見出し画像

あなたのそれ「引退」ですか、それとも「卒業」ですか?

「この4月に長年勤めた会社を『卒業』してさ、ついでに『引退』しちゃったものだから、今はいわゆる『隠居』生活しているってわけよ」

こうすることで、「定年退職」=「無用の人」へと自動的に変容(でも等式なのは「昨日までのあなたが、そのまま今日のあなた」になっただけなので)するのを、日本人が古からもつ「曖昧さ」と言う名の風呂敷で優しく包み込むことができます。

ちなみに本書『定年いたしません!』の中でもご紹介してますが、数ある「定年本」の中で「これは本当に役に立つ」と思った本が『定年入門・イキイキしなくちゃダメですか』(高橋秀実著・ポプラ新書)で、その中で高橋さんは冒頭の「引退」と「隠居」についてこう説明されているのです。

「昨今は会社を辞めるではなく『引退する』と言うらしい。たとえリストラされたとしても『引退した』と言えばブライドは保てる。定年を待たずして引退するということは、現在は引退後の生活ということなのか……」

さらに前述した「引退」を、この際「卒業」と表現してみるのもいいかもしれません。

「芸能人じゃあるまいし『卒業』はねえだろ」

と思われたのだとしたら、やはり前述した「引退」の方が「よりやり切った感が醸し出されるような気がしませんか?(このつづきは本書↓で)

◎ベストセラー『「クビ!」論。』で 1000人以上をクビにした経験を綴った著者。 その後、自らも幾度もの「クビ!」と転職を経験し、ついに定年に…… そして66歳、たどりついた境地とは!? 理想とはほど遠い年金支給額。人は定年を迎えた日から無価値になるのか!? 冷酷な現実を前に達した結論が、 「いっそ定年なんかしなければいいのだ。この先ずっと価値を提供し、 対価をもらい続ければいい、それも高く。でもどうしたら?」。 30代、40代のサラリーパーソンが 今後否応なく直面する「ジョブ型」雇用において、 考えておきたい「ジョブ型定年」と前後のライフプラン。 それまでに直面するであろう転職や給与、そして「クビ!」まで、 人事のプロである著者が余すところなく解説。 「ジョブ型」キャリアを「○金(まるきん)」で終わらせるための一冊です。ぜひお近くの書店でお手に取ってご覧ください。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集