大人のぐるめぐるが終わった…
昨日、第7回〈ぐるめぐる神戸〉が終わった。
今回ご参加いただいたのはこちらの5名のみなさん(申込順)。
*
第1部 ジャズ喫茶&神戸散策
今回はランチタイム、ティータイム、ディナータイムの計3回、ジャズの店に行く予定にしていた。
なら、それぞれで聴くジャズの特徴が違うほうがよいに決まっている。
そう思って、こんなラインナップにしてみた。
ランチタイム:ジャズ喫茶〈Mokukba's Tavern〉の「静のジャズ」
ティータイム:ジャズ喫茶〈Jam Jam〉の「騒のジャズ」
ディナータイム:ジャズライブハウス〈SONE〉の「動のジャズ」
11時に三宮駅に集合し、生田神社で手を合わせてから、わざわざ遠回りしながら〈Mokuba's Tavern〉へ向かう。
そこまでの30分ほどで、
生田神社と生田の森
明治の西洋人の競馬場跡
ベトナム中華
NHK神戸放送局のジャズライブ
村上春樹のエッセイに登場するピッツァハウス〈Pinocchio〉
トアロード
皇室御用達の帽子店〈マキシン〉
西洋人向け惣菜店〈トアロード・デリカテッセン〉
のプチ解説を行う。
この〈トアロード・デリカテッセン〉のサンドイッチが極上で、これも村上春樹のエッセイに登場するし、これまでに僕のnoteにも何度か登場していることも解説しつつ、でもランチは決めたとおりの〈Mokuba's Tavern〉へ。
〈トアロード・デリカテッセン〉の道路を挟んで向かい側だ。
ところが〈Mokukba's Tavern〉は正午開店とのことで、急遽〈トアロード・デリカテッセン〉のサンドイッチルームに移ってイートイン。
毎度毎度の極上ミックスサンド。
ローストビーフ、スモークサーモン、ハム、ソーセージ。
何度食べてもうまい、うますぎる。
ここはちなみにクラシックが流れていた。
ジャズのルーツはクラシックだ。
ほどよくお腹を満たしてから、当初予定していた〈Mokuba's Tavern〉へ。
混んでいたが、1人客が席を譲ってくれてスピーカーの真ん前の特上席。
この店は静かにジャズを流す店なのだが、スピーカー前ということもあり、わりとしっかりめに楽しめた。
今やふつうの喫茶店でもジャズを流す時代、あまりに小さな音だとそれらの喫茶店との違いがよく分からなくなる心配があった。
それが払拭されたうえ、次に行く「騒のジャズ」ほどうるさくもない。
こんなほどよさがあるだろうか。
ここで1人が所用で離脱。
僕らは旧居留地をゆっくり散策しながら、人であふれかえる南京町を通り、ここから参加の1人と元町駅で合流し、〈Jam Jam〉へ向かう。
向かいながら参加者に注意事項をいくつか伝える。
〈Jam Jam〉は驚くほどの大音量でレコードをかける店であり、ガチでジャズを聴きに来る客がいる店なので、リスニング席と会話席に分かれていて、リスニング席ではひとことも喋ってはいけない、と。
みなの表情に緊張が走る。
大丈夫、リスニング席でしばらくじっくり大音量のジャズを浴びたあとは、会話席に移ってゆったりお話しするから。
そう言って地下の店に入り、各自、空いているリスニング席に散る。
僕はみなから見えない最後列に陣取り、静かにビールをオーダーした。
しばしジャズのシャワーを浴びる。
それも大音量の。
参加者の中にはジャズ初めてですという方もおられたし、こんなうるさい店をみな楽しめているだろうか。
あいにく最後列なので表情は窺えない。
30分ほど聴いたあと、5人がけの会話席が空いたのを見計らって、みなで移動する。
どうでした?と恐る恐る訊いてみたら、めっちゃよかったー! こんなに音楽だけに向き合う時間は日頃まったく持てていない! デトックス気分!と大好評。
やったね!
せっかくだから、今回のぐるめぐるに参加する決め手になったものをそれぞれに訊いてみたら、いやもうこれまで全部参加しているしという人、やっぱりジャズに惹かれてという人、前回来れずに悔しかったのでという人、そしてなんと僕に会いたくてという人(キャーーー)…
人によって全然違うのがおもしろかったが、どれも嬉しい理由ばかり。
本当にありがとうございます。
こうしてジャズ喫茶2店をハシゴした第1部は無事修了。
ここで1人がまた帰って行かれた。
この自由な途中参加、途中離脱もぐるめぐるの特徴。
みなさんのご予定にとことん合わせる。
第2部 ジャズライブハウス
今回のメインイベントともいうべき、ジャズライブハウス〈SONE〉へ。
日本のジャズ発祥地・神戸の中でも文句なしに代表的な店だ。
赤ワインもうまいが、コースターもまたかわいい。
もちろん持ち帰ってきた。
入店後1時間半、さまざまな話に花が咲く。
その内容まで詳らかにしてよいか分からないので書かないが、お酒を傾けながらのまったり時間。
ここまでまだライブは始まっておらず、店内には静かなジャズレコードが流れている。
18:30、ついにライブが始まる。
最初はピアノ、ウッドベース、ドラムスのトリオでインストを2曲、その後枯れたアダルトな美声を響かせるシンガーが加わり、もうここからは一気に大人の世界へ。
スイングのリズムに合わせて僕も自然に身体が揺れる。
思わず指先で膝を叩いてリズムを取る。
終日のぐるめぐるジャズの総仕上げだ!
いやぁ、こんな非日常をたっぷり満喫できるなんてよかったわー! 絶対こういう機会たまに必要!とは参加者の声。
よかったよかった、本当によかった!とみなで盛り上がる。
この大絶賛の嵐、もしかするとぐるめぐる史上でいちばんかも。
ライブチャージもかかる分、いつもよりみなの負担額は大きいはずなのに、それでもこの満足感。
やはり大人には、いや人生には、金額なんかで推し量れない真に必要なものがあるのだ。
こうして大人の〈ぐるめぐる神戸〉は幕を閉じた。
次は2月、日本一の酒処・灘の酒の蔵巡りだ。
*
みなさんからたくさんのお土産をいただいた。
この場を借りて御礼申し上げる。
それとさっそく記事にしてくださった方も。
今後ご紹介いただくたび、ここにリンクを貼っていこうと思う。
(2024/10/27記)
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