男好きだと思っていたらHSPだった話
私は昔から、女子といるより男子といる方が楽だと感じていた。俗に言う「男好き」だと思っていたし、母親に言われたこともある。だが色々調べていって、それは単なる男好きではないことを知った。
小学校の頃から、女子とも男子とも一緒にいた気がする。私は基本誰か決まった人と共にするよりも、色んな人と一緒にいたいと思う方だった。小学校の頃は、それでも何も思われてなかった、はずだ。小学校くらいの年代だと、男女ともに仲が良いから。
問題は中学校の頃だった。私は女子バスケットボール部に所属していたが、夏から秋にかけては陸上や駅伝の大会にも出場していたので、そちらの練習にも参加していた。そのときだった。私は陸上部の女子とももちろん話す。ただそれ以上に、無意識に駆け寄ってしまうのが男子だったのだ。あまりにも無意識で、先生からのこの言葉には相当驚いた。
「あんた女子と話さんと?男子とばっかり一緒におるね」
それは高校や大学になっても続く。高校は波長の合う女子が多かったので顕著には出なかったが、大学生活でそれを思い知った。私は男女比3:7の文学部に所属していて、当然男子と話す機会は少ない。ただ、ひたすらに大学の友人らと馬が合わなかったのだ。入学当初、常に同じ人と一緒にいて、その場にいない人のあまり良くない話か、恋愛話や男性、好きな芸能人の話をする毎日。今まで群れることがなかった私としては、とても息苦しかった。最終的にはその友人と共にすることをやめ、別に波長の合う友人に出会うことができた。
だが、大学生活で頻繁に食事に行ったり、遊びに行く人間の性別を問われたら、男性が多い。異性と共にいる時間の方が、とても楽なのである。同性の友人といるときは常に、笑っとかないと、面白いことを言わないと、わからなくても共感しないと、そうしないと嫌われる、と、常に多くのことに気を遣っていた。男性といるときはそれを全く気にする必要がないように思う。無理に笑わなくてもいいし、自然に笑える話に辿り着くし、「それな」「わかる」だけ言っていて話が終わることはない、つまり濃密な会話ができる。
こう思う私に母は「あんたが甘えてるだけ」と言い放った。薄々感じていたことを肉親に断言されたことにより、思惑が確信に変わった。そうか私は男好きなのか、と。
そんなときだった。ある友人が男性と女性の前で態度が変わるところを見たのだ。その子は男性の前では笑顔を絶やさないのだが、女性の前だと少しそっけない、さばさばとした雰囲気に変わる。それを見てから、周囲の女性を観察してみると、男性と話すときに声のトーンが上がっていることが伺えた。私とは反対だった。彼女らを「男好き」と定義するのではないか、私は一体何なのか、さらに疑問が増えてしまった。
こんなときに頼りになるのはやはりGoogle。検索画面を開き「異性 話しやすい」と入力。するとこのようなサイトが多数出てきた。
HSPについては、最近「繊細さん」という言葉から認識はあった。私も当てはまるのかと考え、本を読んだこともある。内容について共感した部分とそうでない部分の日いつは五分五分。ぼんやりしたまま放置した。だが、このサイトに関しては、閲覧している間終始首を縦に振り続けた。首を振ることで、心にあったもやもやが晴れていったように感じた。一緒くたに男好きと定義するのではなく、気にしいで万物に敏感だからこそ同性といることに息苦しさを感じてしまう。そう解釈するだけで、自己否定が自己受容に変わったように感じ救われた。
HSPは人口の15~20%程。もし生きづらさを感じる方、何かに敏感に感じすぎてストレスを抱えてしまう方、そういった方がいれば、是非URLから診断をしてもらえたら幸いだ。皆様の「自己肯定感が低い」の一歩前進になりますように。
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