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第457回、シャアがガンダムに乗らなくても、ジオン軍が勝つ理由


「ガンダム・ジークアクス」の世界が、シャアがガンダムに乗る乗らないに関係なく、元々ジオン軍が連邦に勝つ世界なのではないか?
と前回に書いた自分ですが、今回はその理由を書こうと思います。

まずシャアが連邦からガンダムを強奪した事で、連邦の軍事力が低下をしてジオンが勝ったのだと言われるかと思いますが、映画でも描かれている様に連邦は確かにガンダムを失った事で、ガンダムの廉価版であるジムの量産が出来なくなりますが、その代わりにガンキャノンの量産機が生産されるので戦力自体は、実はそれ程変わらないのだと思います。

さらに言えば、ガンキャノンの量産機である、軽キャノンの攻撃力は、ジムよりも高い事が推測されるので、連邦軍の軍事力は、実はファーストの世界よりも、向上している可能性があるのです。

とはいえ、ガンダムとその搭乗者のアムロがいない事は、連邦軍にとって、大きな戦力ダウンに繋がるので、やはりシャアにガンダムを奪われた事は、大きいのではないかとは自分も思います。

「ガンダムに乗るアムロがいない上に、シャアがガンダムに乗るのだから、やはりそこが歴史の分岐点になっているのだ」と言われるかと思いますが、その事よりも歴史の変革として大きいのは、ファースト世界の仕様上最強とされている、ジオン軍のビグ・ザムの量産化にあるのではないかと、自分は考えているのです。

ではビク・ザムの量産化は、ジオン軍がガンダムを入手した事により可能になったのかと言うと、自分はそれは関係ないのではないかと思っています。

ビグ・ザムはジオン軍が独自に開発した兵器であり、別にガンダムの技術を必要としている訳ではないからです。

ファースト世界においてビグ・ザムが量産化されなかったのは、主力兵器となる、メガ粒子砲の開発費が膨大になるからであり、一年戦争時において、ビーム兵器の技術が、開発過渡期にあった事が大きいのだと思われます。

しかしジークアクスの世界で、開発初期のガンキャノンに既に、ビーム砲が実装されている様に、あの世界でのビーム兵器の技術は、ファースト世界に比べると、僅かながら進んでいるのです。

その技術進歩の差は、恐らく数年程度の物かも知れませんが、連邦の技術だけではなく、ジオン軍を含めた世界全体の技術開発が僅かに進んでいるのだとすれば、それによってビグ・ザムの量産体制は、一年戦争中に可能になる可能性が十分にあり、つまりはこの世界における、僅かな技術進歩こそが、ジオン軍を勝利に導いた、一番の要因になっているのだと思われるのです。

設定にとことん拘る庵野秀明が、意味もなくファーストとは仕様の異なる装備を、ガンキャノンにさせるとは考え難いので、ジークアクスの世界でガンキャノンがビーム砲を実装しているのは、この世界のビク・ザムが、量産化可能になる事を描く為であり、つまりは、例えシャアがガンダムを強奪していなくても、シャアがガンダムに乗っていなくても、この世界における戦局が、ジオンに有利な展開になり得る事に、変わりはない様に思うのです。

この考察によれば、多分ジークアクスの世界が、ファーストの世界よりも、技術が若干進歩している所が、至る所で見られるのではないかと思います。


この文章を読んだ人は、こいつは一々へりくつをこねて、嫌な奴と思われたかも知れません。

自分でもその自覚はあるのですが、自分もオタク人間の端くれとして、作品の考察に妥協をする事が出来ないので、多くの人に嫌がられるのを承知で、ガンダム・ジークアクスに対する、自分なりの考察を書いてみました。

出来る事なら、ファースト・ガンダムを愛しているコアなファンの人達に、そういう考え方も出来るのかと、受け入れて貰える事を願っています。

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