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時を経て、やって来たもの

2ヵ月に1度、エッセイを書かせていただいている、グラフィックwebマガジン Stay Saltyの7月の号に、絵を描くことについて書いたんです。
・・とnoteでもご紹介しました。

そのなかで、中学のときに「ベルサイユのばら」の黒い騎士を徹夜で描いたことを書きました。

中学2年のとき、授業のクラブ活動(部活動ではない)で漫研に所属し、
文化祭で展示するために、模造紙2枚をつなげた大きな紙に「ベルサイユのばら」に出てくる「黒い騎士」を模写したことがある。
提出の前日くらいに、ほとんど徹夜で仕上げたのだけど、
なぜそんな直前になって描いたのかは覚えていない。
でもその徹夜をした一晩は、「没入する」ということはこんなにも楽しいものなのかと、あとあとまで強く印象に残る経験だった。
それからの私はおそらく、あの「没入感」をずっと求めている。

Stay Salty vol.37

その模造紙に描いた「黒い騎士」が
でてきてしまいました。驚愕。

時空超えて出てきた感・・・

今日ふと、押入れの天袋に押し込んでいた、
古いものをしまっていた箱、を取り出そうと思ったのです。
どうしても捨てられなくて、というものを入れた箱を1つだけ持っていて。
あらためて見たら、ほとんどが昔つくってた同人誌だったのですが、
そのなかに、折りたたまれて入っていました。

さすがに中学生以来、というわけではないけど、
かなり久しぶりに目にしたので、感慨深い・・。
模造紙2枚繋げたってのは勘違いで、1枚でした。
模造紙って結構大きかったね。

色の塗り方はムラムラで、綺麗ではないのだけど
なんだかしみじみ感動したのは、
ちゃんと「池田理代子の黒い騎士」(の模写)に見えるってこと。

明け方、カーテンの向こうが明るくなってきた感覚まで思い出してしまいました。

昔気に入っていた物なんかも同じですが、
年月を経て目の前にすると、不思議と当時の感覚が蘇るのは
物(作品なども)が持っている当時の空気感みたいなものにふれるからでしょうか。
そういうものって、軽々時空を越えるのね。

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フランチェスカ
書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。チップは自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。

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