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オーラルフレイル予防と子育て支援でつながる地域の力ー高齢者と幼児が共に育つ交流の取り組み

1. はじめに

この記事では、以前行った「高齢者と幼児が共に育つ」ためのデイサービスと親子サークルの交流活動の一部をご紹介します。

高齢者と幼児の交流はさまざまな場面で行われていると思いますが、地域社会で非常に重要な役割を果たしていると感じています。

歯科衛生士として、高齢者のオーラルフレイル予防や、核家族で子育てに悩む親子の閉じこもりや孤立の予防、さらに多世代交流を通じて「場を通じて互いの力を引き出し、活かす」ことを目的とした取り組みです。

2. 高齢者と幼児の交流活動

交流活動では、デイサービスの利用者と歯科保健の親子サークルの子どもたちが一堂に会し、オーラルフレイル予防の一環として、みんなで口を使った紙芝居、唱歌や合唱を通じて共に楽しみました。

また、手を使ったお手玉や手遊びをしながら、高齢者と親子との触れあう時間を過ごしました。

さらに、サークルに参加している子育て中の親子が、歯科保健活動の一環として、自分達で作った劇やクイズなどを高齢者に向けて披露しました。

●歯科保健サークルの発表

  1. むし歯予防劇

  2. 手話クイズ

  3. 手話替え歌合唱

  4. 健口体操

●高齢者から子どもたちへ

  1. 手遊び・わらべうた

    • 「もしもしかめよ」「でんでんむし」

  2. 昔話し紙芝居

  3. 合唱

    • 「民謡 大漁うたいこみ」

3. 高齢者にとってのメリット

この活動は、高齢者のオーラルフレイル予防にもつながりました。オーラルフレイルは、口の虚弱を指し、わずかな口の衰えがフレイルや寝たきりにつながる可能性があります。

子どもたちと楽しみながら口の機能が向上し、社会的なつながりを実感できる機会となりました。

また、子どもたちと交流することで、高齢者の自然な笑顔を見ることができました。

フレイル予防でも言われていますが、ひとりで黙々とトレーニングをするよりも、人とのつながりが健康に大きな影響を与えることを実感しました。

4. 幼児にとってのメリット

幼児にとっても、貴重な体験となりました。
高齢者の方々と触れ合うことで、核家族では得られないおじいさんやおばあさんから昔の話を聞いたり、歌を一緒に歌ったり、ゲームをしたりする時間が、子どもたちにとって印象的なものとなりました。
人生の先輩方の温かさを感じることができました。

5. 親にとってのメリット

親子で一緒に活動することで、親子のコミュニケーションが促進されました。新たなネットワークや情報交換の場ができ、歯・口の健康づくりを通じて子どもに向き合い、豊かな育児を支援する活動となりました。
また、地域で啓発活動を行い、歯科保健の重要性を伝えることができ、自らの学びをさらに深めることができました。

6.親子サークルに参加された方々について

参加者の相談としては、子育てにおけるストレスやしつけの方法に悩む声が多くありました。

例えば、子どもを責めてしまうことや、上の子の赤ちゃんかえり、家にこもりがちでストレスがたまりイライラしてしまうことなどが挙げられました。
また、育児書だけではなく、周囲の声を聞きたいという期待も寄せられました。

活動に参加することで、参加者たちは友達づくりや社交性の育成、仕上げみがきを好きになること、育児に関する情報交換を期待されてしました。

結果として、参加者からは以下のような成果が報告されました。

  • 自分を責めていたことが解消され、気持ちが楽になった。

  • ストレスが解消され、友達が増えて楽しい時間を過ごした。

  • 仕上げみがきを嫌がらなくなった。

  • 子どもと笑顔で過ごすことが大切だと感じ、育児に自信を持てるようになった。

  • 自分を少し誉められるようになり、苦手なこともやって誉めることができるようになった。

まとめ

このように、この活動は結果として子育てをしている親子にとっても、高齢者にとっても良い結果をもたらしました。

私の活動理念は、「支援する側も支援される側も、一人ひとりがかけがえのない社会資源として地域で生活している」と、「住民同士が力を引き出し合える機会を提供すること」を地域の黒子として行うことです。

これからは、地域でボランティア活動を続け、一市民としてこれらの活動理念を進めていきたいと考えています。

そして、このように専門職として地域をつなぐことが私の楽しみであり、私自身もその一員として地域に参加することで、共生社会の第一歩を歩んでいきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
私が目指しているのは孤立のない共生社会の実現です。

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