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第460回、悪役の魅力を語ってみた その2
前回、悪役の魅力を語りきれなかったので、今回かなりダイジェストながら他の悪役の魅力を語ってみました。
ダースベーダー(スターウォーズ)
悪を憎む強すぎる正義感が、武力による世界支配へと闇落ちさせてしまった正義と悪の心が表裏一体な事を描いている、世界的な名作。
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サノス(アベンジャーズシリーズ)
世界の人口を半分にする事で、様々な社会問題を解決しようとした男。
そのやり方は決して許される物ではないが、純粋に世界を思っての事なので迷惑ではある物の、ある意味、善思想者だとも言える。
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ゼーレ(新世紀エヴァンゲリオン)
不完全な人類を完全な存在にする為に、人類補完計画を立案した謎の組織。
究極の善思想は、多くの人にとって迷惑でしかないという、善とは正義とはという事を考えさせられる、哲学的作品。
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エレン・イェーガー(進撃の巨人)
一部の人達の幸福の為に、他の大多数の人類を犠牲にする事を選んだ男。
正義と悪が立場や価値観の違いでしかない事を描いている、近代一の名作。
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ジーク・イェーガー(進撃の巨人)
大多数の人類の幸福の為に、一部の人達を犠牲にする事を選んだ男。正義と悪が立場や価値観の違いでしかない事を描いている、対の立場の存在。
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デスラー(宇宙戦艦ヤマト)
滅びゆく母星の移民の為に地球を侵略して来た、人類にとっての敵ながら、相手にも相手の大義がある事を描いている、日本人の魂ともいえる作品。
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ハドラー(ダイの大冒険)
正々堂々と戦う事を重んじる、戦いの美学を持った、魔王軍の司令官。
自分の体内に相手を倒す為の爆弾が仕込まれていた事を知り、自身の誇りを踏みにじまれた事で、大魔王に怒りを表す。
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ネテロ(ハンターxハンター)
キメラアントの王メルエムと正々堂々と戦う事を望みながら、最後は人類の勝利の為に、自分の体内に仕込まれている爆弾を作動させて自滅をする。
異なる作品ではあるが、魔王軍と人類が同じ手段を用いる事で、正義と悪の捉え方や、正統性の感じ方が、立場の違いでしかない事を描いている。
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メルエム(ハンターxハンター)
生物学的に決して人類と相容れる事のない、キメラアントの王ではあるが、一人の人間との関わりによって、敵対する者同士でも、互いを理解しようとする事が出来うる事を描いた、屈指の名作。
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志々雄真実(るろうに剣心)
正義という名目で政府が行って来た業が生み出した、悪の化身。正義と悪が表裏一体の紙一重である事を描いた、日本の正史といっても過言ではない、不朽の名作。(過言です)
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バイキンマン(アンパンマン)
子供達に、消毒する事の大切さを、身を持って教えてくれている存在。
悪を排除するだけではなく、許容する事の大切さも何気に伝えている。
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まだまだ魅力的な悪役が登場する作品は、数多くあると思いますが、今回はこの辺にしておこうと思います。
こうして見ると西洋東洋の作品を問わず、多くの人達を魅了する作品には、善側だけでなく、悪の立場がきちんと描かれている物が多い気がします。
皆さんにとって、魅力的な正義や悪のいる作品は、何があるでしょうか?