「カルシウム」&「リン」のシーソーみたいな関係 part1
今回からはカルシウム(Ca)とリン(P)の関係について紹介します。
タイトルのとおり、体内においてCaとPはシーソーのような関係になっています。
Caが高くなると、Pが低くなります。一方Caが低くなると、Pが高くなるのです。
なぜ、このような関係になるのか、そして牛の飼料における応用の話まで紹介する予定です。
まず、今回はパラソルモン(PTH)というホルモンに注目しましょう!
PTH編です!!
PTHは副甲状腺から分泌され、骨と腎臓に働きかけます。
そして以下の機序により、血中Ca濃度を上昇させます。
骨 :骨吸収促進→骨からのCa遊離
腎臓:Ca再吸収up・P再吸収down
このように、PTHはCa濃度を上げるように働いてくれるのですが、注目すべきは腎臓でPの再吸収を抑制してしまう点です。
つまり、血中のP濃度を下げちゃうのです。
これが、CaとPがシーソーになる要因の一つだと思われます。
ちなみに、PTHは腎臓に働きかけると、ビタミンDの活性型への変換も併せて行っています。
活性型ビタミンDは、腸管でのCaとPの吸収を促進してくれます。
こちらは、Pも上昇させてくれます。
次回は、異なる機序について紹介しますね!