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文学フリマに初参加したこと


12/1に開催された文学フリマ東京39にサークル出店をした。一般でも参加したことがなかったので、文フリに行くのは本当にこれが初めて。ちなみに二次創作イベントでのサークル出展は4回ほどしているので、同人イベント自体は完全な初心者というわけではない。

文フリに出展した理由は「自分が誰の顔色も伺わずに物語を書いたとき、どんなものを書くのか」というのを、しっかり確認したかったからだ。

ありがたいことに、仕事ではゲームのシナリオを書かせてもらっている。
そして自分は「文字が連なると物語になる」ということだけで楽しめてしまう性質なので、何を書けと言われてもそれなりに楽しく書いてしまう性質だ。

ライターとしてはそれはそれでいいことなのだけど、そんなふうに「言われたものを書く」という行為を繰り返してるうちに、なんだか常に薄らと誰かの顔を色を伺いながら書く癖がついてしまった気がする。
もちろん仕事ではお客さんが楽しんで読んでくれるものを書くのが第一。でも、それだけだと自分という存在が停滞してしまいそう。

いつか世界に自分がたったひとりになったときに、どんな物語を書けばいいのか分からないという生き方はしたくない。

そういうわけで。
フォームを気にせずボールを壁当てするつもりで書いてみたのが、今回頒布した『ホエール・フォール』というタイトルの短編小説集だ。
ジャンルはいちおうエンタメになるかな。
装丁は姉に描いて貰っている。

あらすじはこんな感じ。

わたしだけがまあまあイキイキと書けた3編が載っています。

包み隠さずに言うと、会場で売れたのは15冊くらいで通販ではもう少し多いくらいかな。
まあ通販では文フリの客層ではなく、元々のわたしのフォロワーさんや、装丁を描いてくれた姉のフォロワーさんが買ってくださってる気がする。
Webカタログと試し読みコーナーの存在を知らなかったのでXでしか告知をしていなかったけれど、告知場所を増やしたところで売り上げが変わっていたかは不明。

ちなみに頒布数は予想通りかな。
でもやっぱり、二次創作イベントや仕事で書く時はこれの3倍以上は読んでもらえてる所感がある。

だから今回は、自分が誰の力も借りずどこにも所属していない時っていうのは本当に非力なのだということを思い知らされた。つまり、良い意味で初心に戻ることができたというわけだ。
どうせ誰にも見られていないのだから、人生もっと馬鹿みたいに踊らないと損だってことが肌でわかる素晴らしい体験だった。

ちなみに「誰の力も借りず」というのは嘘。
途中お釣りがなくなって困っていたら、隣のサークルの方が声をかけてくれて助けてくれたから。笑
しかも偶然にも母校の後輩だということが分かったので、ずーっと話し込んで盛り上がってしまった。
こういうのもリアルイベントの醍醐味だよね。この話はまた別の日に書いておきたい。

それはそうと、在庫が家にあると困るので通販の告知としれっとしておこう。


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