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人格成長(積極的分離)理論④~自責・自罰思考の苦しみと人格成長~

こんにちは~ 今回の記事では積極的分離理論とは離れて、一般的な人格成長の道筋について書いてみたいと思います。


自分の考え方が間違っている可能性を排除しない

前回記事でも書きましたが
・自分の考え方は必ずしも正しくない
・自分の考え方は必ずしも間違っていない
という気づきを得ることが
人格成長のステップになります

批判的思考クリティカルシンキング能力が
人格成長のための一つの素養になりますが
批判的思考能力にはデメリットがあります

周囲の人・専門家・有名人などの主張を聞いても
無条件で信じたりせず 反対意見を調べて
違った意見を持てるというのはメリットではあるのですが

批判的思考能力のデメリット①

雰囲気・世間イメージに流された
意見を持つ人たちと衝突
してしまい
怒りの感情に囚われることがあります

僕自身も無理解な世論や周囲に対して
怒りの感情に囚われてしまったことがあります

批判的思考能力のデメリット②

自分の考えに自信が持てなくなり
自己肯定感が低くなりがち
です

周囲と意見が衝突するならなおさらですね

自分の考えが正しい前提で
意見を押し付けてくる人に
苦しめられることが多く

自責・自罰思考や
「おかしいのは自分だ」という思考に
囚われて苦しむことになりますが

意見の衝突を繰り返していく中で
次のことに気付くと次のステップに進みます

それは

相反することが両方とも正しいことがあるという気づき

です

相反するAとBがあったとして
AにもBにもメリット・デメリットがあり
どのメリット・デメリットを重んじるかによって
Aを選ぶ人 Bを選ぶ人に分かれます

AもBも正しいけれど
自分はAを選び「たい」 →Bを選ぶ人を尊重
   Aを選ぶ「べきだ」→Bを選ぶ人を否定

この2つのスタイルの内
前者を選べるようになると
対人関係が改善していきます

この境地は

『中庸』

という概念に近いのかな~と思います

中庸と言うのは優柔不断とは明確に異なります

自分の意見は持つけれども
自分とは異なる意見も尊重し
それによって自分の意見を
柔軟に変えていける状態です

異なる意見をぶつけられたとしても
意見を融合し 新しい価値観を
生み出すこともあります

周囲の人も意見を言いやすくなり
(心理的安全性の確保)
みんなの成長が加速します

こうして物事にはそれぞれ
メリット・デメリット
長所・短所
があることが見えてきて
どの部分に着目するかどうかが大事
ということが分かるようになると

どっちが上か下か(正しいか間違っているか)という争いから解放される

ことになります

他者を理解しようと
努力を積み重ねてきたことで
人間関係が改善し 交流が増えていくと

人の能力に上下はあまりない
長所と短所は表裏一体だと気付きます

たとえばHSP・ギフテッドは
思考能力が高いと言えば長所になりますが
その思考能力を自責・自罰に使うとなると
短所になってしまいます

人の能力に上下はないというか
持っている素質・素養を活かせているか否か
の違いが表れているだけですし

マイナスの側面を打ち消し
プラスの側面を輝かせれば
多くの人は能力を発揮できるようになります

こうしたどっちが上か下かの争いから解放されて
自分を大きく見せる必要がなくなることで
周囲からの助けを得られやすくなったりします
新人や後輩からでも自分にはない視点・気づきを
与えてもらえることができるようになり

皆でいい方向へ進む意識が強化され
みんなの成長が加速していきます

こうした意識に変わってくると
コミュニケーションがアサーティブになってくる
のです

アサーションを学ぶだけでは実践できなくて
もしかしたら形から入るというか
実践して好結果が出ることで意識改革に繋がる
こともあるかもしれませんが
アサーションを実践するには意識改革が必要です

こうした意識を持てるようになると

感謝の気持ちが強くなり人生が好転していく

自身が多くの人に支えられていることに気付き

生かされていること
社会への感謝の念が強くなります

自分のために他者があるのではなく
他者のために自分が何ができるのか
という思考になっていくと

返報性の原理によって
(恩を返そうとうする心理が働くこと)
周囲の人を動かす力に変わっていきます

アドラー心理学では
人の幸せとは貢献感であると定義しているように

自分の感じた感謝の気持ちを表現することは
周囲の人を幸せにする行為であり

周囲の人はより幸せになるために
あなたを助けようとしてくれるようになります

このサイクルに入ることが
幸せになるためには大事になってきます

感謝の気持ちを持つことで人生が好転していくと
怒りの感情が消え失せていきます

怒りの感情を『抑える』ではなく
そもそも『湧いてこない』ので
『抑える必要すらない』状態になります

『ありがとう』は幸せを呼ぶ言葉と言われますが
この言葉の持つパワーを引き出すためには
『意識』を変えていく必要があります

この一連の流れが
一般的な人格成長の流れだと思います

本シリーズのまとめ

人格成長をする素養というのは

・より善い状態を目指す性質を持っていること
・批判的思考能力を持っていること
・利他精神を持っていること

だと思います

本シリーズで『人格成長』について書いてきましたが、人格成長は大きな挫折・苦しみをきっかけに起こることが多く、生きるか死ぬかの試練を乗り越えて偉大な人格を獲得した人が仮にいたとしてそれが素晴らしいことなのかというと疑問に思ってしまいます。僕としては『試練』をマイルドなものにとどめ、脱落者を減らす方がいいと思いながら、これからも記事を書いていきたいと思います。noteにおいて『試練』を乗り越えた人たちが、それぞれの乗り越え方を発信して、互いに助け合いながら前に進んでいけたらいいな~と願っています。

本シリーズはここまでです
ありがとうございました
ではまた!


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St.M
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