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さきみコラム⑨『千里の道も一歩から ―その一歩を大切に― 』

皆様、こんにちは。VCラボのさきみです。
今年も残すところ2週間となりました。
年末という大きな節目を目前に、今年がどんな年だったか振り返る機会も増えているのではないでしょうか。

相談の場面でも、この時期は、「今年こそ、もっと頑張ろうと思ったのに」「今年、何もできていない気がする」など、焦りや反省の言葉がきかれることが多くなります。ご相談者の皆様と今年をともに過ごしてきたさきみとしては、「あんなことやこんなことを頑張ってきたのに、それはカウントされないのかな?」と不思議になります。

「あれは頑張ったことではないのですか?」と問いかけてみると、
「あれは、もちろん頑張ったんですけど…」と。
「けどの先には何があるんですか?」とさらに伺ってみると、
「うーん、もっと成長しているというか、もっと変わりたかったというか」

理想や志が高い・できたことより、できていないところに目が向く…、努力家の方や仕事ができる方に多いかもしれません。
非常にもったいないことだなあと思います。
傍で見ていると、ご自身の理想を体現していて、その中でさらにできることや成果が積み重なっているのに…。

そこで、年末という節目に向けて、皆様に、ご自分の今年の物語を一ページごとに味わうことを是非ご提案したいなと思います。

皆様が小説を読む時、映画やドラマを見る時、結末に向かって展開される出来事をハラハラドキドキしながら味わうと思います。それと同じように、ご自身の一年間の出来事や頑張りを一つひとつ思い返し味わってみてはいかがでしょうか。

最近では、映画やドラマを最初に結末を見てから、安心して鑑賞する方も増えているようです。確かに、つらい出来事も苦労した経験も、結末がわかっていたら、落ち着いて振り返ることができそうです。特に、幸せな結末であれば、意味深く、必要なものであったと捉えやすいように思います。

また、結末がわからないから面白いと思う方もいらっしゃるでしょう。今年だけでご自分の物語を結論つけずに味わうのも素敵ですね。
もしかすると、結末や幸せが何か、ご自分なりのこたえを探すこと自体が人生と言えるかもしれません。

「あの苦い経験があったら、この喜びが感じられる」
「あの衝突があったから、お互いの理解が深まった」

と、大変な出来事の意味をかみしめたり

「あのくやしかった思いを来年はどう巻き返そうか」
「あきらめずにやり続けていることが来年どう展開するかな」

と、来年の展開に期待したり。

簡単なことでも小さな成果でも、その一つひとつが、その一ページ一ページが、ご自身の人生の物語をさまざまに彩っているはずです。

千里の道も一歩から

人生という物語を味わい豊かに紡いでいくために、まずは『今年』という一つの章を、単に「良かった・悪かった」と結論づけずに、一ページずつ思い返し味わってみてはいかがでしょうか。

『来年』という新たな章が、新しい一ページが、自信を持って踏み出す一歩が、より楽しみになることと思います。
皆様よいお年をお迎えください。


今年もたくさんの「一歩」がありました☆


■さきみのプロフィール
ビジョン・クラフティング研究所 シニアコンサルタント
臨床心理士・公認心理師・1級キャリアコンサルティング技能士