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先師の跡を追って
1 祖国の将来を見据えて
永住権を持つ在日ベトナム人として、こよなく愛する我が祖国ベトナムと、こよなく愛する第二の我が祖国日本の将来を見据えて、哲学者・思想家・小説家・市民・労働者、そして愛国者として、自分自身の勤労の意義が、「愛国と自己実現」であることを、改めて再認識しました。
愛国心とは,人が自分の帰属する親密な共同体,地域,社会に対して抱く愛着や忠誠の意識と行動である。愛国心が向かう対象は,国countryによって総称されることが多いが,地域の小集団から民族集団が住む国全体までの広がりがある。この対象が何であれ,それはつねにそこに生活する人々,土地,生活様式を含む生活世界の全体である。また愛国心の現れ方は,なつかしさ,親近感,郷愁のような淡い感情から,対象との強い一体感あるいは熱狂的な献身にいたるまで,幅がある。
1 《self-realization》自己が本来もっている真の絶対的な自我を完全に実現すること。普遍的、絶対的自我の実現が究極の目的であり、それに導く行為が正しい行為だとする、T=H=グリーンやブラッドリーなどの倫理説。グリーンは、これが人生の究極目的であるとした。自我実現。
2 転じて、自分の目的、理想の実現に向けて努力し、成し遂げること。
発展し続ける祖国と衰退し続ける祖国・・・哲学者にして愛国者である自分は、学術に精神文化等の方面で、祖国に貢献していくことを志しています。
日本は新型コロナ危機を機に、本当に大きく変われるのでしょうか。「仮に一歩ではなく百歩譲って、日本は「ゆっくり」と変わり始めているとしよう。しかし、その「ゆっくり」が問題なのだ。社会保障にしても、少子化対策にしても同様で、非常にゆっくり変わっている間に人口は減り、借金は増えて行く。その間に日本は沈没してしまうだろう」
米系総合人材会社マンパワーグループ(ManpowerGroup)によると、ベトナムの熟練労働者の割合は11%程度に留まっており、労働者の専門技術がまだ低く需要を満たしていない。また、労働者の英語使用率は僅か5%に過ぎず、労働者の競争力が依然として低いことが指摘された。
ベトナム人労働者の質が低いため、企業が新技術を導入する際、労働者が使い方をマスターして実践するまでに非常に時間がかかり、新技術への適応力が低いのが現状だ。
2 長大な思想書の完成と出版を志して
自分は、私淑する先師の一人である「ホー・チ・ミン」主席の跡を孤高・独創的に追って、『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』という長大な思想書の完成と出版を志しており、膨大な費用(研究・思惟・実践・年月)を以て、その完成と出版に努め励んでいきます。
2.1 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の表紙と裏表紙
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2.2 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の目次(未完成)
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2.3 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の主題
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2.4 拙作『ホー・チ・ミン思想 愛国主義と徳治国家』の参考となる思想と参考文献の紹介(一部)
以下は、拙作の著述に当たって参考となる思想の一覧とその紹介です。
2.4.1 ホー・チ・ミン思想
これは、ベトナムの憲法並びに共産党の政治方針にて、明記と喧伝されている思想です。ただし、その実態は、虚偽と欺瞞に満ち溢れたものであり、本来のホー・チ・ミン主席の遺徳を受け継いでいない或いは反する形骸化されたものか、共産党の政権の維持と保身のための一つの政治的な道具として虚飾されたものに過ぎません。
そもそも、ホー・チ・ミン主席の存命中ですらも、政党はホー・チ・ミン主席の助言に指導や提案等を無視したり、反したりすることは多々あり、晩年には、事実上、党の設立者であるホー・チ・ミン主席を政権から排斥したため、歴史的には事実上、ホー・チ・ミン思想は存在しなかったです。
また、ホー・チ・ミン主席のの助言に指導や提案等には、数多くの可否・成否・功罪等があり、これらの公平で客観的な分析や評価に、継承や批判等が確りと成されておりませんし、これからも、ほぼ成されないことでしょう。
そこで、自分自身が、個人でそれを成し遂げて、共産党とは全く異なる目的と内容の「ホー・チ・ミン思想」を創建することを決行しました。
ただし、ベトナム国内では、ホー・チ・ミン主席に関する情報や文献に研究等は、厳しく検閲に、意図的な隠蔽や改ざん等行われているため、外国の文献等にも確りと頼り、また、国外の反政府の組織や個人等による虚偽や偏向の情報や文献等にも注意しつつ、多角的・多面的で、公平かつ客観的な研究を行っていきます。
2.4.2 様々な大事典
20世紀は、思うに、世界史は疎外とその弊害や惨禍等を本格的に経験し始めたのです。
人間がみずから作り出した事物や社会関係・思想などが、逆に人間を支配するような疎遠な力として現出すること。また、その中での、人間が本来あるべき自己の本質を喪失した非人間的状態。
そして、ホー・チ・ミン主席と我が祖国は、「社会主義」「マルクス・レーニン主義」等の思想や主義に、浅知や浅学のまま、それも盲信的や狂信的に受け容れて、しかも、単純で暴力的な手段や方針で実行し、こうして、国史に残る、数多の歴史気・民族的な大失敗を引き起こしてしまいました。
その惨禍や弊害は、大幅に減ったとは言え、それでも未だに根強く残って続いております。
『中庸』に「博学審問」とありますが、これこそが、学士としての道であり、『書経』に「利用厚生」とありますが、これこそが、国士としての道でしょう。自分は、学士と国士としての道を以て、格致日新(『大学』の用語と根本的・哲学的な思想の一つ)を実現していきます。
広く学んで詳しく問いただし、学問の道を究めること。広く学んで知識を広め、細かに詳しく疑問を起こし問うこと。儒教、特に朱子学でいう学問の道程で、学ぶ、問う、思う、弁ずる、行うの「学ぶ、問う」に当たる。▽「博」は広い意。「審問」は詳しく調べて尋ねる意。
民衆が必要とするものを調達したり、使いやすくしたりして、人々の暮らしを豊かにすること。
物事の本質や真理を日々追究し続け、常に向上し続けること。
「格致」は「格物致知」を略した言葉で、物事の本質や真理を追い求めて、知識を高めること。
「日新」は毎日新たに向上し続けること。
「格致日に新たなり」とも読む。
2.4.3 愛国主義
ベトナムで、共産党の政権の維持や支持の確保等のために喧伝や称揚される「愛国心」と、日本で、いつまで経っても戦前や戦中の概念として危険視と忌避され続ける、或いは、政治的な無関心や国民意識の欠如等によって知られずに居続ける「愛国心」・・・我が祖国ベトナムの歴史的・伝統的・民族的な美徳の一つである「愛国心」を革新的かつ発展的に継承しては、我が祖国日本が喪失した本来の愛国心の復興並びに新興を図って、各個人が誠に誇りや幸せを懐きながら住む国家と、各個人を誠に大切にする国家の実現を志します。
2.4.4 道徳
徳治主義並びに徳治国家を構築するに当たっては、まず道徳の哲学的・科学的な教学が重要不可欠です。
日本では、「道徳経済」と言えば、渋沢栄一翁が極めて著名な先哲ですが、もう一人、未だに知られていない先哲、それが「廣池千九郎」先生です。
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法学博士。大分県中津市生まれ。青年期に小学校教員として初等教育に携わり、のちに『古事類苑』編纂員、早稲田大学講師、神宮皇学館教授などを歴任。その間、東洋法制史、漢文法、日本の精神文化の研究などを行う。大正時代より道徳の科学的研究に取り組み、総合人間学モラロジーを提唱。昭和10年、千葉県柏市にモラロジーに基づく道徳教育を行う「道徳科学専攻塾」を開設。現在、社会教育は公益財団法人モラロジー道徳教育財団、学校教育は麗澤各校(麗澤大学、麗澤中学・高等学校等)を擁する学校法人廣池学園に受け継がれている。
文献の収集や研究をした自分は、最近やっと先生の存在と遺作にやっと触れることが出来、大変嬉しく思っております。また、先生に関する文献や研究も、少しずつ始まっております。
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廣池先生の遺徳を、確りと学び活かして参ります!
さて、道徳教育も重要です。
2.4.5 国家論と歴史哲学に関する参考文献
愛国や徳治等以前に、そもそも「国家」とは何かを考察していかなければなりません。
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2.4.6 ストア派哲学
以下の宋明理学でも述べますが、国の基が人であるのであれば、人の基は心でしょう。そこで、認識論を学んで、自然-国家-個人-心神が調和的に善く連環する世界作りを志します。そのために、ストア派の先哲達とその遺徳を批判的・発展的・独創的に学び受け継いで参ります。
-初期のストア派哲学-
-セネカ先生-
ー名君マルクス・アウレーリウスー
ーエピクテトス先生ー
-宋明理学-
宋明理学(『大学』・『中庸』並びに朱子学と陽明学を中心とした新しい儒教)は、人生初の拙作『愛国心 伯胡への書簡集』と自分の哲学に決定的かつ絶大な影響を与えた学問です。
宋明理学は、ストア派哲学と酷似している点は、道徳や倫理を中心にした「心」並びに「認識論」を重点的に論じる学問であり、また、大自然(天)と心(心理・精神・認識・意志)の関係とその改善や向上に善き実現を目指していることです。
ただし、宋明理学の残念な所は、ストア派哲学と同様に、自然科学に、心理学や精神医学に形而上学等の創設や発展に繋がる礎がありながら、歴史的にはそれが実現されず、また、明らかに仏教や道教等の影響と、その善い所や正しい所を数多く受け入れておきながら、仏教や道教等の偏向的な否定と徹底的な排斥を説いてしまった独善的・排他的なものになってしまい、また、儒教の根本的な欠点の一つであった、個人間の人間関係の哲学に幼児教育や家政等の欠如を、実に残念ながら補完できなかったことです。
拙作『愛国心 伯胡への書簡集』では、その発展的・独創的な補完に挑戦した最初の作品でした。
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-デカルト先生-
「我思う故に我在り」という、哲学的な格言を遺し、西洋哲学に決定的な影響を与えた大陸合理主義の祖であるデカルト先生は、それまでの道徳や倫理に観念論に走り過ぎていた認識論に、数学や懐疑主義等を導入して、合理的で科学的な認識論を切り拓いた偉業の持主ですが、自分はぜひとも先生の偉業を更に批判的・発展的・独創的に学び受け継いでいきます。
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-「八栄八恥」(社会主義栄辱観)・ 「社会主義核心価値観」-
中国とベトナムが酷似している欠点の一つに、有名無実・有言不実行の美辞麗句を喧伝することです。取り分け、愛国に関する美辞麗句を喧伝し、しかも、それを人民の利益や幸福の為と謳っておきながら、実際は私利私欲や権力や地位に名声等の維持等のためであることは、正に人民の不幸・社会の弊害・国家の災禍です。自分は、個人で哲学者・思想家・作家として、誠なる愛国心を以て、名実一体の美辞麗句を躬行・垂範していきます。
以熱愛祖国為栄、以危害祖国為恥,(国を愛することは名誉であり、国を害することは恥辱である)
以服務人民為栄、以背離人民為恥,(民に尽くすことは名誉であり、民を見放すことは恥辱である)
以崇尚科学為栄、以愚昧無知為恥,(科学を敬うことは名誉であり、無知愚昧なことは恥辱である)
以辛勤労動為栄、以好逸悪労為恥,(重労働することは名誉であり、楽ばかりするのは恥辱である)
以団結互助為栄、以損人利己為恥,(相助団結するのは名誉であり、己だけ得するのは恥辱である)
以誠実守信為栄、以見利忘義為恥,(誠実にすることは名誉であり、義理を忘れるのは恥辱である)
以遵紀守法為栄、以違法乱紀為恥,(道徳紀律を守るは名誉であり、不法乱紀するのは恥辱である)
以艱苦奮鬥為栄、以驕奢淫逸為恥。(刻苦奮闘するのは名誉であり、傲奢淫楽するのは恥辱である)
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国家が目標とするべき価値観:富強・民主・文明・和諧
社会で大事にするべき価値観:自由・平等・公正・法治
一人ひとりが守るべき価値観:愛国・敬業・誠信・友善
-拙作-
『夢幻の自伝』(未発売)全5シリーズ
『家政(前期)』(未発売)
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-その他の参考文献-
以下は、勤労と愛国・徳治を結び付けるための研究・理論・実践を生み出すために参考にさせて頂く文献です。
3 結語
これから、更なる長年に亘る孤独をはじめ、数多の困難・苦難・危難に疲弊等が次々と到来します。それらを全て克服して、拙作を完成させ、また次の新しい一歩を歩み出します。
来年、7年ぶりに祖国に一旦帰国します。その際に、我が家系の祖先達・我が祖国の先哲達、そして死別した(夢の記憶と経験を通じて)戦友達・同志達、更には、「天」に自分の志を報告します。
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