坂本龍馬は桂浜から太平洋を眺め、世界との繋がりを夢想したという。
まだ国家の概念がはっきりせず、小さな国に分かれて競り合っていた時代、龍馬はすでにその外に広がる大きな世界を見据えていたのだ。
桂浜には今も太平洋を眺める龍馬がいる。
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白砂青松の浜に立ち、少年は遠く何をそんなに見つめているのだろう。
泳ぐこともせずただ一心に水平線を見つめ、いったい何を思う。
片手には死んだイワシをしっかり握りしめて。
ブカティーニでも作ろうというのだろうか。
家族旅行の香川の海、昭和49年のこと。
(2021/10/4記)