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幽霊保育士の働き方

幽霊保育士に届いた手紙✉️

大好きな男の子からのラブレター💌
大好きな友だち❤️

大好きな人から泣いていいよと言われて
私は本気で泣いた。

手紙を読んで泣いて
彼を思って泣いて
それから美味しいコーヒーを飲んで泣いて
綺麗な夕陽を見て泣いて
病院でも泣いて…

とにかく泣いていいんだからと泣きまくった。

病院の待合室で
赤ちゃんを抱っこしたママと
2歳くらいの男の子が後から来て
男の子がママに絵本を読んでとねだってた。

ママは赤ちゃん抱っこして
問診票も書かなきゃいけなくて大変そう。

ごめんね!待っててねー!と話してる。

私がよむのでもいい?
そう聞いてみた。

ママには私は保育士なんですって伝えたら
えー?いいんですか??
お姉さんに読んでもらったら?と男の子に言ってくれた。

警戒心の強そうな子だったから
ママの一言に安心して
絵本を持って私のところに来てくれた。

色の中に食べ物が隠れてる仕掛け絵本だった。

何百回も読んだ絵本。
だから暗記してる。

クイズを出しながら楽しく読んだ。

最初は囁くような声だった男の子の声が
だんだん大きくなって
私が質問する前に答えてくれるようになった。

玉ねぎだけはどうしてもわからないみたい。
何度聞いても自信満々に
キャベツ!っていう。
たぶんキャベツが好きなんだろう。

ママはこれを切っている時泣いてない?
と質問を変えてみた。
泣いてない!!
食い気味で言われた。

なるほど、ママはいつも楽しそうなんだなと思った。

一冊終わると次の絵本を嬉しそうに
私のところに持ってきた。
今度はくだものの小さな絵本。

くだものならば全問正解かな?と思ったら
レモンがわからなかった。
すごーーく酸っぱいんだよって伝えたら
みかん!!と答えた。
あーー確かにみかんは酸っぱいもんね。
でも甘いみかんもあるでしょ?
これはいつも酸っぱいの!
そんなやりとりを聞いていたママが
確かにレモン家にあったことない…
そう教えてくれた。

家になくてもスーパーにはある。
スーパーで買い物しながら
家にないものを見せてあげたら良い。

でも今はネットスーパー。。。
便利な時代だけど、子どもの学びの機会を減らしてる。
だから、絵本や図鑑がある。

でも、使い方を近くで大人が楽しそうに伝えないと
子どもは進んで図鑑を見ない。

思い返せば、私のクラスの子ども達は
みーーんな図鑑が大好きだった。

私が大好きだから
公園で見つけた花や虫の名前を
保育園に戻って調べては
あったよ!!これだと思う!!
そう言って見せてた。

図鑑が大好きな男の子と
見たことないカタツムリを見つけて調べていたことがある。

図鑑には載ってない。
いくら調べても載ってない。
2人で調べてわかったことは
カタツムリの名前には発見した人の名前がついているということ。
○○マイマイと書いてある。
このマイマイっていうのが
カタツムリって意味かな??と伝えて見ると
男の子は目を輝かせて

じゃあ、このカタツムリは
ケイティマイマイだ!!

そう言った。
ケイティとはその子の当時のお気に入りのニックネーム。

すごい!!
大発見!
図鑑に載っちゃうね!!
と2人で大喜びした。

ママにその話したら
大笑いしてた。
お医者様だったから知識が豊富。
それたぶん外来種ですよ。
砂場にいたって言ってましたよね?
たぶん海外の砂だったんじゃないですか?
とスーパークールに教えてくれた。

でも、ママと私の秘密にした。
ケイティマイマイの方が良い名前🐌✨

ママもそう思ってくれたから
もしかしたら、高校生になったその子はまだ
ケイティマイマイはいる!と思っていると思う。

私は本当にいると思ってるしね!
夢は叶う!!
そう力強く背中を押してくれる仲間がいる。

大泣きしながら、会いたかったのはそういう仲間達。

こんな童歌がある

でんでんむしどこだ🐌
わらべうたって本当に深いと思う

昔からずーっと歌われていた
こんなYouTube見つけたので載せさせていただきます。

私は忙しくて
わらべうたを歌って聴かせてあげることを忘れていた。

今の若い保育士さんは
知らない人も多いかもしれない。

歌って聴かせてくれる
おばあちゃんが近くに住んでいないと
聴く機会がないのかもしれない。

ケイティマイマイに目を輝かせていた男の子は
このわらべうたが大好きだった。

よく1人で口ずさんでいた。

私はこの歌は保育士になってから知ったけど

おばあちゃんはよくこんなわらべうたを歌ってくれてた。
おちゃをのみにきてください。

私はこのわらべうたが大好きだった。

おばあちゃんの友だちとお茶を飲むのが大好きだった。

隣で編み物しながら
お茶菓子を食べてお茶を飲む。

湯呑みが空になるといつの間にか温かいお茶が足されてる。
いつの間に??
と思って観察すると
おばあちゃんは自分のお茶が空になる頃
他の人の湯呑みの中もチェックしてる。

甘いもの好きな人ばかりじゃないから
あまーいお茶菓子と必ずお漬物が用意される。

私は奈良漬けが大好きだった。
好きすぎて欲張って全部食べたら
酔っ払って寝たらしい。
そのあと、何年もその話をされて大笑いされて
私は本当に嫌だった…

私のいないところでも奈良漬けの話をしてるらしく
やたらと奈良漬けを食べろ食べろと
近所の人に言われた。
またここでも話したのか…
と呆れながら奈良漬けをご馳走になった。

でも二度と酔っ払うほど食べなかった。
私は同じ失敗はしないように努めている。

この人たち
私が酔っ払って寝た方が面白いんだろうけど
ここで寝たら迷惑だろうから
酔うほどは食べないよ!と幼心に思っていた。

今思い返すと
私の方が一枚上手。
とんちの効いた一休さん。
私の兄妹はみーんな一休さんが大好きだった。

ひとやすみひとやすみっていう台詞を
兄がいつも
ひとまちひとまち
と略してた。

それも家族の鉄板ネタ。

長野県の学校は
授業の中に掃除の時間がある。
しかも必ず頭には手拭い。
今はどうかはわからないけど…

床を拭く時は膝をつく。
膝をついて床3枚をふく。
一歩下がって次の3枚を拭く。

廊下は雑巾競争。

引っ越し作業を終えて
兄妹3人で同じポーズで床を拭き出した時
父が笑った。

そんな拭き方教えてないのに3人同じだねって…

私たちには当たり前すぎて
❓だった

思い出話に花が咲き
中学で手拭い頭につけて
前髪出すな!って言われながら
ちょいと前髪出しながら
膝ついて床拭いてたよね〜
校庭の葉っぱ掃除はサボるのに便利だったよね〜

そんな話。
どんなに尖ってた子どもも
なんだかんだでみんな床を拭いてた。

サボりながらも先生が見回りに来ると
真面目な顔して落ち葉をはいていた

みんなれれれのおじさんだった。

父はその話を聞いて
なかなか良い学校だったねと笑ってた

長野県の公立中学校。
私立の学校は掃除の時間がない
と聞いて衝撃だった…

え??
なんか可哀想。
トイレ掃除大っ嫌いだったけど
頑張ってると必ず褒めてもらえた。

床に水があると滑るのわかってるから
みんな自然に床を拭く。
そのための雑巾はいつも置いてあった。

だからトイレはいつも綺麗だった。

トイレの神さまって歌があったけど
本当にいると思う。

トイレを綺麗にしていると
他の場所を掃除するよりたくさん褒められた。

私立高校に通い始めて、
学校帰りに寄り道したのが見つかると
1週間のトイレ掃除という罰があった。

私は学校の成績だけは良くて
先生とも仲良しだったから
見つかった時やば!って顔をしたら見逃してくれた。

次見つけたらトイレ掃除だからね!!
先生はそう言って笑って
制服着てるからダメなんだから
家に帰って一度着替えてから遊びに行きなさい!
そう教えてくれた。

私の家は遠いから
一番近くの家の友だちの服をよく借りてた。

真面目に生きていると
得することがたくさんあるなと悟った。

ただ掃除をしていただけで褒められて
ただ先生と仲良しだっただけで罰ゲームを免れた

掃除が罰ゲームなのも私からしたら面白かった。

別に掃除ならやるし…
罰でもなんでもないなと思ってた
たぶんそう思っていたから罰ゲームをやらされなかったのだと思う。

全部、地域の大人が教えてくれた。
長野出身ですと伝えると
だから勤勉なのねとよく言われる。

??
私は勤勉なのか?
と言われていつも考えてた。
兄も妹も勤勉ではない。
ゲームばっかりやってる兄と
漫画ばっかり読んでる妹だった。
でも2人はなんだか要領よく令和の時代を
のびのび生きている。

同じ環境で育ったのにこうも違うのかと思う。
学校の成績は私が1番良かったのに
中学の担任の先生は
私の家庭訪問なのに
サッカーやってる兄の話だけしてた。
※担任はサッカー部顧問兄はサッカー部のエースだった

私の家庭訪問なのに
先生は私に興味ないんだね…
そう聞くと大笑いして
お前に言うことは何もない!って笑ってた

担任以外の先生ともよく話してるだろ?
困ったらそっちに聞きに行け!と匙を投げられた

そんなことより兄とサッカーの話をしたかったらしい。
なんて良い加減な先生だ!!と一瞬思ったけど
お腹が空くと子どもみたいにイライラする憎めない先生だった。

俺がイライラしたら
お前らのせいじゃなくて
腹が減ってるだけだから
なんか食わせろ!ってネタみたいに言っていた

食べ物持ってきちゃダメなのに
食わせられるわけないだろ…が
子ども達の本音。
イライラし始めた先生を見て
早く給食の時間来ないかな…とみんなで思っていた。

そして、先生の給食はいつも大盛りにしてた。
こんなに食べたら眠くなるだろ!って怒るけど
嬉しそうに食べて
本気で眠くなると
午後の授業はお昼寝時間になる。

みんなそれを知ってるからたくさん盛りつけた。
自習という名のお昼寝時間のあと、
先生はいつもご機嫌だった。

今そんな授業したらクレームものだろうな
ということがたくさんあったけど
でも、そんな環境で育った我ら兄妹は
みんななんだかんだ仲良しで
それなりに立派な仕事をしている。
私以外ね……

一緒にトイレ掃除をしていた幼馴染とは
今でも仲良し!
手拭いの代わりのバンダナを巻く時
必ず前髪をしまう。
出てると先生に怒られるし
不衛生だと知ってるから。
前髪出してるとこわーーい先輩に
トイレに呼び出される。

こわーーい先輩も手ぬぐいを巻く🤣
前髪出して良いのは自分たちだけだと怒る。
今思うとものすごく可愛い主張。
だから先生達は見て見ぬふりしてたのね…

本気で怯えていた昔の私も今思うと愛おしい。

これからの働き方。
夕陽を見て泣いちゃう気分の時に
会いたいと思う人と
私らしくのびのび働く

大人も子どもも関係なく、
私に愛を伝えようとしてくれる人達。
言葉だけで伝えようとするのではなく
目を見て伝えようとしてくれる人達。

もうたくさんのことを学んだから
新しく学ぶのは
そういう大人や子どもからにしようと思う。
学び直すために学校に行こうと思っていたけど
ただがむしゃらに生きているだけで
なんだかたくさんのことを教えてもらえる。

そういう学習スタイルの方が
私には合っているみたい。
新聞読んどきゃ大丈夫!という父の教えを守り
コメダ珈琲店で新聞を読む。

英語が知りたきゃ
英語の本を読め!という父の教えで
私は英語を楽しく読める。
中学の時にエアメールしていたのも大きいと思う。
手紙好きはそこからもきてるかな。

自学自習。
楽しく学ぶことを伝えられる大人になろうと思います。

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