あなたの知らないリパッソ(スイスでワイン造ってるの? #47)
以前「あなたの知らないシャンパーニュ」を綴りましたが、今回は「あなたの知らないリパッソ」でみなさんにウ~ンと唸っていただきます。
えっ、そもそもリパッソなんか知ら〜ん!?
そんなアナタのためにまずは・・・
リパッソとは
リパッソ(Ripasso)とは、イタリア・ヴェネト州の伝統的なワインの醸造方法、あるいはその伝統的な醸造方法で造られたワインのことです。
「リパッソ」とは「再びアルコールの発酵を起こす」という意味で、アルコール発酵が終わったワインに、アマローネ*1の搾りかすを入れ、再びアルコール発酵させたものです。
ふ〜ん、なるほど〜、それがリパッソなんやね。
ほな、わたしの知らんリパッソってなに〜?
リ・パッソ
なんや、リとパッソの間に「・」入れただけのリパッソの「パチもん(バッタもん)」かいな!
いやいや、ちゃうねん、ちゃうねん!
「リ・パッソ」はスイス・バーゼルラント州リースタルのワイナリー「シーベ・ドゥフ」が造っているちゃんとしたワインの名前です。
「ぶどうの樹に実をつけたまま乾燥させたぶどう」と「完熟後に数週間陰干ししたぶどう」を別々に醸造し、ブレンド後にフレンチオーク樽で11ヶ月熟成して造られます。
この干しぶどうを使った造り方がイタリアのリパッソと似ていること、そしてワイナリーの近くを流れるライン川のバーゼル方言「リ(Rhy)」をもじって「リ・パッソ (Rhy Passo)」と名付けられています。
どや〜、イタリアワインのファンのみなさん、あんたの知らんリパッソあったやろ〜?
ちなみにこのワイナリーはネーミングにこんな小粋なダジャレを使うのが好きで、通常、赤ワインを造る黒ぶどうの「ピノ・ノワール (Pino Noir)」で白ワインを造り、Pinot Noirの文字の区切りを変えて「Pi Not Noir (ピ・ノット・ノワール)」「赤(黒)やないで〜」と名付けたワインもあります。
来年はこのワインも輸入したいな~
アマローネ、リパッソに影響を受けたスイスワイン
アマローネやリパッソの造り方は有名なので、それに影響を受けて造られたワインがスイスにもあります。
アマローネに影響を受けたスイスワインの一つが「セッテマッジオ・ヴィンダラ」です。
このワインは樹齢45-50年の古木!*2 から収穫した高品質なぶどうを収穫後約2週間陰干してから醸造されます。
へーっ!
そしてリパッソに影響を受けたスイスワインの一つが「ヴィニグマ・アスペルモン」です。
このワインはピノ・ノワールを圧搾し、約1ヶ月後に同じワイナリーで造られた「イエニンサー」(ぶどう品種ガマレ)の搾りかすを加えて醸しています。
ほーっ!
どうですか? ここまで読んだらこれらのユニークなワイン、やっぱり飲んでみたくなってきましたよね?(笑)
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