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飲み物が透明になることをずっと誰かが望んでいたのだろうか

一時期、クリア飲料が広がりを見せた。
次々と飲み物から色が消えていくと、もはやすごいとは感じられず、逆にこれまでどんだけ色つけてきたんや! としか思えなかったし、ビール系飲料まで透明になるに及んでは、食は見た目という言葉が近々死語になるのではと危機感すら抱いた。
飲み物が透明になることをずっと誰かが望んでいたのだろうか。

コーラの色の素になるカラメルは、発がん性が長らく指摘されてきたものの、メーカーではこれがコーラの色だとのポリシーで添加し続けてきた。
クリアコーラは当然このカラメルを入れるのをやめたわけで、そういう意味では色が消えてよかったねの代表商品かもしれないが、ブームに乗じて捨ててしまえるほどのポリシーだったのか。
そしてカラメルの味を補うため投入されたであろう新たな添加物の存在は、その見た目の爽やかすぎる透明感にかき消されてしまいそう。

醤油やソースも多くはカラメルで着色されているから、そのうちクリア醤油の類いが出てきてもおかしくないが、間違っても透明の醤油に刺身をつけて食べたくはない。

(2018/6/28記)

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へんいち
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