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地域コミュニティの灯火はいつ消えてもおかしくない

日本中を駆け巡ったノーベル物理学賞のニュース。
受賞した眞鍋淑郎氏は、愛媛県宇摩郡新立(しんりつ)村の出身。

新立村はのちに隣の上山村と合併し、新宮(しんぐう)村となった。

画像1©国土地理院

眞鍋氏が通った小学校がテレビで流れた。
「地元は祝賀ムード」と、子供たちの喜ぶ様子が大写しになる。

新宮小学校――うちの子たち3人が通った小学校でもある。

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僕はこの新宮村に20年間暮らし、ひたすら村おこしに取り組んだ。
神戸に戻ってくるまでだから、2017年までの20年間だ。

昭和30年代には人口6000人を数えた新宮村も、今や1000人を切った。
地域コミュニティの灯火はいつ消えてもおかしくない。

20年間の村おこしには成果もあり、村への来訪者は増え、賑わった。
しかし地元が真に活性化されたというしるしはどこにも見えなかった。
急激な衰退が、賑わいをはるかに上回っていたのだ。

ノーベル賞のニュースで「新宮村」が急上昇の検索ワードとなった。
これをきっかけに、新宮村そのものが急上昇となればいいのに。
商魂たくましい人たちがすぐノーベル饅頭とか作りそうで嫌だけど。

(2021/10/7記)

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