ソウル2003年*クラスメートの結婚式と新婚プチ苦労
クラスメートのCちゃんが、韓国人男性と結婚した。
少し前、我が家でご飯会をした際、Cちゃんの彼氏も来てメロンとも顔見知りだからと我が娘「メロンちゃんもどうぞ」と言われた。
それにしてもクラスメート皆に招待状?
そんな大勢呼んで良いの?
驚いたが、韓国では招待状は出すだけ出して、出欠確認をしないパターンも多いのだという。【今は変わっているかも知れません】
ソウルで人様の結婚式を見られるだなんてめちゃ嬉しい。日本チーム3人とメロン、喜んで参列した。
式場は結婚式用会館(ビル)だった。色彩が美しい伝統衣装チマ・チョゴリを着た女性がチラホラ。けれどほかの人たち、女性客でもあまり着飾った感じが無い。
なかでも驚いたのは、シャツにジーパンの人がいたこと。受付でご祝儀を渡してたから、彼もレッキとした招待客だ。いや、いくら気軽に出席してもよいとはいえ、式やで〜ジーパンはあかんやろと思ったが、聞くとそれもオッケーらしい。
日本と比べるとすべてがカジュアル。ご祝儀の額も日本の感覚とはかなり違っていた。
受付で「10階へ」と言われたので、エレベーターであがると、いきなりバイキング形式の食事が並ぶ大部屋だった。座席はもちろん自由。
と、奥のテーブルを見て目を見張る。
へっもう食べてるー?!
ここは食堂か?
あれ、場所間違えてないよね?
かなり不安になったころ
「8階でセレモニー始まりますから、どうぞ」
係の人が告げに来た。
慌てて8階へと移動する。
と、新郎新婦はもう入場を済ませたあとで、こちらを向いて挨拶をしていた。その後ケーキ入刀や記念撮影、このあたりは日本と同じだ。
余興が面白かった。
近衛兵みたいな衣装の男性らが、退場する新郎新婦を剣で通せんぼ。「キスをしろ!」「新婦をお姫様抱っこしろ!」「新郎は腕立て伏せ⚪︎⚪︎回!」などと命令する。新郎新婦がクリアするごと剣を上に向けて二人を通す。最後の出口では招待客に配られていたクラッカーが派手に舞った。
その後は、またさっきの10階の部屋へ移動、バイキング料理をいただく。
のだが、私たちはまたも驚いた。
新郎新婦を待つことなく、食事を終えるとさっさと帰るお客さんも多いのだ。新郎新婦もなかなか現れないし、え、これは食べたらもう三々五々帰宅せよのパターンなのか?
中途半端に分からない、けれど美味しいビュッフェを楽しんでいると、やっと新郎新婦とその両親が現れた。
が、司会者もいなくて知り合いを見つけたら挨拶して廻っている、ここでもカジュアル感。しかしよく見ていると、新郎とその母二人が挨拶したり握手したり、新婦Cちゃんは後ろの方でポツンと置いてけぼり。
なぬっ!!
どうしてお嫁ちゃんを連れて歩かないの!!
てかなんでおかんと二人で廻っとんのや!!
私は思わずAちゃんに、ほらもっと前に行きなさいゼスチャー。(誰やの、この人)鼻息荒いおばちゃん😤
だってでも私の感覚ではCちゃんが主役やのになんでぇー、だったのである。
しかしCちゃんはずっと最高の笑顔で輝いていて美しかった。クラスメートたちからの寄せ書きとメロンが持っていった小さな花束を見て、嬉しそうにしていた。
その日メロンは花嫁さんの【ウェディングドレス】という単語を覚えた。
ディングが難しいのか「ウエ・デングドレス」と覚えたのだけど、やっぱり女の子
「ねえねえ、ウエ・デングのドレスって、綺麗だったねー」
寝る間際まで何度もウットり。
クラスには、昨年すでに結婚しているBちゃんもいる。話を聞くと彼女たちの新婚生活は、なかなか大変そうだった。
国際結婚ともなると、文化の違いから、互いに予期せぬことは多々起きるだろう、日本人同士だってそうだ。
が、日本よりも、ひたすら家族思いとくに母親に優しい韓国の男性は(もちろん嫁さん家族にも優しいが)嫁の立場からすると少々厄介あり。笑。
Cちゃん旦那さんは、新居の合い鍵をすでに母親に渡していたことを聞かされ、思わずどうして?と問うた
ら
「え? だって家族だから、なんで?」
と疑問形で返された。
でも、お義母さん、来るときは事前に連絡してくれるよね、きっと。と、楽観的に捉えたが当たり前に連絡など、無い。
だって鍵があるんだもの。笑。
ある日、家に帰ると、リビングに姑がいた。
部屋はピカピカ。冷蔵庫の足らない調味料は買っておいたわよ、洗濯ものは畳んでおいたわよと笑顔で言われるので、笑顔で感謝を述べたんだけどでも……が渦巻いたと困り顔をしていた。
Bちゃんも悩ましいと話す。日曜日、ふたりでショッピングらんらんが楽しみなのだが、かなりの確率で、そこへ母親が参加する。週末はどこへ行くのと頻繁に電話もあるし、旦那さんからもお母さんを誘う。
彼女の知り合いで、15年選手の日本人妻は
「韓国人と結婚したらね、今までの常識をぜんぶ捨てなきゃダメだよ」と話してたらしい。
なるほど。考えさせられる。
だよね、互いの常識を持ち込んではいけない、理想はふたりで作っていかねば。
けど韓国では、男性やその家族の方が絶対的権力あって強いイメージ、昔の日本?
それでも彼女たちは、そんな愛情表現(姑にも自分にもたっぷり注がれる)の中にいると、気付いたら自分が心豊かになってると言う👏もぉ若いのになんて偉いのだ!
がんばれ日本のお嫁ちゃんたち。
おばちゃんは心からエールを送った。
続く