大切にしたい部分を紹介し、学びの記録としてまとめています。
●ソーシャルワークの定義
ソーシャルワークは、ただの職業ではありません。
実は、社会の変革や開発を促進し、皆が力を発揮できるように支えるための専門職であり、同時に学問でもあるのです。
言い換えれば、社会に良い変化をもたらすために、私たちが必要とする知識とスキルを持っている人たちです。
しかし、ソーシャルワークは考えることだけではありません。
具体的な行動や支援を通じて社会に変化をもたらす実践的な活動でもあります。
困っている人々に寄り添い、彼らのニーズに応じたサポートを提供し、地域社会の問題解決に向けて行動することが求められます。
ソーシャルワーカーは、知識やスキルを活かして、直接的な支援を行うとともに、より良い社会を作るための取り組みも行っています。
●おすすめの書籍
◆私は現在、以下の2冊を使って学びを深めています。
ソーシャルワーク専門職のグローバル定義は、三訂に掲載されていますが、私のお勧めは改訂版です。時代の変化に対応するため、両方とも必要だと思います。
●公益社団法人日本社会福祉士会 の倫理綱領
●ソーシャルワーク専門職のグローバル定義
社会福祉士の倫理綱領「前文」にあるソーシャルワーク実践の拠り所とするソーシャルワークのグローバル定義から引用します。
●ソーシャルワーク専門職のグローバル定義の要点
1.ソーシャルワークは専門職で学問
ソーシャルワークは、社会を良くするための仕事であり、学びの分野でもあります。人々の力を引き出して、困難を乗り越えられるように支援します。
2.ソーシャルワークの大事な部分
ソーシャルワークは、社会の正義や人権を大切にし、皆が公平に扱われることを目指します。多様な人々の違いを尊重し、皆が助け合う社会を目指します。
3.生活の問題に取り組む
ソーシャルワークは、日常生活の問題に取り組み、人々が幸せに暮らせるようサポートします。困っている人に寄り添い、より良い生活を実現するために、人々や社会の構造に働きかけます。
この活動は、世界中どの地域でも展開できる柔軟性を持っています。
●感想
特に私が強く惹かれているのは、「エンパワメントと解放」という概念です。
抑圧されている人々が本来持つ力を引き出すためのアプローチです。
抑圧されている状態が当たり前になっていると、抑圧されていることにすら気がついていません。
特に地域で誰からも気がつかれずにいる人々に対して、何ができるのか自問しながら活動を進めて行きたいと思います。
また、ソーシャルワークはひとりでは何もできません。
「多様な人々や構造に」という点についても、私は強く共感しています。
現場での支援活動において、さまざまなバックグラウンドを持つ人々と協力し合うことで、より包括的な支援を提供することが可能となります。
特に、現代の制度の狭間にある複合的、かつ複雑な問題に対応するためには、人々や構造とのつながりが必要です。
このミクロ、メゾのソーシャルワークがより良い社会の変化に寄与することができるよう、マクロソーシャルワークの視点から行うソーシャルワークの重要性を感じています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
私が目指しているのは孤立のない共生社会の実現です
参考文献
社団法人日本社会福祉士会 『三訂社会福祉士の倫理 倫理綱領実践ガイドブック』中央法規出版 2014年 2~9頁