ガジュマルの木との誓い
沖縄の不屈の人 故 瀬長亀次郎 氏のドキュメンタリー映画を観たときから、惹かれるものを感じていた。うちなんちゅの逞しさの象徴のような木。
何軒も店をまわって、ようやく私のお気に入りの子を見つけた。
そこの店主とのやりとりが興味深く、哲学のようでも、禅問答のようでもあったので記憶にあるまま文字にしてみる。
私:「この子、沖縄の子ですよね?水やり等、気を付けることは?」
店主:「これから、僕、難しいこと言いますよ。いいですか?コイツが水を欲しがってるなって思ったら、あげてください。元来、この幹の部分に水分を蓄えているんです。だけど、明るいところに置くか、日陰に置くかでも加減が変わってきます。直射日光はダメです、葉焼けします。」
私:「でも、熱帯系の植物ですよね?」
店主:「そうです。気温5度より下がると枯れます。水は大地に根をはって生きてれば、コイツ自分で調節ができるんです。ただ、今コイツは、この世界(植木鉢のこと)の中で生きているんで、人間が加減をみて調節してやることが必要なんです。触って確かめてやってください。水をやり過ぎるよりは、やらない方がいい。でもやるときは、受け皿に水が滴るほどやってください。根は鉢の底にあります。あと、葉水もやってください。」
私:「ちょっと濡らしたくらいじゃ、水をやったことにならないというわけですね。」
店主:「そうです。」
私:「わかりました(...難しい)。」
1つ1つの植物にアツい情熱を注ぐ店主から、ガジュマルの大切な命のバトンを受け取った。
人間のエゴで植木鉢に押し込めたこのガジュマルと、0.6%の日本国土面積に7割の米軍基地を押し付けられている沖縄がふと重なった。
この手のひらにのる小さな命を生かすべく、ちむぐくる(思いやり)をもって、ちばります!(頑張ります!)