ニュースに疲れている人へ。情報の価値は①当事者、②専門家、大事なのは1次情報。それ以外はすべて誰かのバイアス。それがわたし達を疲れさせる
こんにちは!
ステイホームの延長が決まりましたが、わたしは連休も平日も特に変わらない生活です。
もともと自宅事務所なので通勤先がない。しかしほぼ1ヶ月乗っていない地下鉄の乗り方忘れそう~。
さて連日、テレビや新聞では新型コロナのニュースで、闘病中の方にはお見舞いを、病院関係者には感謝を申し上げますが、わたしはおもだったニュースぐらしか見ていません。
なぜなら、自分が知りたいような話を、テレビは教えてくれないから。
いいニュースか、見なくていいニュースか。
情報の価値は、①当事者、②専門家(および専門家の示すデータ)
いずれも大事なのは1次情報。
それ以外はすべて誰かのバイアスがかかっている。
もちろん、この人の意見なら取り入れたいと思う人のバイアスなら、喜んで受け入れればよいわけですが。
この間、こういうインタビューが大事だなと思って
「新型コロナウイルス 感染者・家族 遺族の証言」(NHK)をシェアしました。
なぜ取材を受けたのか、妻は最後にこう語った
伝えたいと思ったのは、彼が生きて、いきいき生きていて、それでこういう病気にかかって、苦しんで40日も頑張った。
声をかけることもできない。
そんなふうにして、彼が生きていたことを抹消されてしまう。
そして苦しんで逝ったさまも、船の中の実態も知ってほしかった。
そういうことがあんまりテレビなんかでは出てこないし。
それであえて話をしたいと思いました。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/testimony/#mokuji3
↑
このインタビューには、真に迫るものがあった。
なぜか。
この女性が当事者だからである。
コロナに感染した夫をなくし、自分も感染した本人だからである。
その事実が突きつけてくるものが、真に迫る。
もし、わたしの身に(身近に)それが起きたらと。
思い出したことがあった。
村上春樹さんの「アンダーグラウンド」である。
地下鉄サリン事件被害者、実に61人にロングインタビューした分厚い本で(うちの本棚で広辞苑の次に分厚い)
地下鉄にたまたま乗り合わせたいわゆる市井の人々に、話を聞こうと思った理由として村上さんは、
「テレビや新聞で事件のことがどれほど流れても、自分の知りたいことは何一つ誰も教えてくれなかった」
というふうに書いていた。
「1995年3月20日に東京の地下鉄で何が起こったのか」
それで、61人、一人一人に、その日とその後の人生について丁寧に聞き書きした。
ちなみに、今年は地下鉄サリンから15年というひとつの節目であったにも関わらず、3月20日の東京でそのニュースを私は見なかった。
マスコミの報道というはどうしてももステレオタイプで表層的になりがちだ。
犯人が悪で、被害者は善人。
いまに置き換えると、コロナは悪で、わたしたち市民・国民は被害者(何も改善すべきところはない)。
果たしてそうでしょうか。
コロナというウィルスは、うまく避けることが大事なのであって、
まず感染らないようにすること、
もし伝染った場合は、軽症で済むようにするしかないと思う。
ワクチンに期待はしているけれど、それですべて撲滅はできない。
また別のコロナ的なものは発生する。
アフターコロナじゃない、ウィズコロナ、つまり共生だという考え方。
ウィズコロナを生き抜くために、いまは貴重な転換期だと思う。
人のせいに、ウィルスのせいに、政治家のせいに、している場合じゃないんじゃないのか。
あらためて、自分がこれ大事だなと思った感染症の専門家や、第一次情報、当事者のはなしをまとめてみました。
① SNSで話題となった「8割おじさん」北海道大学の西浦博さん。
数理モデルで感染拡大を測る「再生産数」を予測する専門家。
濃厚接触者を「8割」減らさないと、全く意味がないんだという強い発言のもとになったのが、「再生産数」の数式。
政府の通達があまりに曖昧だったので、とうとう自らTwitterをはじめて、拡散しだした。
理由をちゃんと伝えてもらって初めて、8割の意味がわたしもわかった。
新型コロナウイルス対策のキーワード=「再生産数」。
1人の感染者が何人にうつすかを示す値で、感染の拡大が続くか収束するのかを知る物差し。
「このままでは8割減できない」
「8割おじさん」こと西浦博教授が、コロナ拡大阻止でこの数字にこだわる理由
↑
とても心に伝わるインタビューで、すごくわかりやすくて、感動した。と同時に、こういう話を、政府の発表で丁寧に説明しないと、ただなんとなく「8割」だけじゃ、ことの信憑性とか、差し迫ってる状況の意味がわからない。これを読んではじめて8割じゃないとだめな意味がよくわかった。
通達や情報も顔が見えること大事。
政府が正しいのか、専門家のほうが正しいのか、ではなくて、
現状をよくする策を提案する人がいて、それを理解し実践すれば自分がよくなるという話。
それで、西浦さんという人と(キャラクターがまたよい)、「再生算数」という考え方に興味を持ったわけだが、このラジオを知って驚いた。
久米宏さんの「ラジオなんですけど」というTBSラジオで、なんと1年前の3月に西浦さんをゲストに呼んで、再生算数や、感染症対策についてインタビューしていたのだ。
その再放送がこの5月にあった。
人となりもよくわかり、とてもいいインタビュー。
そして、いま世界共通の感染症対策において日本の政策がいかなる立ち位置なのかが、すごくよくわかる。
しかもアジアにおけるSARSの制圧にも関わっておられ、
そのときから「コロナ」ウィルスの話は出ている。
アフリカ豚コレラの猛威、エボラ出血熱にも触れていて、
こういう話を知っておいて、ニュースを見るのと、知らないとでは、
ものの見方も変わってくると思った。
同じく、
いま、コロナ対策の専門家会議の副座長としてあちこちに出ている尾身茂さん(71歳)。
この人も去年の8月に久米さんのラジオのゲストとして話されている。
こちらは、ふつうに人物像を知る上で、おもしろい。
https://www.youtube.com/embed/xgQT1zOf1g0
もとは、WHOの西太平洋地域の事務局長として、ポリオ(小児麻痺)ウィルスの撲滅や、SARS(重症急性呼吸器症候群)の制圧などに貢献した。若い時どんな人で、どういう経緯で、感染症対策の専門家になったか。
尾美さんへの親近感がわくと思います。
それから、
最近知ったのは、山本先生。
「流行を左右したのは人間の側」 山本太郎・長崎大熱帯医学研究所教授
人類が感染症を本格的に体験したのは約1万年前。
狩猟生活から農耕生活へと移り、野生動物を家畜化したことが引き金となった。
天然痘はウシ、麻疹はイヌ、インフルエンザはアヒルが持っていたウイルスが人間社会に適応したもの。
こうした感染症が世界中に広がったのは、交易や戦争などが原因だ。
エボラ出血熱やエイズ、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)も由来は野生動物。
アフリカのチンパンジーに寄生していたエイズウイルス(HIV)を広めたのは、植民地政策と近代医学の導入だった。
まず、チンパンジーを食べた人間が感染した。
植民地政策下で、都市には鉄道や港湾建設のための男性労働者が多く流入し、売春がまん延して感染の温床となった。
さらにアフリカの風土病治療のために用いられた注射器が使い回しされ、HIV感染者を増やした。
同じく山本先生。
〔コロナ後の日本〕
感染症頻発の裏に環境破壊、終息まで1年以上 山本・長崎大教授
というわけで、
専門家会議の尾美さんと、
クラスター対策班の西浦さん、
長崎大学の山本先生、
感染症をよく知る専門家3人に共通しているのは、
「コロナ撲滅」や、「コロナと闘う」という言い方はしていないということ。
「コロナ」という生き物の特性をよく知り、それがどのようにやってきて、どう繁殖するのか、繁殖させない(うつらないため)に、「宿主」となる人間はどう行動すれば、リスクを抑えられるのか、という視点である。
それでも営業を続け(生き残ろうとす)るパチンコ店と、
嫌われてもどうにか宿主を見つけ(生き残ろうとす)るウィルスは、
かなり近い「生命体」に思える。
ではわたし(たち)という生命体が生き延びるには何が最も健康的で、気分よくストレス少なく過ごせるか。。。
自分にとって大事な情報を取りに行かないといけないですよね。
テレビで流れている情報「だけ」に惑わされてはいけません。
なんでいけないかというと、結局、「疲れる」から。
心が疲弊するだけだから。
そう思います。
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わたしが大事だと思う情報をどんどんシェアしていきます。
(もちろんわたしのバイアスがかかっているわけだけれど。普段、ワイドショーなんか見ててもなんか意味のないことやってるな~と思っている人は共感いただけるかもしれません^^。
こういうのをキュレーター、キュレーション、メディアリテラシー、リテラシー(選択力)って言うんですね。選択するちから。目利き。)
https://twitter.com/kotaniayumi
きょうはお天気がいいから、ベランダ仕事しなくては~!
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