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今井むつみ『学力喪失』に突き動かされる

今年に入って最初に読んだのが、今井むつみ先生の『学力喪失』。
今年1冊目が、今年のベストになってしまうかもしれないぐらい、大好きな本になった。

ひとはどう学び、どうつまずくのか
そもそも「学ぶ」とは何なのか
教育の話であり、発育発達の話であり、認知の話であり、機械学習の話であり、人生の話でもある…

この本の中で、特に印象に残ったキーワードが、「記号接地」
ことばや概念を、自分の身体や経験と結びつけて「生きた知識」にすること、と聞いたら、仰々しくてなんのこっちゃと思ってしまうよねぇ。

でもごく簡単に言ってしまうと、最初の上司がわたしにかけてくれたことば「やってみたらええねん」てことじゃないのかなと、わたしなりに理解している。


今年に入って始めたこのnoteも、再開させたギターの練習も、『学力喪失』で読んだ「記号接地」から着火されたのだった。

なんでもネットで検索したらすぐにわかるようになったふうに見えるけど、「知識として知っている」ことと「経験してからだで知っている」ことは、まったく別ものだ。
そして「経験してからだで知っている」ことと、「何かの役に立つ」とか「収入につながる」とかも、必ずしもつながるものではない。
だけど、「経験してからだで知っている」こと、「試行錯誤しながらなんとかやっていくこと」が、豊かさであり、深みを増すことは、経験した人だけが知ることのできる果実のように思える。
経験できる環境にあること、経験できるチャンスに恵まれること、それがまさに幸運だと思う。

『学力喪失』を読んで感じた衝撃はまだうまく言語化できないけど、「学びたい、体験したい」欲求が、もうわたしを突き動かして、こうして文章を書かせているんだからびっくりする。

読んでくださってありがとうございます。
明日は、noteを書き始めることになった、もうひとつのきっかけについて。

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