
ヒンドゥー哲学
1 挨拶
皆さん今晩は。お久しぶりです。一週間ぶりの投稿となります。
ここ一週間、拙作『卡斉政要 ポーランドの大改革と革命戦争』の執筆に全力を傾けており、ブログやサイトの更新は、もうしばらく先となります。お待ちの方は、もう少々お待ち下さいませ。
そして、拙作の仮完成はもうすぐとなります。その際に、また再度ご報告させて頂きます
2 ヒンドゥー哲学
さて、拙作では、インドも舞台にした哲学小説となっておりますが、執筆していく内、ますますヒンドゥー哲学への本格的な興味や関心、そして研究の予定も立てて行こうと、決意を固めている最中です。
今回は、皆さんに、ヒンドゥー哲学(宗教や文化等も含めて)について、一部ご紹介したいと思います。
2.1 ヴェーダ
ベーダ【(梵)Veda】 の解説
《知識の意》インド最古の文献で、バラモン教の根本聖典。起源はアーリア民族の自然賛美の詩で、前1200~前500年の成立と推定され、リグ・サーマ・ヤジュル・アタルベの4ベーダ(祭式上の区別)から成る。内容上からジュニャーナカーンダ(哲学的、宗教的思索部門)とカルマカーンダ(施祭部門)の二つに大別される。
インド最古の宗教文献であるヴェーダのうち、紀元前13世紀を中心として永い間に成ったリグ・ヴェーダはとりわけ古く、かつ重要な位置にある。それは財産・戦勝・長寿・幸運を乞うて神々の恩恵と加護を祈った讃歌の集録であって、アーリア人がのこしたこの偉大な文化遺産は、インドの思想・文化の根元的理解に欠かすことができない。
ヴェーダはバラモン教の根幹をなす聖典であるが,とりわけアタルヴァ・ヴェーダは通俗信仰に密接に関連し,呪法をその本領とした.これらの呪文は,庶民のさまざまな願望――小児の体内の虫の駆除,恋仇への呪い,論敵への勝利,頭髪の生長など――を反映し,そのころの人びとの生活が窺われて興味が尽きない.訳者による周到な解説を付す.
アーユルヴェーダは、ヨーガ、アロマテラピー、オイルマッサージ、ハーブなどの健康法の源として注目されるだけでなく、自然と人間を貫くエネルギーの生命科学としても関心が高まっている。そのアーユルヴェーダの決定版として定評の旧版を、よりわかりやすく整理して、実践的な身体技法もより豊富に盛り込み、改訂新版として世に問う。日本の四季に合わせた食事法、1日の生活メニュー、薬草一覧なども追加した待望の書。
現代に生きる人々の健康と幸せのために、古代インドの医療体系、アーユルヴェーダをわかりやすく解説した実践書。アーユルヴェーダの概念と基礎、病気と体質との関係などを取り上げるとともに、アーユルヴェーダ式診断で体質を確かめて、体質別に、日課、仕事、食事、睡眠、余暇、運動、感情など、日々をどう過ごすかを詳しく手引きする。ライフスタイルを変えることで、人生を変え、健康な精神とからだを手に入れることを目指す。本書により、自分が何者であり、また、どうすれば健康でいられるか、なぜ病気になるのか、健康な生活を最大限楽しむには生活をどう変えればよいのかを知ることができる。
自分はまだまだ大変勉強不足であり、もっともっと学ばなければならないと、痛感しました。
それにしても、仏教は、ヒンドゥー教を懐疑的・批判的、そして独創的に継承と発展させた哲学であると、改めて実感しました。その仏教ですらも、まだ十分に勉強できていないので、もっともっと努力して学んでいきます。
ヒンドゥー教が、まだまだ東アジアの人々に身近に知られていないのが実態である。今後、多文化・多民族になっていく日本社会において、異国・異民族の哲学や文化等をもっと知っていくべきではないだろうか?とも切に思っております。
形而上学から心の哲学、そして分析学や実践哲学へと、どんどん繋げていきます。
2.2 ウパニシャッド
ウパニシャッド【(梵)Upaniṣad】 の解説
古代インドの宗教哲学書。ベーダ文献の最後の部分なので、ベーダーンタ(ベーダの終わり)ともいう。宇宙と人生を支配するブラフマン(梵)とアートマン(我)の一致を説き、輪廻 (りんね) と業 (ごう) の思想を主張、インド哲学の源流となった。
インド思想を理解する上で最も重要な文献のひとつであるウパニシャッド。言語の壁を超えてウパニシャッドの作者たちの声を伝える翻訳版。
ウパニシャッドとはサンスクリット語で書かれた一群の神学書・宗教哲学書の総称である。インド思想の根幹をなすこれらの書は、ヴェーダの神話と祭式の伝統の上に成立したものであるが、それまでのバラモンの祭式万能主義とは一線を画し、当時の王者の活躍を背景に、真理探究を志し、宇宙万象の一元を説く哲学を展開した。本書は紀元前4~8世紀に遡る古ウパニシャッドから主要篇を抜粋収録。そこには、ブラフマンとアートマンの二元を同一視しその上に絶対不二の根本原理を説く「梵我一如」の哲学思想と、仏教等の土壌となった輪廻・業・解説の宗教思想が浮彫りにされている。
ウパニシャッド哲学(ウパニシャッドてつがく)は、古代インドの後期ヴェーダ時代(紀元前1000年 - 紀元前500年)の文献『ウパニシャッド』にもとづく哲学である。バラモン教が形式的になり、バラモンが単に祭祀を司る役割だけになっていることを批判し、内面的な思索を重視し真理の探究をすすめる動きが出てきた。それがウパニシャッド哲学であり、ヴェーダの本来の姿である宇宙の根元について思惟し、普遍的な真実、不滅なものを追求した。ウパニシャッド哲学によると宇宙の根源であるブラフマン(梵)と人間の本質であるアートマン(我)とを考え、この両者が究極的に同一であることを認識すること(梵我一如)が真理の把握であり、その真理を知覚することによって輪廻の業(ごう)、すなわち一切の苦悩を逃れて解脱に達することができると考えている。後期ヴェーダ時代に現れたこの内面的思索の重視と、業・輪廻の死生観は、次の時代にバラモン教に対抗する二つの宗教(仏教とジャイナ教)を誕生させた。
科学がますます発展や進歩し、そしてそれに伴って、生産性に実用性や利便性等もますます要求や追求されていく中で、心理や精神等の「内界」を学び知ることを疎かにしたり、忘れたり、中には、軽んじたり、蔑んだりする人々がどうしても激増してしまっているのが、現代社会の時流ではないでしょうか?
もちろん、中途半端な説教や偽善的な伝道等に、悪徳商法や詐欺商法等は、徹底的に非難や追及されて、排斥されるべきでしょう。ですが、内界を真剣かつ熱心に学ぶことは、大切なことではないでしょうか?
特に、日本人の伝統的な哲学に欠如していた、「存在の根源・原理」や「一」という概念を、この現代社会にこそ、そして、個性や多様性が激増し始めているこの時流において、改めて学び直して、「我」という、本質的には実在しないが、創造的に実在させることが出来るものを、学び創っていくべきではないでしょうか?
2.3 ティルックラル
南インドのタミル地方で、今もなお誰もが口にする1300余の箴言。6世紀頃につくられ、法・財・愛をテーマにインド的思考を結晶させた聖なる短詩(ティルックラル)を、詳細な注釈で読み解く。

『ティルックラル』は、インドの哲学・思想・文化等に決定的な影響を今日に至るまで与え続けている哲学的な詩集・箴言集であり、私見としては、インドの『論語』や『老子』のようなものです。
上記のように、今現在も、インドの道徳や倫理、社会哲学や思想文化等に極めて強くかつ深い影響を与え続けております。
私の心よ、何て愚かなの。
愛も優しみもない人と言いながら、行ってしまったあの人を追ってゆくなんて。
上記は、1248詩のものです。極めて簡明でありながらも、含蓄のある深い箴言や格言等が、詩的や詩として著述されております。
2.4 その他
紀元1~3世紀の詞華集は、みずみずしい自然を謳いながら女と男の愛の場面を描く恋愛文学、王たちの戦いと無常、世の習いを語る英雄文学。南インド・タミル文学の最古層のエッセンス。
ヴィシュヌの化身たる牧童クリシュナと牛飼いの娘ラーダーとの愛と官能の「ギータ」(ジャヤデーヴァ作)。魔神軍をつぎつぎと殲滅する女神たちの「マーハートミャ」。インドの信仰と文学にふかく大きな影響をおよぼした二つの聖典を,懇切な注釈とともに一書に収める。
インド古典中もっとも有名な本書はヒンドゥー教が世界に誇る珠玉の聖典であり,古来宗派を超えて愛誦されてきた.表題は「神の歌」の意.ひとは社会人たることを放棄することなく現世の義務を果たしつつも窮極の境地に達することが可能である,と説く.サンスクリット原典による読みやすい新訳に懇切な注と解説をくわえた.
バクティを説く、ヴィシュヌ派の最高教典。
プラーナとは、インドにおける神話のことであり、バーガヴァタ・プラーナは、このうち、バーガヴァタ派に属するプラーナ文献である。
全部で十二巻からなり、一万八千のシュローカ(詩句)から構成されていて、その第十巻に、クリシュナ・ヴァースデーヴァの生涯を記録することで有名である。ちなみに、バーガヴァタ派とは、クリシュナを最高神として崇めるヒンドゥー教の宗派を指す。
マハーバーラタにおいては、英雄としてのクリシュナ神が描かれるが、このプラーナの中では、むしろ、牧童ゴーヴィンダ、ゴーパーラとしての描写がなされ、古来、その愛さしさが、インドの人々に愛されてきた。このプラーナは、聖者ヴィヤーサの作とされており、
バガヴァット・ギーターの解説書であるとも見なされてきた。
インドの音楽『愛の中で失う』
3 結語
以上となります。改めて、自分の知識不足を楽しく痛感することが出来ました。
これから、夜の様々な片付けを終わらせて、執筆活動を再開します。
いつもご覧になって下さる読者の皆様方、今後とも、何卒宜しくお願い致します!
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