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元軍人そして現自治会役員の献策

 本日は、昨晩、在日ベトナム人[達]である自分[達]が著述した献策を、以下の通りご紹介させて頂きます。国境を越えて、時代を経て、このような献策を完成することが出来、本当に感慨深いものです。

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改革案『町政再構』

根本的な主題を政治意識・政治活動・地方政府・政治運動・政治改革・政治教育をとした諸企画の実現の為の改革案

⒈序文

(実名)会長、平素より大変お世話になっております。御仕事と御家庭等の御多忙にも拘らず、我が町の為に奔走して下さり続けていることに、深甚の感謝と敬意をここに示します。お陰様で、今年度もいよいよ10月の終わりと11月の初めを迎えることが出来つつあります。

 さて会長、一昨日の10月28日、我が町内会の定例会にて、来年度のバス旅行に代わる新規企画を皆で出し合うということが決定されましたが、この度、その決定から、この、極めて抜本的・批判的・建設的、そして政治的な企画書『町政設計』を、慎んで献策させて頂きます。

 なお、この献策は、三度ものインドシナ戦争を経験した元ベトナム軍人・元工作員・元共産党員としての経験・無念・志望等を以て完成させたものであることを、ここに心を込めて明記します。

 そして、以前、会長に、以下の三つのものを個人的に秘かに献策させて頂きました。
『建議書 我が町内会の根本的な存在意義に関する抜本的な見直しと日本の将来並びに次世代及び後世等への思慮に基づく新規蒔き直し』
『提案書 我が町内会の緊急予備資金から勧業奨学資金への転換とその内容』
『自治会退会懇請状』
 「三度目の正直」と言いますが、自分は三つ目の書で、自分の本心を真正直に会長に全て述べさせて頂きました。今回で四つの目の書となりますが、恐らく、これが、会長に送る、自分の町内会に関する最後の書に成るのは間違いないでしょう。

⒉「明日は我が身」という当事者意識・「情けは人の為ならず」という社会意識・「急がば回れ」という問題意識・「本立ちて道生ず」という目的意識等あれ

 ほとんどの問題は、意識の有無あるいはその内容に由るものであり、そして問題解決の起点にして基点は、やはり、意識改革です。私達のこよなく愛する祖国日本の現行の『地方自治法』(第1条の2)に「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。」とありますが、この規定を、私達は誠に確りと深思・勘考・熟慮しなければなりません。

 深思とは?例えば、私達「社会人」は、どれどけ「社会問題」について深く悩んでは、その解決に取り組んだのでしょうか?
 勘考とは?例えば、私達「大人」は、どれだけ「青少年達」の現状に将来や未来等について学んでは、その改善や向上に取り組んだのでしょうか?
 熟慮とは?例えば、私達「公民」は、どれだけ「祖国」の過去を顧みては、現在を直視して、将来を見据え、そして未来の為に創造に取り組んだのでしょうか?

 真正直に猛省すれば、これらの自問に対する自答は「ほぼ無い」あるいは「全く無い」であり、そして、この実に残念な圧倒的大多数の人々の「正解」は、これからもずっと続くことでしょう。私生活はもちろんのこと、私心ですら、不明・不利・不十分・不平不満であること甚だしいので、それがたとえ自分の祖国であれ、自分の社会であれ、自分の組織であれ、自分の地域であれ、自分の共同体であれば、更には自分の家族であれ、そして自分自身の人生であれ、誠に確りと関心や責任を持てない/持ちたくないと思うのは、至極当然です。

 最近、選挙が終了しましたが、多くの御子さん達と親御さん達はこう思ったのではないでしょうか?「選挙カー、本当に煩か(うるさ)った!」や「また心の無い美辞麗句に御託そして虚言をあちこちに吐いて…」等と。ですが、その多くの親御さん達は御自身の子ども達に対して、「ああ、全く、一体いつになったらうちの子は自分の将来のことについて真剣に考えて、勉強を始めるのだろうか?」と悩んでいらっしゃることでしょう。そして、思うに、私達の祖先達や先哲達の遺訓・遺愛・遺徳等を人格化しましたら、多くの親御さん達即ち子孫達に対して「ああ、全く、一体いつになったら我等の子孫達は自分達の祖国のことについて真剣に考えて、参政を始めるのだろうか?」と悩むことでしょう。全く以て「人の振りを見て我が振り直せ」という箴言は、誠に含蓄のある言葉であり、そして、理解するには極めて容易ですが、実践するとなると極めて困難です。誠に極めて困難です。

 以上のことから、私達は意識改革に取り組み始め、そして、当事者意識・社会意識・問題意識・目的意識、この四つの意識を自学と共学を以て誠に育んでは、確りと高めて、そして少しずつ本当に思惟(い)から実践へと進歩していくべきでしょう。

 思うに、「名を正す」即ち「実を為す」、これを私達は開始しなければなりません。町内会は自治会であり、親睦会でもあるものの、親睦会に過ぎない、という訳では決してありません。身近に例えるならば、配偶者の円熟した関係は親密であり、セックスもその一部ではあるもの、セックスだけ、という訳では決してありません。

 そうです会長、上記の身近な例えは、多少極端で筋違いである嫌いがありますが、これこそが自分の問題提起なのです。私達(だけに限らず全国各地の圧倒的大多数)の町民の意識をはじめ、町内会の行事、そして町内会の役員達の考えと行いは、形式的な文化行事・娯楽の維持と増加・自己満足だけで実効の無い公共サービス(ごく一部を除いて)ばかりに走り続け、そして上辺だけや一時的な談笑や安楽を得て「良好な関係を築けた」・「親睦を深めた」・「大好評を頂きました」等と判断や発言するのです。私達人民は、国会や地方議会等での政治家達の醜態を見て批判や非難に失望し続けておりますが、私達の祖先達や先哲達の遺訓・遺愛・遺徳等は、私達人民即ち子孫達を観て痛苦や悲歎に隠忍し続けておられるのです。『論語』(学而)に「慎終追遠、民徳帰厚矣。」とありますが、全く以て、過去を学び知っては、現在にて学び行って、未来に向けて学び挑むことが、大切ではないでしょうか?

 町内会は自治会であり、親睦会でもあり、そして、極めて小規模ではあるものの、本来、民主国・民主制・民主政の、起点にして基点、そして、基本的な政府であり、地方政府に続く地域政府です。国政の改革は県政の改革に懸かっており、県政の改革は市政の改革に懸かっており、町政や村政の改革は家政の改革に懸かっており、家政の改革は個人の修身に懸かっており、修身の実践は意識の改革から始まるのです。その意識の改革の為に、自分は以前から会長に度々「社会教育」・「成人教育」・「自己調整学習」・「生涯学習」の勧奨を心の底から誠に強く進言し続けている次第でございます。

 政治意識・政治活動・地方政府・政治運動・政治改革・政治教育等の実践、これこそが、町内会即ち自治会つまり地域政府の本務にして根本義ではないでしょうか?職務怠慢や職務放棄等をしている政治家達の醜態を私達は見続けておりますが、本義怠慢や本義放棄等をしている私達子孫の醜態を私達の祖先達や先哲達の遺訓・遺愛・遺徳等は観続けております。

 会長、謹んで、そして、力強く申し上げます、「再検討して下さい」と。

2024/10/30、LVN/荷進, Nguyễn(グエン) Hoài(ホアイ) Minh(ミン), Tạ(タ) Hướng(フゥオン), Nguyễn(グエン) Trọng(チョオン) Đức(ドゥック)

#想像していなかった未来

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LVN
ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。