『誠』(天道)を「誠」(人道)に
1 誠と五つの徳行
「天が命じたこと」、これを「性」と言い、
「性に率いられること」、これを「道」と言い、
「道を修めること」、これを「教」と言う。
これ(『誠』:天の道)を誠(人道)にする者は、善を選んでは、これを固く執る者である。博くこれを学び、審らかにこれを問い、慎んでこれを思い、明らかにこれを弁じ、篤くこれを行う。
2 五つの徳行
世界は広くて深い。だからこそ、「言語」や「概念」はもちろんだが、「天道」(大自然の摂理)についても、博くこれを学び、審らかにこれを問い、慎んでこれを思い、明らかにこれを弁じ、篤くこれを行うべきではないだろうか?
そして、天道という『誠』を「誠」にしていくべきであろう。天は不仁不義にして不尽不明である。それを、「礼」を以て、「人」即ち、「仁」(思い遣り)や「義」(正しさ)、「智」(仮想)や「信」(安定)に変えていくべきであろう。
3 紹介文献
ヒトの道徳性はどのように進化したか。協同相手への配慮と敬意が集団全体に広がり、「客観的」道徳性が生み出されるまでを描き出す。
二者の協同的な狩猟採集から始まった相利共生的な相互依存関係は、「わたしたち」という共同主体へのコミットメント、文化集団との一体化へと発展し、道徳的アイデンティティの形成・維持に繋がった。比較心理学実験の成果と哲学的議論を融合させ、霊長類との共通祖先から現生ヒトにいたる道徳性の進化プロセスを体系的に論じる。
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