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歴史考察 #13 みたらし団子は水泡だった⁈
いまやコンビニのレジ前にもよく見かける「みたらし団子」ですが、この「みたらし」というのはどんな意味なのでしょうか?
調べてみると、「みたらし」は、「御手洗」であることがわかりました。
また、みたらし団子のルーツは、京都・下鴨神社にありました。
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京都・下鴨神社では土用の丑の日に無病息災を祈る「みたらし祭(御手洗祭)」が行われます。
お祭りの日には、参拝者は裸足で「みたらし池」に入り、氏子が供えた団子を祈祷の後に厄除けとしていただきます。
その団子はやがて境内で売られるようになり、その団子にも「みたらし」の名前を付け、「みたらし団子」と呼ぶようになったとされています。
また、下鴨神社のみたらし池は、土用になると池の周辺や川の底から清水が湧きでるところから「鴨の七不思議」にかぞえられ、湧きあがる水泡の姿を団子にかたどったとされています。
鎌倉時代、当時の天皇であった後醍醐天皇が下鴨神社を訪れ、みたらし池で身を清めるため、水をすくおうとしたところ、湧水の水泡が大きく1つだけ浮かび上がり、続いて4つ出てきました。
それを人の五体に見立て、厄除けの人形と模して作ったのが、みたらし団子の起源と言われています。
そのため、下鴨神社のみたらし団子は、一番上に刺されたの団子が少し大きく、他の4個の団子と距離が置いて串に刺されています。
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これは5つの団子で人間の体を表し、一番上は頭、残りの4個は四肢を表しているという説があります。
いずれにしても「水」はキーワードのようですね。
ちなみに、2022年の土用の丑の日は7月23日と8月4日の2日です。
「土用」とは五行思想に基づく季節の変わり目を意味する雑節で、四季の四立(立春、立夏、立秋、立冬)の直前の約18日間を指します。
この期間中の丑の日は、年に平均6.09日あり、夏の土用には丑の日が年に1日か2日あります。
そんな土用の丑の日、下鴨神社のみたらし池に足をつけ、団子をいただき、無病息災を祈願してはいかがでしょうか?
※こちらの記事は動画にもしています♪
※みたらし祭は7月31日まで